宮尾本平家物語 2 白虎之巻 (朝日文庫 み 3-9)

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (637ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022643629

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  • 第二巻では、清盛の妻である時子が娘を入内させようとするなど、自身の地位の安寧と平家のいっそうの繁栄のために心を砕く様子が、立ち入ってえがかれています。その一方で、重盛の死とともに清盛と後白河上皇とのあいだにしだいに確執がめだつようになり、鹿ケ谷の陰謀や以仁王の乱など、驕る平家への不満が高まっていきます。

    時子を中心に、清盛を取り巻く平家一門の内情について作家的な想像力が駆使された物語となっており、著者の持ち味が十分に生かされているように感じました。

  • 保元、平治の戦いに勝利を収め、武士としての頂点を極めた平清盛。しかし、高位を独占する平家に対して、源氏や貴族たちは不満を募らせて打倒平氏の動きを見せ、源義経は奥州にて雌伏の時を過ごす。清盛はついに後白河法皇を幽閉し、安徳天皇を連れて福原への遷都を決行するが……。女たちのドラマをふんだんに織り込み、まったく新しい「平家物語」を作り上げた著者のライフワーク、遂に文庫版で登場!

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著者プロフィール

1926年高知県生まれ。『櫂』で太宰治賞、『寒椿』で女流文学賞、『一絃の琴』で直木賞、『序の舞』で吉川英治文学賞受賞。おもな著作に『陽暉楼』『錦』など。2014年没。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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