誰に似たのか 筆墨問屋白井屋の人々

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 102
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022518989

作品紹介・あらすじ

隠居した老母の恋に振り回される兄妹、跡取り息子の教育に悩む大店の主人、実家の隠し子騒動に苛立つ嫁……。女の幸せは、男次第、金次第なのか? 江戸の商家を舞台に、一筋縄ではいかぬ家族の絆と情愛を描いた痛快時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 大店のご主人が亡くなった。
    遺された妻、息子夫婦、孫、感動された娘…それぞれの視点でそれぞれの思いが語られる。
    見方を変えれば風景が変わる。よくある手法ではあるけれど、それぞれに共感できるところが多く、とてもおもしろかった。
    しかし、終わり方が少し歯切れが悪い。このまま終わってそれぞれの人生の続きを想像するもよいとは思うが、もう少しだけ先を読んでみたいと思うのだが。

  • 週刊朝日2021年9月17日号〜10月8日号誰に似たのか、2023年3月10日号〜3月31日号誰のおかげで、書き下ろし:誰がために、誰でもいい、誰にも言えない、誰にも負けない、の6つの連作短編を2023年4月朝日新聞出版刊。誰に似たのかのみ朝日文庫のアンソロジーで既読。長女お秀、母お清、長男太一郎、長男の妻お真紀、長男の子一之助、長女の子お美代の6人が登場してそれぞれの目から見た家族と自分の話が語られるが、それぞれの視点が楽しく面白い。ラストの誰にも負けないは話が途中だと思う。更に続くのか?。

  • 面白かった!
    筆墨問屋白井屋の姑、主人、嫁、小姑、孫達の其々の思いがよく伝わってくる。
    自分が大事と言う、奢った思いが何故か心地良く伝わってくる。
    この家族のこの先はどうなるのか、もっともっと知りたいと言う読後感。

  • 面白かった。
    この先が気になります。

  • 五月最初の読了です。
    当然ですがどの登場人物もそれぞれの心の中は他人には伝えきれない苦味がある。
    それも含めて面白かったです。

  • 6章が、親族6人の視点からそれぞれ描かれ、物語が進んでいく。
    全体として、どうなって行くんだろうとワクワクしながらさっと読めた。

    1つの事象も、立場が変われば、全く別の側面を持つ。
    第一章では、主役の視点で読んでいたので、完全に主役の味方で周りが分かってくれない敵だぐらいの勢いで読んでいた。章が進むごとに、自分が普段の生活で、物事の一面しか見聞きしていないのに全体を理解した気になって過ごしているに違いないと思う気持ちが強くなって行った。反省。

  • 1つの家族の、各々の言い分が面白く描かれています。血は争えないとはよく言ったもんだ。

  • どうしてわざわざ謝るのさ」

  • この前に読んだ本と比べてしまって…

    なんでこの人達ってこんな事で愚痴っぽい…
    自分が恵まれてる事に気がついてないわー
    っと…ふと…自分を振り返って反省
    私の愚痴も似たようなものだわ…

    続きが早く読みたい!!

  • 何が幸せか、わからないよね。

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著者プロフィール

早稲田大学教育学部(講談社文庫初期の傑作『古典落語』を編んだ興津要のゼミ)卒業。横浜在住。2007年、第2回小説NON短編時代小説賞で「寝姿指南」が最終候補になり、08年、「素見」で小説宝石新人賞を受賞。若き町医者を描いた初長編『刀圭』と、受賞作を含む短編集『ひやかし』が好評を集める。祥伝社文庫既刊に『江戸の茶碗』『酒が仇と思えども』。著書に「着物始末暦」「大江戸少女カゲキ団」シリーズ、『うき世櫛』『御徒の女』『神奈川宿 雷屋』などがある。

「2022年 『吉原と外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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