- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022597007
作品紹介・あらすじ
「明るい」ことはよいことか?より人間らしい思考・生活のできる明るさ、暗さとは?日本と北ヨーロッパの芸術作品や現存する建築物の比較、ビルと照明の歴史などを通して提唱する暗さの再評価論。
感想・レビュー・書評
-
夜が明るくなって、人間の活動時間は大幅にのびたけど、その分考えることが少なくなってるんだって。ちょっと分かる。
ジャンルは全然違うけど、「極夜行」(角幡唯介)の人とかめっっちゃ考えてたもん。
あれ暗かったからなんだね。
それ以外にも、日本とロンドンの日照時間の違いとか、共産党の国における電飾看板の規制とか、興味深い記述もあり。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルから分からないが建築の本
-
カテゴリ:図書館企画展示
2013年度第1回図書館企画展示
「大学生に読んでほしい本」第1弾!
入学&進級を祝し、本学教員から本学学生に「是非読んでもらいたい本」の推薦に係る展示です。
西原直枝講師(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。
開催期間:2013年4月8日(月) ~2013年6月17日(月)【終了しました】
開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース
大学院修士課程の頃に出会った本です。建築物、照明、芸術作品などを例とし、日本とヨーロッパを比較しながら、人間らしい思考や生活に適した光・視環境について論じています。私が学生の頃、様々な場面において明るいものが良い、というような風潮があった中で、この本に出会い、光と陰、明るさと暗さの両方の美しさに触れ、少しほっとしたことを思い出します。谷崎潤一郎『陰翳礼讃』をあわせて読むとより楽しめます。 -
この本が、ブリューゲル「雪中の狩人たち」から
始まらなかったら、手に取らなかっただろうな
本の印象って不思議です
谷崎の陰影礼賛って、面白いな~
暗いことが味わいがあるっていうか(^_^)
作者の言う、畳のことも
日本人ながら気がつかなかった
畳は、明るくて下から上へ溢れ出る
普通は、上から下だもんね
日本は夏と冬は、寒暑の違いがある
ロンドンは、昼間の長さが違う
過ごしてみないとわからないよね
黄昏の時間が長いんだよね
自分が、夏至のころにドイツに行った時は
10時ごろまで明るかったっけ
ロマネスク教会のところでは
暗さを★でランキング
なんか、マニアックで笑っちゃう(^_^);
日本のお寺のほうが明るいなんて意外
すぐ、室内に入るから、
目が慣れないせいもあるんだけど
オフィスの不均一照明もいいよね
実際、こういうのって目が疲れたりしないのかな?
次は、LEDの時代だね
作者は、どんな考察をしてるかな -
北欧の照明文化と日本の照明文化の違いや、西洋人と日本人の虹彩の違いが照明や日射に対する眩しさ感覚の違いを理解できた。
-
この本を知ったきっかけは,東日本大震災後に読んでいた本で,節電の影響で夜が暗くなった,というようなくだりで,いや,いままでの日本の夜は明るすぎたのだ,という文脈で紹介されていたように思う。
建築,照明の専門家である著者は,アルプス以北のヨーロッパを例として,照明の歴史=いいかえれば,いかにヨーロッパは暗かったか,ということを述べていく。暗さは人を思考にいざなう,というように,暗さの効用を指摘する。
私自身,ヨーロッパの夜の街を歩いたことがあるが,現在の日本の都市の夜の明るさはちょうどそれと同じ程度である。
間接照明のよさ,谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』への言及(私もこの随筆は高校時代に読んで大好きだ)など,豊富な話題によって,暗さの効用について考えさせてくれる。 -
絵や建築を用いて、明るさと暗さに関して現代の明るすぎたのではないかという照明の話と、昔のヨーロッパにおける採光の重要性などに関する話。
確かにヨーロッパ地域に行ったときに夜遅くまで明るいなあというのと、朝暗いなあという感想があったことの裏づけが取れた感じです。
地震後にそこまで明るくなくてもいいのではないかという感じがしたので、タイトルに惹かれました。 -
夜の暗さを楽しみたいタイプです。だんだん暗くなっていくのを、照明を灯さずに眺め味わいたいと思っています。
著者は建築家らしいので、内容も建築寄りと思われますが、題名に惹かれて。
目次は以下の通り。
1 暗さのもたらすもの
鉛色の空
『陰翳礼讃』再読
暗いことの意味
2 暗さをたずねて
光の文化
石の家
ロマネスク教会の光と陰
3 現代に暗さをつくる
照明の変遷
夜は暗くてはいけないか
オフィスビルの採光と照明
不均一照明のすすめ