- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784023310704
作品紹介・あらすじ
経済も行政も知らない素人政治家を松下政経塾が量産している。日本政治の病巣を鋭くえぐる問題作。
感想・レビュー・書評
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副題の「松下政経塾の大罪」という部分に興味を持って読んだものの、思っていた内容と異なった。松下政経塾出身の政治家は社会経験をしてないから素人というようなことが何箇所かに書いてあった程度。まあ、政治主導が反官僚・官僚排除ではないってことを認識した。
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松下政経塾の出身者は社会に一度も出ることなく議員になったので、完了をうまく使うことが出来ないのが、今の政治を悪くした。
そうとも思うけど、官僚出身の著者って事を割り引いて読まなくちゃいけないのかな? だって、大蔵省で接待が問題になった事が以前あったけど「あんなものは普通だ」って言い切っちゃうんですよ。官僚だって普通の会社での勤務経験がない人のあつまりだから、それはそれで普通とは違うんですね。
昔は良かった的な視点だったのがちょっと残念ですが、読み物としては面白いです。 -
ミスター円と言われた、榊原英資氏の最新刊。
内容的には、今までの著書を大きく突き破った感はなく、いろいろな雑誌への寄稿をそれぞれ1章にしたような感じで、同じような話が繰り返させる面もあった。
松下政経塾の面々が、ついに総理大臣、主要閣僚に名を連ねるようになったが、彼らは職業政治家を目指しており、若く、組織を動かす経験や知恵がないままに、日本の優秀な官僚を手足のように使いこなせないだろうというのが筆者の意見だったと思う。
以前は、「政権交代」という本まで書いて、民主党に期待していただけに、その結果を踏まえて、今までの自民党政治の成り立ちの歴史、官僚と自民党が慣れあってよい時代を作り上げたが、今はそのような時代ではないこと、欧米の政治家に比べて、立法よりもロビイストの面が強く、給料も高い日本の政治家では、新しい時代に適した政治はできるのだろうかと論評している。
みんな、高度経済成長時代の方法論では無理だとわかっている。けれども、それに代わる方法論は誰もわからない。だからこそ、新しい方法論を誰かが提案してくれと、読みながら深く思った。