続813 (アルセーヌ・ルパン全集 (6))

  • 偕成社
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本棚登録 : 86
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784038150609

感想・レビュー・書評

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  •  ホームズと並ぶ2大ヒーローとはいっても、ルパンシリーズはホームズ物を始めとするミステリー物とは少し勝手が違います。
     ミステリーはまず殺人が起こり、後から探偵がその謎を捜査するパターンです。
     しかしルパンは怪盗ですから、基本的に犯罪を起こす方なので、立場が違います。とはいえ、本作品ではルパンの敵は警察組織ではなく、第三勢力ともいえる存在です。この第三勢力は殺人を何とも思わない残酷で極悪で、しかも魔術を使っているかのような不可解な連中です。
     ルパンは怪盗でありながら、この第三勢力と戦い謎を解くという探偵のような役割を演じます。
     一般のミステリーとは違った複雑な構図を持っているので、リズムに慣れるまでは苦労しました。
     上巻の終わり頃に至ってようやくリズムに慣れ、ストーリーも怒涛の展開となって、下巻は巻を措く能わずといったところ。
     ルパンの敵役の『LM』は神出鬼没で不気味な奴で、本当に魔法を使ってるんじゃないか、いくらルパンでもこいつに勝つのは大変じゃないかと思わせる存在です。
     ただ、小説としてはあり得ますが、現実にはあり得ないトリックです。
     例えばホテルの人混みの中では現実にはあり得ないけどまあギリギリ認めましょう。しかし、ドイツの古城の中で現実にそういうことはあり得ない。
     だから本作品でトリックを推理しようと思ったら、理詰めで考えていては無理なのでそこら辺の小説的脚色を考慮して考えないといけません。
    (ルパンシリーズの他の作品もそんな感じなのだろうか?)
      
     本作品には名前だけですが、シャーロック・ホームズが登場します。
     ホームズが4日間かけて捜査して解くことができなかった古城の謎を、
    『LM』やルパンが短時間で解いているという、ホームズのかませ犬的役割に苦笑。
       http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20171223/p1

  • 続、て付くのは面白くないことが多いが
    これは例外のひとつ。
    この辺で登録止めるけど、ルパンは全部読んだ

  • ホントやっぱり完訳の方が面白い!大好きです!

著者プロフィール

本名モーリス・マリー・エミール・ルブラン。1864年、フランス、ノルマンディー地方ルーアン生まれ。 1890年頃から小説を発表していたが、1905年に編集者からの 依頼で書いた「アルセーヌ・ルパンの逮捕」が好評を博し、 強盗紳士アルセーヌ・ルパン冒険譚の作者として有名になる。 41年死去。

「2018年 『名探偵ルパン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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