最強の思考法 フェアに考えればあらゆる問題は解決する (朝日新書)
- 朝日新聞出版 (2022年9月13日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022951892
作品紹介・あらすじ
「僕はフェア(公平・公正)を一番強く意識して生きてきた」。実りある議論より「論破」がよしとされ、炎上が絶えない殺伐とした時代。トラブル、意見対立、「戦争」を含む政治課題……解決策をズバリ提言し続ける著者が初めて明かす思考力の核心。「まず好き嫌いの感情を排し、相手の立場に立って考えよ」。ケンカに負けない著者の脳内が分かる待望の書。
感想・レビュー・書評
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頭の良い人が物事をどう見て、どんな風に考えて発言しているのか、気になって読んでみました。
思ってたよりシンプルに考えてはるんやなぁという所感。
もちろんベースとなる知識や知恵が膨大でしょうし、いくらシンプルとはいえ自分の軸を維持し続けるのも簡単ではないでしょうから、すごい!の一言なのですが。(・・語彙力)
私も最近色々独学してますが、知識だけじゃなく、こういう思考力が本当の頭の良さなんだろうなぁと感じるので、細々ながら努力を続けようと思いました。
アウトプット(感想文)もがんばります!
自分の語彙力にガッカリするけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正解が分からないことを決める際には、プロセスを重視する。フェアに考え話し合い、少しずつ決めていく。最後によりマシな方を選択する。合理的である。
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フェアどうのこうのより橋下さんのロシア、ウクライナの件など戦争に対する考えを述べたかったのかな?と思える本。私も脳みそに汗をかこう。
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自分の中でぶれない軸を持ち、ルールを自分にも相手にも厳密に適用してものごとを判断していくと、正解に近づくことができる。著者がこの本で語り掛けたいことは、つきつめればこの一文に表されるのではないかと思います。
価値観が多様化し、自分の考えと異なる相手と交渉や仕事をしていくことが当たり前になる中で、この本で説明されている「フェアの思考」は、自分の主張を聞いてもらいそれを実行に移していくために非常に重要な概念であると思いました。
フェアであることに関し、著者は下記の4つを上げています。
○自分が主張することは、相手にも同じ主張を認める。
○自分がやってきたことは、相手にも同じことをすることを認める。
○相手を批判するなら、同じ理由で自分も批判されることを認める。
○自分が批判されたくないなら、相手を同じ理由で批判しない。
実際問題として「フェアの思考」を実践するのは簡単ではありません。これに照らして考えた場合、自分が何かしらの代償を払わざるを得ないケースが必ず出てくるからです。
それでも、相手と自分を公平・平等に扱うからこそ、人は自分の意見に耳を傾けてもらえるのだと思います。
また、他にも「相手の立場からものを見る」「自分の軸をしっかり持つ」「ダブルスタンダードに陥らない」など、結論を出し、それを実行する上で非常に大事なことが言語化されています。
著者のこういった「考え方」の本には、私も書籍を通して影響を受けてきました。特にPHP新書で「交渉力」「決断力」「実行力」の3部作が出ていますが、興味を持った方は併せて読んでみることをお勧めしたいと思います。 -
まずまずの中身デス
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フェアの観点というのは大変勉強になった。
ただ、これまでの筆者の本に比べると主張は一点張り(思考法=フェアで判断)だったように思う。
確かにだいたいの難問にはそれぞれの正義があって、自分は正しいことをしているからやってもいい行いなんだ、と言い張っても埒はあかない。
フェアかフェアでないか、の観点は一つの切り口として有効。 -
弁護士タレントとしてお茶の間の人気に成った後、大阪府知事、大阪市長を経て、最近はバラエティ番組のコメンテーターとしてマスメディアを通して様々な意見を発し、時にSNSを賑わしている橋下徹さん著の「思考法」について熱く語られている一冊。凄く簡単に解説すると、交渉に於いては「お前が言うな!」って反論されない様、ありとあらゆる方向に思考を巡らせて論理を組み立て、御互いの妥協点を探っていくって感じ。粗粗同意出来るんですが、所々、「ん?それは違うのでは?」って感じた箇所がありました。ただ、100%意見が合う事は無いのでそれはそれで全く問題無いです。兎に角、「フェア」に思考する事ですね♪
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橋本さんの著書をこれまで読んできましたが、本作は内容がくどく、残念でした。橋本さん、どうしたのかな?
