歴史を読み解く城歩き (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 120
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022951960

作品紹介・あらすじ

住まいの近くに必ずある、中・近世の城郭跡。自然に触れて心が豊かになり仕事への意欲もわく。いいことずくめの城歩き。歩けば武将たちの思いも見えてくる。全国の城びとを応援する著者による城歩き指南決定版。朝日新聞好評連載の書籍化。

感想・レビュー・書評

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  • 文字のある時代は歴史、文字のない時代が考古学という縦割りの発想は時代遅れになっている。文字のあるい時代の建物等も考古学による発掘調査で新たな発見がなされている。勿論、考古学だけで完結するものではない。発掘調査、絵図・地図、文字史料など分野横断的に「城」を資料として歴史を研究する城郭考古学を提唱している。

  • 全国の城の特徴や、城が出来た経緯をはじめ、城の現状や、少し苦しいけど、社会問題に絡めて解説した一冊。
    今年の大河ドラマの「どうする家康」に絡めて、家康の浜松城や駿府城の解説もあり、信長の意向も城作りに働いていたことは、興味深いと思いました。
    また、豊臣大坂城と徳川大坂城の石垣の作りに違いもあるのも、新しい発見でした。
    時間を見つけて、ゆっくりと城探検したいものです。

  • 番組では城郭の魅力をわかり易く伝えてくれる著者だが、本書は連載記事を新書化したせいか、章立てが散漫で、書き散らしたエッセイという印象。編集者の問題でもありそう。現代への警句が折り挟まれるのも無用に感じる。最新研究の成果や現場における知見はそれなりに面白く、特に落城跡から遺体や武具などの痕跡が見つからない理由は「なる程」だった。

  • 取り上げられている城の数がすごい。で、そこに載っている大量の資料写真のほぼ全部(というか著者が写っていない写真全部じゃない??)が著者撮影。さらに「県道○号線の…」と行き方案内と見所ポイントの観光案内がつき(写真の場所を見に行きたくなる〜)歴史的建造物の再建についての法律的な説明も入る。日本のお城がご専門と勝手に思っていたけれど、欧州のお城もたっぷり載っている。(著者撮影の写真付きで。)守備範囲がめちゃくちゃ広い…!
    p174「その心の中に分け入って考えてみよう。」の一文だけ、頭の中で松重さんのお声に変換されてしまった(笑)

  • もともとコラムの連載だったこともあり、一つひとつの城に関する説明は短いが、エッセンスがぎっしり詰まっているように感じた。入門書ではなく相当レベル高い内容だと思う。城の復元のあり方への考察については、大変勉強になった。何よりも、行ってみたいお城やまた行きたいお城が増えた。

  • 千田先生の朝日新聞で書いたコラムをまとめた本なのですが、元々のコラムがそれほど分量が無いものなので一つ一つの城の記述が物足りないし、城によっては城の話ではなく城にまつわる歴史秘話になっているものもあって。各城についてボリューム10倍にした拡大版が欲しいかも。
    そんな中でも最近よく主張されているバリアフリーの充実、海外との比較、歴史を踏まえた復元はちゃんと書かれていて、千田先生らしさは失われてない本になってました。

  • 一宮 S210.4/セ/22

  • 2022年12月6日購入。

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著者プロフィール

千田嘉博(せんだ・よしひろ)
1963年愛知県生まれ。奈良大学文学部文化財学科卒業。城郭考古学者。大阪大学博士(文学)。国立歴史民俗博物館助教授などを経て、現在、奈良大学文学部文化財学科教授。主な著書は『織豊系城郭の形成』(東京大学出版会)、『信長の城』(岩波新書)、『真田丸の謎』(NHK出版新書)、『城郭考古学の冒険』(幻冬舎新書)など。

「2021年 『新説戦乱の日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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