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- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022614032
感想・レビュー・書評
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世間問題について、差別について色々と考えさせられた。差別とはする側とされる側に分かれる問題ではなく、世間というものにどう自己を位置付けるかということである。
世間に対して、つねに見られているという非対称性の関係しか持つことができないことが、そもそも「個人」を「適応者」あるいは「不適応者」として疎外するはたらきとなる。
こう言えば問題だろうか。「適応者」も「不適応者」も個人としては存在しない、どちらも「個人」の部分である。つまり差別する側も差別される側も、個人と適応者の間ほどは隔絶されない構造がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
西欧の個人主義社会やその成り立ちと日本の世間社会を比較し、それが出来るまでの過程を歴史的見地から論じた書。日本で生きる日本人にとってバイブルとなると言っても決して言い過ぎではない的確さと人類が積み重ねてきた世間や社会の過程が短いページ数でうまく収められている必読の一冊。近代日本の世間型社会の根底が見事に露呈されている。