- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784037442101
感想・レビュー・書評
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子供向けの本ですが,実におもしろい。人間に化身する術を習得した<白狐魔丸>という狐の物語で,シリーズもの。狐による人間観察の物語になっています。一体,人間とはどのような生き物なのか,中でもお互いに殺し合う<武士>とは,一体何ものなのか,そういうことを狐が考えるという話なのです。『源平の風』は,吉野山で義経の身代わりとなって果てた佐藤忠信がクライマックスシーンに登場します。忠信と狐と言えば歌舞伎『義経千本桜』に<狐忠信>というのが登場します。こちらは,やはり,吉野山で義経の愛妾<静御前>を守った狐の話。狐が忠信に化身して静御前を守るんです。やっぱり,源平周辺にはおもしろいエピソードがたくさんあって,いいですね。
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人間はおろかでいつも自分たちの欲望のために戦い、殺しあっている…。人間のことは好きではないが、なぜか気になる存在。普通のキツネが、人間への興味から白狐魔山にすむ仙人の元で修行し、「白狐魔丸(しらこままる)」という霊力を持つキツネになり、人間に変身して過ごす。人間社会を冷ややかに観察しながらもその中で、歴史上の有名な武将と出会い、臣下たちと心を通わせながら「人間とは・・・?」の答えを探すお話。人間の戦に巻き込まれ疲れきって、白狐魔山に戻って来ては一休みし、目覚めると時代が50~60年とんでいる…。未来へ未来へとタイムスリップしていくところが珍しい。
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白孤魔丸はきつねの身でありながら仙人の元で修行し、人間に化け人間の言葉を話せるまでになった。時は鎌倉、人間の世界を知るための修行として世に出た白狐魔丸は頼朝の追っ手から逃げる義経の一行に出会い・・・。
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白孤魔記シリーズの第1巻。
不可解な人間の世界を、生真面目なきつねの目で見た物語です。
人間に興味があり、独学で言葉を学んだきつねが仙人のもとで暮らし、やがて人間に化けれるようになります。
白孤魔丸と名付けられたきつねが人里で出会ったのは、兄に追われる源義経一行でした。 -
面白かった〜!
斉藤洋さんはイッパイアッテナは面白かったけど
エイのやつがつまらなかったから
好きかきらいかわからなかったけど
これはよかった!
こういう時代ものも書いてるんだ〜!
歴史オタクじゃないんですが、
歴史を扱った小説はすきです
これも白狐魔丸っていうきつねが化けられるようになる話と源平のたたかいがリンクしてて
面白かった!
あと4冊シリーズあるから読みたいな〜
たしかに動物は
話せなくても人間の言葉はわかるやつにはわかると思う^^ -
★★★★☆
リクエスト(中学校生徒)があったので、読み返し中。やっぱ、面白いですね。地味な装丁(子ども視点で)なんで、見落とされがちですが、紹介してみると歴史ブームだし食いつく子どももいるかな?
最近、新刊が出ましたな(※^▽^)
(まっきー) -
小学校高学年向けと書いてあったけど、ずいぶんとかなに開かれているので、中学年くらいでも読めるんじゃないかな。
タイトルの通り、きつねが化けるまでのお話です。
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再読。やっぱり斉藤洋さんはすごい。文章は簡単で、本自体も薄いのに、どっさり中身がつまってる。なにより、面白い!!!
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斉藤さんの本は、読みやすい。メッセージが理解しやすいですね。
私も全巻読みました。
主人公は、狐。
白駒山の仙人の弟子となり、修行ののち、人間に化けることができるようになります。
仙人から白狐魔丸という名前をもらいます。
そして、戦国の世のなかで、戦い続ける人々と知り合い、人間とは・・ということを知ろうとしていきます。 -
ジャンルでいったら歴史大河ファンタジーみたいな感じ
白狐魔記は全部オススメ!
主人公は狐。
その狐から見た日本の歴史とその時代を生きた人々についての物語です。
まず、狐の視点からというのが面白い。
切り口が変わっているので、その時代の人々の生き方へ関する解釈も個人的に変わっているなぁと思いとても読み応えがありました。
とにかく続編が待ち遠しくてたまらない