- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022739940
作品紹介・あらすじ
昭和16年、真珠湾に突如現れた謎の兵器"三本脚"。その圧倒的な力の前に米国をはじめとする列強の軍は抗する術を持たず、無残な撤退を重ねていた。英国は本土を失い、ドイツ・ソ連は首都放棄という窮地に追い込まれるが、その一方で「奇跡の脱出」を成功させた日米両国が主導して残された兵力を結集、「人類統合軍」として侵略者への反攻作戦を発動する-。日米新鋭戦艦部隊が、反撃の巨砲を撃ち鳴らす。戦記シリーズ第2弾。
感想・レビュー・書評
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続きとしてはまあまあ
1巻目のインパクトをどう展開してくれるのか見ものだったのだけど、予想を超えるような内容ではなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最終的には手を取り合う事ができるだろうと思ってはいても、崩壊しかけた世界同盟が新たな作戦の成功で成立する展開には自然と熱くなる??
また、この巻の前半では火星人襲来以前の国際関係を引きずり、協力体制を上手く作る事ができていなかったけど、日米が相互に率先して協力し合う事で世界に先例を示したのは良かったよ。
そして意外な兵器が役に立っているのも面白いね。三式弾なんかは本来の目的である航空機にではなく地上攻撃に有効に働き、P39も運動性能は劣っていても37mm機関砲という一点のみで火星人との戦いで有効活用されたりするのもいいな。
それにしても日米協同作戦の要所要所で日本の軍人がアメリカの国力に目を剥くのは面白い。
[more]
最後に火星人は2つの種族から構成されている事が判明し、蛸型は使役される存在であったこと。火星と木星の間で巨大な人工物が作られ地球に迫っている事など、今後も楽しみだ。
そういえば、火星人基地で判明した事を世界で共有するという事は技術発展スピードも向上するのだろうか?そうなると火星人に勝利したとしても戦後が怖いんだよな。
うまい具合に100年ぐらいは平和になってくれるといいんだけどな。 -
火星人の侵攻に対して人類が肩を並べて反撃!とは簡単にいかず。共闘に至るまで。意外な兵器が有効だったり、意外な将官が目立ったり。それでも陸奥はいつもの被害担当艦wそして、人類が反撃の狼煙を上げたのもつかの間、火星人の第二派(第三波?)の存在が!それにしても御前会議で陛下の御聖断を仰がないと統帥権絡みで人類統合軍に参加できない帝国陸海軍w
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2013/3/24読了。異星人の侵略に対して第二次世界大戦当時の軍事力で反攻を試みる異色の架空戦記SF。戦闘描写が緻密なのはさすが。そして最終章で明かされる衝撃の展開。続巻はまだか⁉
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架空戦記はこのぐらいのが面白いよね。それかできる限りリアル。タイムスリップはもういいよ。もう少し情報収集がうまくいって日本が無条件じゃない降伏をするとかそういうのでいいのだよ。
んで、本書。文字通り宇宙戦争。火星人を倒すべく統合軍ができたりソビエトがうざかったりアメリカが\及び腰だったりする。突然な展開に最後なっていた。とても続きが楽しみ。 -
タコ型の火星人に反撃開始。やっぱり楽しいわ。
マニラ奪還に成功し、火星人の謎が少しずつ判明しつつある所、正体不明の人工天体が地球に接近中であることが判明。
で次巻につづく。これは楽しみ。 -
紆余曲折を経て「人類統合軍」が結成されいよいよ反攻に打って出ることになる。統合軍結成に至るまでのプロセスにおいて、やはり自国の利害から抜けだせずに反目しあう様子は緊張感があった。これは第1巻冒頭の言にある見知らぬ明日を意識した展開ではないかと思う。日米英はともかく、独ソ仏などは完全に協調したとは言い切れない点もあり、再び反目し合う展開も予想される。
緊張感が高まるのはやはり戦闘場面。火星人と人類の科学技術の差は埋め難く、一撃食らえば撃墜、轟沈という状況の中での戦いは全滅を予感させるだけに普通の仮想戦記にはない独特の緊張感があった。しかし、得られた戦訓の積み重ねと各国の最新技術の組み合わせによって徐々にであるが対抗する力を備えつつある様子は頼もしく、また統合軍の在り方そのものである。そして、これは偶然に頼らない勝利、すなわちウェルズの宇宙戦争とはことなる結末を予感させるものでもある。