あの犬が好き

  • 偕成社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784037267506

感想・レビュー・書評

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  • ◆はぁ、やられました。ただでさえこういうの好きなんです。言葉が言葉でなく結晶化して詩となる瞬間。詩を生み出す瞬間に立ち会うもの。映画の「今を生きる」とか「イル・ポスティーノ」とか、灰谷健次郎の『兎の眼』とか『せんせいけらいになれ』とか。この本図書館で借りたのですが、買います。原文も読みます。
    ◆「あの犬が好き」という最後の詩に収束していく物語が見事。どんなにジャックが「あの」犬を愛しているかが伝わってきます。
    ◆ Love This Book !

  • 小学生?の少年の詩をつづったもの。
    これで??と思うかもしれない。

    何をいうか、これぞ詩なのだと思う。

  • 詩はわからない、という人に読んでほしい。むずかしく考えることはないよ、あなたの気持ちを素直につづればそれが詩になるんだよ。という作品。
    主人公の少年が先生の紹介する詩に反応して、自分でも詩を書いてみる、発表してみる、名前も出して発表してみる、大好きな詩人を賞賛する詩を書いてみる、先生が詩人に学校へ来てもらえないか、聞いてみて、そして…
    いい先生だなぁ、こういう先生の授業だったら楽しいだろうなぁ、と思う。日本でもこういう先生が増えるといいなぁ。
    犬は可哀想だった。少年は詩を創作する事でペットロスを昇華させたのね。詩っていいなと思わせる。

  • 言葉にならない。できない。
    ジャックの真っすぐな想いに、シクシクが止まらんのです。
    シャロン・クリーチさんってばズルイ。上手い。

  • とある学校の一少年が先生に、多分授業の後ノートか何かを書いて提出しているという形ですすんでいきます。先生に詩を読んでもらったり、詩を作ることをすすめられるもののその気のなかった彼が、詩や言葉に目覚め、やがて大好きな飼い犬について語り始めます。犬のエピソードが胸を打ちます。先生が紹介した詩が最後にのっていますが、原語ものせてくれていればもっと良かったです。長編もいいですが、こんな形でも読ませてくれるクリーチはさすがです。表紙の黄色とW.スタイグの絵もとてもいいです。

  • すっごく、すっごく、よかったです。
    図書館で借りたんだけど、手元に置いときたいっ。と思ったので、買うかも。うん、きっと買う。

    ほんとに買いました。

    ペーパーバックの『Love That Dog』も同時に購入。
    「りんご」の詩の原文がどうなってるのか、どうしても確かめたくって。
    原文と訳書を並べてみました。
    ……!
    ……♪
    ……金原瑞人さんって……すごい。
    翻訳者さんがいてくださるから、わたしは外国のYAものが楽しめるんですよね。 感謝です。

  • 心を押し包むように入って来る、ジャックの言葉。悲しみを嘘の無いコトバにするのはきっと難しいことなんだ。

  • 『図書館司書32人が選んだ犬の本棚』の紹介文を読んであらすじが気になったので読了。もう泣いた泣いた。喪失からの回復と、詩を綴るとは何ぞや? をあくまでさりげなく優しく問うた話で、読者にとってはある種のミステリ仕立てにもなってる。素晴らしい本でした。

  • これは小説かそれとも詩か。ここ最近こういう詩の出てくる本をたくさん読んでいる気がする。少年が先生へあてるという形で綴る詩。最初は詩は女の子のものだと思っていたけれど……

  • いい本だった。英語でも読みたい。

  • 詩なんて女の子の書くものでしょ、とかなんとか言ってたけど、学校で先生に詩を読んでもらううち、ある日お気に入りの詩に出会って詩を書き始め、やがて詩人へファンレターを送ったところ・・・

    主人公のぼく が、先生に当てた日記だったり詩だったりで全編構成されていて、読者はそれを覗き見させてもらうように彼の感じたことや過去の出来事などを知っていく。タイトルの秘密も。

    著者がシャロン・クリーチで、主人公が好きになる実在の詩人がウォルター・ディーン・マイヤーズ。これは必読、と思ったらイラストはウィリアム・スタイグだった!鼻血。
    タイポグラフィやインク色にもこだわりを感じます。

    巻末に全て掲載されている、先生が読んでくれていた詩を原文で読みたくて英語版も読んでみて、金原さんの翻訳センスに改めてうっとり。

  • 先生に提出する型の日記だけど詩でもあって物語でもある。

  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「芸術・感性」で紹介された本。

  • 読みやすいし、悪くないと思うが、少年が学校で学ぶ詩が、日本人になじみのないものなので(巻末に訳された詩がちゃんと載っているが)、そこらあたりが、今の日本の子どもにはどうかな、という気はする。
    タイトルの元になっている詩も、巻末に第一連の訳が載っているが、今一つしっくりこないので、原文を見てみたら、
    Love That Boy のBoyは息子なんだとわかった。だから、ウサギが走ることを愛するように、この少年を愛するわけだ。訳では息子だとわからないから、どっかのおじさんがよその少年を、ウサギが走ることを愛するように愛するって、どういうことだろうと、不思議に思ったのだった。ちなみにこの詩は全部で4連あり、全部読むと味わい深いのだが、第一連だけではその深さがわからない。詩の翻訳は難しいものだなあ、と思った。
    この後Hate That Catという本も出ていて、この本の少年が、きっとはじめは嫌いだった猫を好きになる物語だろうと思うが、翻訳されるかなあ。まあ、これくらいだったら原文で読んでもいいという気はします。

  • 犬との出会い、別れ、悲し過ぎるわ…

  • 詩の類は翻訳、ムズい。
    いくら良い翻訳者でも。

  • 数日前に読了。詩集、になるのかしら?
    ぜったい創作だぁ!と思うものの、それも込みでつくっている感じもあり、嫌いじゃなかった。ジャックがいいよ、といってくれて先生よかったね、と思う。ウォルター・ディーン・マイヤーズさんについては、「バッドボーイ」の印象しかないので何ともいえないけども。
    想定の、静かでポップな色遣いが好き。

  • 詩のかたちで綴られてゆく、物語の本。
    詩を書いている少年の先生とか、先生が少年に紹介する詩の詩人とか、本当にいるのかなとか、思いながら読みすすんで、物語世界が現実と混じり合っていく感じがとてもよいです。
    作中に登場する人が本当にいるのかどうかわからないけど、少年のためにいてほしいとか思ったりして、もうごちゃごちゃになってる。
    少年の心の中の大切なことが、とっても大切に描かれています。

  • とても温かな気持ちになれました。
    徐々に明かされていくジャックと犬の関係も
    押し付けがましくなくていい。
    こんなにまっすぐに気持ちを表現できたらいいのに。

  • 詩 みたいな お話

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