いじめの時間

  • 朝日新聞出版
3.19
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本棚登録 : 171
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022571496

感想・レビュー・書評

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  • カメを苛めるのが心が痛んだ

  • 「いじめ」がテーマのアンソロジー。意外にも、真正面から「いじめ」について書いるわけではない作家が多かった。
    湯本香樹実氏の「リターン・マッチ」は、一番心にまっすぐに来るものがあった。今まで読んだことがなかったが、江國香織氏の作品も好きだ。他作品も読んでみたくなった。

  • 不思議な不思議な物語。
    大好きな本です。父上からいただきました。

  • いじめに関する短編集。
    なかなか、しんみりさせられる作品。

    以下三作品が面白かった。
    ちなみに。野中柊の作品は予想通り意味不明で、評価しかねた。

    「亀をいじめる」は、残忍でありながらもどこか主人公に共感してしまうところがあった。
    憎しみをひたすら飼っている亀にぶつけ、快感を覚える。
    実際にあそこまではやらないが、だれしもそういった残酷さは持っているのではないかと思う。ラストが、えげつない。

    「空のクロール」は、描写がとても綺麗だ。
    揺れる水の感じもさる事ながら、何よりもクラスメイト達を、23匹の金魚に例えるところが、すごく良い。
    いじめがテーマなのにも関わらず、綺麗で不思議な魅力を感じる。

    「かかしの旅」は、読んでいても辛いものがあった。
    「かかし」と馬鹿にされる主人公が抱く思いが痛くて、胸が苦しくなった。
    なかでもこの文章が、印象深い。

    「足が悪いことも、人前では言葉が出てこないのも、自分が悪いからなんだけど、そういう存在が不快だっていうことをぼくは改めて知ったんだ。ぼくは人をイライラさせる。ムカムカさせる。いじめたい気分にさせる変な人間なんだって。」

    どうしようもなく、悲しかった。どうしてこういう風に、当然のように思ってしまう子がいるのだろうと。
    終わり方は、未来への温かい希望が感じられて、良かった。

  • "亀をいじめる"がひどかった。どれもさり気なくぐっさりきます(どういえばいいのか。) 

  • えくにかおりさんすごい・・・
    鳥肌立ちました

  • かろうじて江國さんと大岡玲さんのを読んだ…大岡さん痛すぎ…。あとはもう辛くて未読です…

  • 私的に角田さんと野中さんの話が印象強かったなぁ。

  • 苦しい。切ない。
    自分がこどもだったころ(今も、大人とは言いがたいけれど)感じていた息苦しさが、ここにはあった。
    なにものにもなりきれない不安が、いじめを生むのかもしれない。

  • 6/25

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著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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