- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784023318632
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ワークショップの参考に。
ツールの単語が少し難しいものもあるので、私が対象としている人たちにはより平易な言葉にする必要があるかな?と思うものもあるが、ワークショップの事例や、思考の流れの記録もあり、具体的作業イメージが湧いて良かった。 -
デザイン思考での問題解決を,実用・実践しやすさに重きを置いて紹介する本.ここ本では問題は「バグ=行為を阻むあらゆる事象」と表現されている.
バグは「モノ単体思考」ではなく人間の行為と結びつけて発見する,
バグは一瞬の行為ではなくそのものやことを使う一連の流れを通して考える.
バグとその原因は何種類かにカテゴライズできる
(バグの例:迷い・非効率・誤認・負環・矛盾・心理)
ということが学べる.
実践例はどれを読んでいでも面白い.ソーシャルグッドな成果につながっていて面白そうな仕事だなあと隣の芝生は青く?見える.
情報システムに関わっているとHWやSWの実装における不都合をバグと表現することがありがそれはこの本でいう広義のバグの一種に過ぎず,そこの有無にしか目がいかないのは視野狭窄だなあと感じた.
平易な内容,でも情報量は濃く.読んでいて面白い.いい本.
下記サイトに本で紹介されているワークシートがDLできるようだ.
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=21680
=======================
間接情報がほとんどで実体験がに乏しい情報社会では「体験してなんぼ」はハードルが高い.しかし一度乗り越えたらユーザ自身が宣伝者になる
ー>例:フジロックフェスティバル
メリットの分類:
背景感性メリット,文化感性メリット,啓発感性メリット,技術感性メリット,創造感性メリット,共感感性メリット,不便益感性メリット,
ダイバーシティ思考:
人的価値,物的価値,情報価値,時間的価値,空間的価値の掛け算
アフォーダンスデザイン:
ぼーっとしていても次の行為を誘導してくれるデザイン
ペンがあれば人間は無意識にペン先を下に持つ
北風と太陽
「小説」:難しいことを簡単に伝えるために語り継がれやすい物語にまとめたモノ
バグ = 行為が阻まれる事象
★嫌になった,時間がかかった,腹になった.そういうユーザの不満も全て「バグ」
バグ探しはバグ単体ではなく,連続する行為の始点と終点を切り抜いた時間軸全体で俯瞰する.
情報システムのHW,SWの意図せぬ実装だけではない.
人間:事象や現象のインプットに何かを示す。
生理学的な反応、社会的慣習への反射反応
人間の行為→
無意識化の行為か
思考の結果生まれる行為
POSのようなビッグデータとその分析により鉱脈を探すのは過去の流行した情報に投資する行為
行為のデザインイコール最適なゴールへの無意識に近い美しい行為を探り見つけること
スマホのズームイン、アウ
取り掛かり→ユーザのありふれた日常の行為を当たり前と思わないこと
・トラブルの原因は「モノ単体思考」
人間とのインタラクション,人間側の視点の欠如ー>本質的問題の未解決
・バグはどこにでもある
・本書で紹介するバグは6種
迷い・非効率・誤認・負環・矛盾・心理
負環:筆者の造語.バグを孕んでいるのに無意識にうけいれてしまい気づけてない状態.負のスパイラル
・6つの原因と因子の定義
プロセス(手順違い),属性(立場違い),慣性(慣れ),記憶(覚えにくい),環境(時勢の変化),不適正(,その他.
レジ袋はもともと廃油を活用しようというエコな発想から生まれたモノ
焼却時は燃料にもなるので包んだ生ゴミなどの焼却を助ける.
片付けられてしまうボードゲーム→押し入れに入れられたら忘却の彼方.高級材を使い道具の開発でインテリアとしても成立させその結果,一目のつくところに置かれるように
日本で開発される車は「可愛い車」か「いかつい車」,ヤンキー属性と客が被るから.→地方(車を必要とすることもありそうだ)
大人と子供,OSが違う
タオル置き場がない銭湯の体重計 -
行為が阻まれる事象であるバグを取り除く、という観点で書かれたデザイン思考を学べる一冊。
普段何気なく送る生活の中にも、視点を変えることで多くのデザインヒントがある。無意識に、〜だったらいいのになぁ、と感じる心の動きを大切にすべきだと学んだ。
具体例が多く学べる一方で、目的意識が明確でない場合は、あまり響かない一冊であるとも思った。
デザインにまつわる課題を抱えている人には、ヒントになるだろう。 -
世の中にあふれる多彩な例を引き合いに出してデザインのバグ,不具合とその見つけ方,改善策についてまとめている。文字もやや小さく分厚いけれど,わかりやすくスッと読める(とはいえ頭に残らないわけではない)。自分の携わる部分について、検討するときの観点としても有用。
とはいえデザイン面については参考になるところが多いけど,そこから一歩踏み込む考察とか文化面については浅かったりよくわからない部分があった。例えば、属性に合わせすぎたマーケティングでわざわざ河合隼雄の「中空構造」まで引用してヤンキー属性を説明しているけれど何を伝えたかったのだろうか。そうでない属性とはなんだろうか?そしてそうでない属性のメリットとは何か?
もうちょっと突っ込めば,すべてのプロダクトやサービスが本書の内容を完全に実行できたときに,文化はどれくらい多様なのだろうか,リベラル世界なポリティカル・コレクトレスをクリアしたものだけになってしまうのではないかと疑問に思うところもある。それとも対象等の違いで解決する問題なのか。文化の多様性と正しさの問題はここだけでは語れないけれど。
あと,本文が日本語のこの本で挿絵の言葉が英語になっているのは意図的なバグだったのだろうか?謎である。 -
思っていたより実例が少なく、それぞれの掘り下げも中途半端に思った。総論的な記述が多くピンとこない。
-
行為を客観的にみるとたくさんのバグがあることを知りました。
行為を流れの中で見ることで物事の本質が見えることを学びました。
教育で授業研究をするとき、授業の流れ全部をみることで自分の授業のバグをみつけ、改善することができると思います。 -
無から有を生み出すのではない、人の行為を妨げるものを取り除いてあげることが、行為のデザイン!
それを見つけるのがとても難しいが、見つけることが出来れば、利用に向けた動機付けは不要だし、皆ハッピーになれるかも?
ホテルの時計の音や風向き、ユーザー登録のタイムアウト、片付けられてしまうボードゲーム、背表紙で検索できない雑誌は表紙を見せる!など、共感できるバグが沢山あった。 -
事例集的な感じでさらりと読んでスッキリ体験できるかしら〜と思ったらデザイン思考の方法論がみっちり書かれていた。
ワークショップのやり方が細かく書かれていてよかった。