- Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022596031
作品紹介・あらすじ
英雄も政治家も登場しない、環境の視点から書かれた自然と人間の世界史。
感想・レビュー・書評
-
ずっと前から読みたい読みたいと思っていた本。やっと手に入れることができて,じっくり読んでいます。
まだ上巻を読んだだけだけれども,自然と人間との付き合い方を有史前まで遡って解説してくれていて,興味深い。
もともと,人間は自然の一部であり,その自然から食料を貰うこともあれば,おそらく自然の餌食になったことも多かったはず。
それが,技術を憶え,ノーミソが大きくなるに従って,「自然は人間のためにある」という思い込みがしっかり定着するようになった。それはキリスト教などの宗教が出てきても同じ。いわゆる人間至上主義の中で,自然はどんどん本来の姿を失っていく。
科学が発達しても,たとえば適者生存説を人類の都合のいいように解釈して,人間は偉いんだからトップだから強いんだから,他の生きものを殺しまくってもいいのである,というようなことになっていく。その結果,数え切れないくらいの生きものたちが絶滅していった。
まだ重化学工業も発達していなかった頃の時代の話を読んだだけなのに,すでに人間は,自然を壊し続けてきていたんだなと思った。
さて,下巻では,その人間たちが反省すべき話題もあるハズなのだが…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
下巻を買ってない…
-
一人の英雄も事件も出てこない「世界史」。イースター島の教訓から人類が環境や生態に与え続けてきた破壊の数々、そして「豊かさ」の限界まで。圧巻。
経済や政治ではなく、環境という視点を通して「世界史」にアプローチするという、これまでの人類史の盲点を鋭くついた一冊。「銃・病原菌・鉄」よりはるかにいい。