いつか記憶からこぼれおちるとしても

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022578020

感想・レビュー・書評

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  • 自分が高校生のころってこんなんだったんだろうか??やっぱり記憶からこぼれ落ちてる(というか、抜け落ちてる…)。
    特に共感できる話では、なかったけれど、なんだか懐かしい感じがした。

  • 女子校に通う女の子達の話。
    アタシも女子校やったけど、こんなんやったかなぁ?
    よく覚えてないや、、、(笑)
    でも、この年齢の女の子の危うさとか考え方とか凄くリアルな感じ。

  • ふわふわしてました。
    幸せそうな部分は楽しく読んで、共感できる部分もありました。不思議というかリアルというか最後まですらすら読めました。この雰囲気が好きな人は好きなのかなという感じ。女子高に通ってた人や女性の方などは少し感じ方が変わってくるのかもしれません。

  • ふわっふわしたはなし
    同じ状況になったことはないのに、
    あ、この雰囲気知ってる
    とか やけにむねがいっぱいになることのおおい小説だった
    高校生ってなる前や終わってからはきらっきらしてみえるんだけど、実際当事者の時はあんなだったなあ

  • 思春期の少女たちの不安定な日々のあれこれを少女たちの目線らしく大袈裟に描いた一話完結の作品集。いつもとはまた違った文体。

  • ずっと前から読みたかった本。
    多感な時期の、女子高に通う女子高生の短編。

    今大学生の私は、高校時代なんてそんなに前の話ではないのに、凄く懐かしい気分になりました。
    高校生の頃って、どうしてこんなに繊細で脆くていつもなにかわからない不安を抱えているんでしょう。
    特に女子は友達との境界線が一番あやふやな時期だと思います。
    あなたは私で、私はあなた。
    二人(それが三人だったり四人だったり)は同じ生命体なのであり、個々の人格ではなくなってしまう。
    だならこの時期にアイディンティティというものを、私たちは必死に探すんでしょうね。

    個人的に、「テイスト オブ パラダイス」のお母さんとよく買い物に行く柚ちゃんが好きです。
    柚ちゃんは可愛くて経済的にも恵まれてて、お母さんも優しくて理解ある。
    かといってものすごく人生楽しんでるかっていうと、そうでもない。
    ちょっと家庭の悩みもあって、でもそれは回りからみたら小さくてたいしたことではない。
    まるで生ぬるいお湯に浮かんでいるような人生を、今までもこれからも過ごしていくんだろうな、と思いました。
    それは決して軽蔑でも侮蔑でもなく、ああ、幸せってこういうことを言うのかしら、としみじみ思ったのでした。

  • (2002.11.23読了)(2002.11.20購入)
    (「BOOK」データベースより)
    吉田くんとのデートで買ったチョコレートバーの味、熱帯雨林にすむ緑の猫への憧れ、年上の女の細くて冷たい指の感触…。17歳の気持ちを、あなたはまだおぼえていますか?10人の女子高校生がおりなす、残酷でせつない、とても可憐な6つの物語。

    ☆江國香織さんの本(既読)
    「神様のボート」江國香織著、新潮社、1999.07.15
    「冷静と情熱のあいだ Rosso」江國香織著、角川書店、1999.09.30
    「薔薇の木枇杷の木檸檬の木」江國香織著、集英社、2000.04.30
    「ウエハースの椅子」江國香織著、角川春樹事務所、2001.02.08
    「ホテルカクタス」江國香織著、ビリケン出版、2001.04.
    「日のあたる白い壁」江國香織著、白泉社、2001.07.23
    「東京タワー」江國香織著、マガジンハウス、2001.12.07
    「泳ぐのに、安全でも適切でもありません」江國香織著、集英社、2002.03.10

  • 少女たちの気持ち、
    学校は、同じ制服を着ているから、少しの違いでもすぐに打ち解けられる。
    グループを作り、二人で育む友情、彼氏の存在、誰と話せても誰とつるむわけもない、孤独。

    一つの教室で起きてる一人一人の気持ち。
    病んでいくエミに戸惑いつつも突き放さない萌子の話がいいね。
    もう萌に会いたい。ちゃんとできなくてごめん。
    多感で、でもどこか冷めていて、いつか大人になったら忘れてしまいそうなこと。脆くて繊細な10代。

    高校生って設定だけど、中学を思い出した!
    でも絵が怖い!)^o^(

  • とある女子高、同じクラス10人の女の子が出てくる短編集。
    特に大きな事件が起きるわけでもなく、淡々とした日常の風景が描かれる。

    女の子は存在自体が謎の塊。
    繊細で脆いくせに平気で他人を傷つける。
    自分が世界で一番可愛くて一番不幸だと思っている。
    誰も自分をわかってくれないと嘆きながら人に理解されるのは嫌。

    このめんどくさい感じが懐かしくなる程度には、大人になってしまいました。
    『緑の猫』と『テイスト オブ パラダイス』が好き。
    そして良いセンテンスが多い。
    いまさら江國香織の力量を理解してきた。
    年取ったか。

  • とにかく大好きな1冊!!何度も何度も読み返してる!!みよちゃんがとにかく愛おしい

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。1987年「草之丞の話」で毎日新聞主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞、2010年「真昼なのに昏い部屋」で中央公論文芸賞、2012年「犬とハモニカ」で川端康成文学賞、2015年に「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」で谷崎潤一郎賞を受賞。

「2023年 『去年の雪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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