reinouさんの感想
2017年1月7日
1991年(改訂前底本1981年)刊行。著者は京都外国語大学大学院教授。◆大航海時代はそれまで直接結びついていなかった西欧諸国と日本とを直接結びつけた。この時代の日葡関係、日西関係を分析するには日本の史料のみならず、ポルトガル・スペインの史料が必要になるが、これらは言語的障壁を持つ(外国語というだけでなく中世語という意味でも)。また、史料の散逸・消失など追跡が難しい。本書は在外史料を基にして織豊政権・江戸初期の時代相を解読しようと試みる書。
一九二一年(大正十年)、高松市生まれ。上智大学文学部史学科卒業。元京都外国語大学名誉教授。『完訳フロイス日本史』全十二巻(共編訳)にて第二十九回菊池寛賞と毎日出版文化賞特別賞を受賞。著書『南蛮史料の研究』『在南欧日本関係文書探訪録』『南蛮史料の発見』『黄金のゴア盛衰記』など。九七年(平成九年)没。 「2020年 『回想の織田信長 フロイス「日本史」より』 で使われていた紹介文から引用しています。」