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最強の思考法とはフェアで考える思考であり、ポイントは以下の5つである。
①相手の立場に立って考える
②好き嫌いの感情で結論を決めない
③ルールに照らして考える
④自分のそれまでの主張と矛盾しないことに最大限の注意を払う
⑤手続き・プロセスを重視して、絶対的な正解ではなく、より「マシな」優位性で考える
このフェアの思考で最も重要な事は「価値観」を入れていないことだ。
ここ最近は時間は非常に重視されており、自分や国の価値観、いわゆる判断の軸で物事を決めていく音が推奨されている。ではなぜ本書では価値観を入れないのか、理由は価値観は人によっても国によっても異なり、その違いが対立の原因となり得る。
したがって両者が対立しないためには、それぞれの文化的・宗教的背景、生活習慣等の違いが存在することを前提として、その価値観を抜きにした「正解に近づく可能性の高い道」を作っていくしかないと考えているからだ。
このフェアの思考を実現するためのスタンスとは以下である。
。「同じ事象でも、自分と相手では見え方が違う」。このことを大前提にして、
・自分が主張することは、相手にも同じ主張を認める。
・自分がやってきたことは、相手にも同じことをすることを認める。
・相手を批判するなら、同じ理由で自分も批判されることを認める。
・自分が批判されたくないなら、相手を同じ理由で批判しない。
昔親から言われたようなことであり、最近はそのような観点があまり重要視されていないと感じるが、ここにフェアの思考の本質が詰まっているように思う。
自分の行動を振り返ってみると、フェアの思考は全くできていない。まず価値観を判断軸に入れないことに心底驚いてる。自分の価値観を明確にし、その価値観をもとに物事を判断していくことが最適な決断だと思っていた。そのため、自分の判断をこれからどのようにしていこうか本書を読み迷いが生じている。自分の中で内容を咀嚼する必要がある。
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ジャンル
自己啓発・マインド
出版社
朝日新聞出版
定価
935円(税込)
出版日
2022年09月30日
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橋下徹(はしもと とおる)
1969年生まれ、弁護士。早稲田大学政治経済学部卒業後、98年に橋下綜合法律事務所を開設。2008年に大阪府知事、11年に大阪市長に就任。「住民サービスの転換」を基軸に数々の改革を断行。10年に地域政党「大阪維新の会」、12年には国政政党「日本維新の会」を創設。15年12月の大阪市長退任後は執筆・講演など多方面で活動。著書に『政権奪取論 強い野党の作り方』(朝日新書)、『実行力 結果を出す「仕組み」の作りかた』(PHP新書)など。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3235 -
<本のタイトル>
最強の思考法 フェアに考えればあらゆる問題は解決する
<本の紹介>
橋下弁護士の本です。他にも姉妹本が数冊出ています。(交渉力/実行力/決断力等)
本書は物事をフェアに考えてこそ、交渉事でwin-winな結果を導けると述べており、
例えば最近のウクライナ問題、安倍元首相の国葬、コロナ対応をフェアに考えると
どうなるか、実例を交えて分かりやすく解説していく流れの構成となっています。
<感想・気づき>
実例として取り上げているテーマはそもそも難しいものが多いです。
上記で上げた以外にも、国際秩序問題/日韓の関係性問題/大阪市の政治の話.etcなどが出てきます。
時事問題として多少勉強にはなるものの、よくわからんのは多少読み飛ばしながら読んだ感じです。
ただ本書を通して言いたいことはおおむね一貫しており、下記のような内容が心に残りました。
・価値観の違いは埋められないから、価値観で対立してしまうと一生解決しない。相手の立場で考えること。
・相手のことを非難するなら、自分が同じことで非難されても文句を言ってはいけない
自分が正しいと正当化するなら、相手が正しいと正当化する主張についてもいったんは認めるべし
・全員賛成もしくは全員反対で一致することはあり得ないので、プロセスを踏んで「マシなほうを選ぶ」のがベター
・ルールは作るんなら強者も弱者も言い訳せずに守るべし。例外を作ってはいけない。
でも運用にそぐわないルールであれば、ルールが適切でないことを認め、ルールを見直すのがあるべき姿である。
そもそもそのルールはもともと何の目的で作られたのかを立ち返ることも重要。
・自分なりの思考や軸を持つことで、正解のない問いに対しても、自分なりの解決策を日々考えるよう心掛けるべし。
・何かを成し遂げたければ何かを失うことを覚悟すること(優先順位付けの話です)
橋下さんは弁護士業務やコメンテータや政治家だったり、我々とは仕事の種類は異なりますが、
本書で述べられていることは我々の普段の仕事にも通ずるものがあると感じました。
簡単ではないですが、自分にも相手にもフェアな関係性を保ち、お互いに協力しながら成長していきたいと思いました。