5分で本を語れ : チームでビブリオバトル! (偕成社ノベルフリーク)
- 偕成社 (2023年9月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784036492206
作品紹介・あらすじ
これは、本の未来をかけた戦いなんだ!本が売れなくなる。作家がおもしろい本を書かなくなる。本屋がつぶれる。ますます、読書をする人が少なくなる。そういうわるいスパイラルから脱出するために––––。読書部に所属し、自他ともに認める本好きの童夢は、校内ビブリオバトルでまさかの敗北をあじわう。相手は、放送部の吉住さくや。本はまったく読まないさくやに勝つため、童夢は読書部のライトとリオ、落語研究部のユメ丸とともに特訓を始める。一方、さくやは童夢への対抗心から、さして興味のなかったビブリオバトルに取り組みはじめる。本のおもしろさを人に伝えるビブリオバトル、その勝者はどちらだ?:::::::::::::::::::::::::::「いいかい。本は年々、読まれなくなっている。ぼくのじっちゃんがやっている本屋『三日月書店』も売り上げがのびていない。つぶれる寸前だ。それはなぜか? いままで本好きたちは、おとなしすぎた。本のよさをアピールしないから、うもれてしまうんだ。これからは、本のおもしろさをもっともっと宣伝する必要がある。」(本文より):::::::::::::::::::::::::::
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
ビブリオバトルをテーマに中学生達の奮闘を描いた児童書です。
図書委員をしている娘にどうかなと思い、図書館で借りて母が先に読んでみました。
本の魅力を伝えるのって難しいけど面白い!
実際にこの本で紹介された本も数冊気になっているので、今度読んでみたいと思います。
まずは本の帯を考えるように、短い文章でその本の魅力を考える。そして、そこへ肉付けをしてその本の良さをまとめていく。
なるほどーと思いながら読ませてもらいました。 -
中学生の主人公が、友人たちと協力したりいざこざがあったりしながらも、ビブリオバトルに挑戦する物語。
ビブリオバトルは、「バトル」と名がつくイベントだけど、大事なことは勝敗ではなくて、本を通じて人と繋がること。本の面白さを伝えること。
ビブリオバトルを知らない人でも、その面白さや意義が理解できるお話になっている。
また、最初は嫌々出場して、自信がなくてボソボソ早口で喋るだけだった主人公が、活き活きと楽しめるようになっていく過程が良かった。友人との練習、分析、また練習…その中で培われたのは、トーク技術だけではない。
中学生らしい純朴さとひたむきさがまぶしい青春物語でした! -
これからビブリオバトルをやってみたい人にも参考になりそうな本。主人公たちが、それぞれ自分らしくあるのも良かった。
-
小学校高学年~中学生くらい向け。ビブリオバトルや読書自体の魅力が若い子たちに伝わりそう。作品中で紹介される本は実際に手にとって読むのに適していそうな選書だし、そのリストが巻末にまとまっているのも好印象。読書の和が広がっていくといいなと思う。
-
読書部に所属する活字中毒、読書オタクの本好き中学2年生 童夢(どうむ)
校内ビブリオバトルに出場するが、本にはさして興味のない放送部の“魔女さま”さくやとの一騎打ちに負け、おちこんでしまう
リベンジをかけて綺羅星出版主催の全国中学生大会をめざすことにした童夢を、読書部のライトとリオ、落語研究部のユメ丸の「チーム・ビブリオ」がサポートして特訓するが……
小声で早口、ひとりよがりのプレゼンを直そうとする童夢
大会を前にして伸びきれない自分のプレゼンに悩むさくや
選んだ本を手に、綺羅星バトルの幕があく
だれが一番本のおもしろさを伝えられたか
どの本が一番読みたくなったか
《これは、本の未来をかけた戦いなんだ!》──帯のコピー
勝ったのはだれだ!?
中学生が主人公の(おそらく初めての)ビブリオバトル・ストーリー
副題は「チームでビブリオバトル!」
「てがるに ほんかく読書」の偕成社ノベルフリークから、2023年10月刊
ちなみに、小学生版のビブリオバトル・ストーリーには
『ビブリオバトルへ、ようこそ!』
『なみきビブリオバトル・ストーリー』
『なみきビブリオバトル・ストーリー2』
がある
紹介されているプレゼンのポイントをマスターすれば“チャンプ本”まちがいなし!
・話す内容をしぼる
・本の一番いいところを短い言葉でぴったりあらわすキャッチコピーを決め、トークの芯にする
・凝ったいいまわしや技巧より、生の声を
・内容の説明がうまいことよりも、共感してもらうこと
・本心や弱音を少しトークにまぎれこませてみる
登場人物がビブリオバトルのかたちで紹介している本が魅力的で読んでみたくなる -
ビブリオバトルテーマはいっとき流行って今は落ち着いたという印象ですが、この本はプレゼンの仕方に重点が置かれているため他作とは印象が異なり、うまいもんだなと思いました。ただ仲間3人にライバルもいて人物が多めで各人の描写が薄い感じはした。
-
実際のものを見たことがないので、ビブリオバトルってこんなんなんだな、ということはわかった。
好きな本を紹介するためのテクニックや演出なのか、勝つためのものなのか、きっと前者なのだろうけれど、そのことが伝わってこなかった。
さくやがずっと上から目線だったのは最後まで変わらず、それは中学生の頃の特有のものかもしれないけれど、彼女の求めていたものはこれだったのか?と疑問に感じた。そういうスッキリしない、心から納得できないところがあった。
一番魅力的だったのはリオ。彼女の性格、エピソードがとても好ましく感じた。