野獣系でいこう (朝日文庫 み 16-2)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 229
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022613585

感想・レビュー・書評

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  • 93年から5年間ほどの間に、いろいろな雑誌上でなされた対談とインタビューなどをまとめたもの。1999年発行。

    表紙の写真がいい感じだなと思ったら、ホンマタカシさんの作品でした。

    宮台真司さんととても頭のいい人だと思う。 言ってることの半分も自分には理解出来ていないと思うが、それでも読んでいて面白かった。

  • 20011219

  • 宮台真司の対談やインタビューをまとめた本。

    作家の田中康夫や精神科医の香山リカ、マンガ家の江川達也、さらにはSM男優の観念絵夢まで、ヴァラエティに富んだテーマと対談相手を向こうに回して、切れ味の鋭い議論を展開していきます。

    また巻末には、著者と事実婚状態にあったジャーナリストの速水由紀子が著者との出会いと印象を語ったインタビュー記事もあって、ゴシップ的な関心からもおもしろく読みました。

  • 議論が薄いところ、事実誤認を喚起する記述が散見されるのが玉に傷だけど、刺激的。

  • 1月27日購入。1月30日読了。
    95年から98年までの宮台の対談。まだ若い印象を受ける。巻末の知識人批判は口調は汚いこそすれ、相変わらずスタンスはクールである。宮台がなぜここまで論理にこだわるのか、それはもちろん彼が弩級の真面目人間だからだろう。いくらアングラにはまろうがブルセラに興味を持とうが、200人斬りしようが根は真面目である。「僕が論理や修辞を自由に操れるのは、論理や修辞を信じていないから。その理由は女との関係で言葉がほとんど有効性をもたなかったのが大きい。」彼の方法論は実存に起因している。「対象の如何に関わらず、それを社会的前提によって支えられた一つの秩序とみなしたうえ、社会的前提(コミュニケーションにおいてあてにされるもの)を遡及する」という社会学的な問題設定・心であろうと金であろうと法であろうと人であろうと同じ方法論で解体する。そもそも社会学自体がいろんな学問の寄せ集めである。社会心理学、法社会学、行動経済学等、諸所学問は社会と密接な関係に置く事ができる。
    面白かった対談が幾つかある。
    「負けることを快楽にするっていう具合にマイナスを逆転することで「すごく強い自分」を確認している」観念絵夢
    「一神教的な倫理と、共同体的な道徳」香山リカ
    「キリスト教は無規範の宗教だ」小室直樹
    社会問題と実存はわけるべきと宮台は言っている。その通り。きっかけは実存でも構わない。ただ、答えを導くときに自分の思い出やトラウマやルサンチマン、まあ哲学や宗教なんて実存から発したものが多いんだけれど、システムを構築していくときは宮台のやり方が一番だろうな。

  • 欄外にそのページのポイントとなる文が大きな文字で印刷されている。刺激的な単語が並んでいるだけに、前後の文から切り離されて書かれているその部分だけで判断されそうで、電車の中で読みづらい。(笑

  • 文句なくジャケ買い!著者といろんな人の対談集。対談相手は江川達也、香山リカ、田原総一郎、筑紫哲也などなどスゴイ顔ぶれ。テーマは性や教育、学問など。内容は深い、、、読みながら一緒に考え込んでしまう。一ページ毎にインパクトのある発言が載っていて、それだけ読んでも十分ためになる。

  • 宮台ワールド炸裂!!多岐にわたるジャンルの人たちとの対談をまとめた本です。

  • 社会学者、宮台真司の入門書。
    カテゴリー分けされた対談が濃い濃い…彼の師である小室直樹との対談がBEST!

  • 社会学者である宮台真司の対談本。
    学者からエロ写真家、官僚まで幅広い対象と対談。
    97年前後の対談が多いので
    ネタはちょっと古いんだけど
    どの切り口も論理的であり
    裏づけのあることを言ってるので面白い。
    けれども何よりも面白いのは
    宮台真司が理論をこねくり回すだけの人間ではなく
    フィールドワークを通じて実際の世の中を体験していることだろう。
    テレクラにはまった話や
    200人斬りの話などもあり
    そんな経験の中でブルセラや援助交際について
    社会学的に語ったりしてるのは
    実際の対象を知らない識者の幻想にまみれたコメントより
    何倍も現実的だし面白い。
    教育・セックス・宗教・サブカルなど
    非常に多岐な問題に携わっているんだけど
    すべてを「社会学」という問題設定(思考の方法)で考察するから
    どんなことに対しても一貫した答えが導き出せるのだと言ってるんだけど
    そういうのは非常によくわかる。
    自分の立ち位置を明確に定めること。
    立ち位置さえ決まってれば何にでも答えられること。
    これはあたり前なようで難しいことだなぁと思うけど
    できなきゃいかんことだなと思います。
    僕は「世界のサブカルチャー化と越境者願望」といったことを言うてるのは
    こういう姿勢の上に成り立つものだと思っています。
    宮台真司が「メインなきサブの横並び」と言ってて
    ずいぶんと前から同じような考え方してたんやなぁと
    なんというか衝撃を受けました。
    師匠と呼ばねばなりますまい(笑)。
    難点があるとすれば
    いろんな意味で強さから
    弱さが垣間見えるようなところかな。
    あと対談相手によっては
    宮台自身が批判する内輪的な雰囲気が出ちゃってるとこ。
    でも、さすがにこれだけ多岐に渡る人と対談してると
    風通しはいいし一貫性もよく分かるし
    受け入れられる人は飽きずに読めるんじゃないかな。
    保守的な人とか感情論で批判する人とかには
    正直ちょっときついかもしれません。
    宮台真司のHPで社会学入門なんてのも読めますので
    興味のある人はぜひどうそ。
    僕も読みます。
    著作も漁ろうと思います。
    なかなかお薦め。

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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