- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022598356
作品紹介・あらすじ
片や落語界の重鎮、片や日本を代表するSF作家。ともに「笑い」を追究してきた二人が、漫才や映画、歌舞伎にまで話題を広げ、蘊蓄を披露しあう様は、さながら競演会だ。
感想・レビュー・書評
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お互いの楽しむ雰囲気が伝わってくる対談だった。
p.74桂小文治の踊り、かっぽれを見てみたいと思った。
モンティパイソンのシリーウォークと通じるところがあるのか?詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
桂米朝のことはほとんど全く知らなかったが、滅びかけていた上方落語を復活させた偉大な噺家さんとのこと。筒井康隆の作品は何冊か読んで、毎作趣向が凝らされていてシニカルな人間観察が冴えているところがすごいとは思ってきたが、SFをほとんど読まないので熱心な読者ではない。なのに何故この二人の対談集を読もうと思ったかというと、新聞の書評欄で町田康が紹介していたから。
二人とも落語はもちろん昔の喜劇映画や演芸にとても詳しく、最近読んだ江藤淳と蓮實重彦の対談集とは別な方面でやはり造詣が深い(偶然だが対談中、江藤の名前が出てくる)。ただ、残念ながらこの本で語られる分野にあまり興味が持てなかった。
筒井康隆は常に自分の仕事に自信があって謙遜はせず、どのくらい評価されているのかわからない役者業についても得意気に語っている。それを受ける米朝はさすがの名人で、聞き上手でもあると思った。
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面白かった。
知らないことが多くてもっと勉強しなくちゃってことがいっぱい。上方の笑いの世界、もっと深く沈みたいなぁ -
桂米朝・筒井康隆。
この二人が喋ってるというだけでもうなんだか嬉しい。 -
とても深い内容です
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無学の私には登場する映画や劇、歌舞伎、落語の話はよく分からんところも多々あったのだが、昔のエピソードでゲラゲラ笑えたり、合間に飛び出す含蓄ある言葉に感銘したりで凄く楽しめた。
「笑いとは」について真正面から答えているわけではないけどそれが良い味出している気がする。
ゲラゲラ笑ったところは多いのだが、9代目鈴々舎馬風のエピソードと俄(にわか)の話は特に笑った。”昔の俄はこんなに粋な、風流なもん”。俄に俄然興味を持った。 -
SF作家にして笑いも常に求める筒井康隆と上方落語の大看板・桂米朝師の、笑いや落語、SFや芸事についての対談集。本当は対談集を出すつもりは無かったのだけど、お互い話がやめられなくて、場所を改めて対談!となったらしい。米朝師のあとがきにも「多分こんな風に誰かと長く喋ることは今後もうないだろう」と書いてあるほど。二人の持つべき何かが合致したんかな…と思いますね。
内容は喜劇映画のことから落語、SFについては勿論のこと、歌舞伎や浄瑠璃、江戸時代の洒落本や黄表紙についても及んでとても読み応えがありました。といっても歌舞伎や浄瑠璃についてはあんまりよくわかったなかったけど……まあこれはいつものことやね。チャップリンの映画とか、やっぱり見てみたいと思ったし、まだまだ筒井の小説は読んでないも同然なので、いろいろ探っていきたいですねー -
前書きに自信満々で「面白い対談だった!」と書いてあったので、
期待して読んだのですが、
私に学が足りないせいか、十二分に楽しめませんでした。
なんだか、お勉強になります。
知らない笑いの世界を案内してくれます。