消えてなくなっても (幽ブックス)

著者 :
  • KADOKAWA/メディアファクトリー
3.26
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本棚登録 : 540
感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040663517

作品紹介・あらすじ

本年度、感動の泣ける小説、ナンバー1!著者初のミステリーファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 病的な潔癖症や強迫観念に追い詰められた青年が、一時的な心の休憩のために不思議なはり灸治療院の先生のところにお世話になるファンタジー小説。

    現実的な話なのかと思いきやカッパや霊が出てきたりで少しびっくり。だからといって現実離れしているかというとそれほどでもなく、興味深く読める。

    「なんだ、そういうことだったのか」という悲しいラスト。カッパのキヨシがよかった、友達は離れていても会えなくても友達。

  • 2019/9/8
    なーんだ。あおのもか。
    で最後がっくりした。
    キヨシとの絡みはよかったのに。
    小説の世界に救いのない物語があったんだなってだけになった。
    あおのだけでも返してあげるべきだと思う。
    私はこの神様は嫌いだ。
    何が言いたかったの?伝えたいことは何?
    わからない。驚かせたかった?なんか不快。

  • 最後、内容もそうだけれど描写が稚拙に感じられて、一気にいまいちな印象になってがっかりしてしまった。それまでは引き込まれて読んでいただけに残念。

  • ゴダイゴの「ビューティフルネーム」が頭をよぎる。ボーカルはタケカワユキヒデの代わりにカッパのキヨシ。ゆったりとして清涼感もあり、夏にぴったりだな。「しずかな日々」も昨年の今頃に読んだ気が。椰月作品をもっと読みたくなった。

  • 初読み作家さん。
    なんの予備知識もなく読んだのが良かったんでしょうね。

    これはどこかの田舎で起こったひと夏のリフレッシュ小説なのかと思って読み始めたのですが、スピリチュアルというか、きっと古い風習とか残ってる地域ではまだあるのかな、あの世とかこの世とか、そういう世界の存在を容認することで、自分の心の真実とか、人間らしい気持ちに気付けるのかなと思いました。とても心が清められました。浄化されたというべきか。
    読み出したら止まらなくて、一気に読んでしまったのが正解!スッキリしました。

    オチについては賛否両論あると思いますが、そこは敢えてさらっと流してもいいかなと個人的に思います。

    真夏が舞台なので、読み終わってから今が真冬であることが不思議なくらい入り込みました。

    他の作品も読んでみたい!

  • 読後、めちゃくちゃ切ない気持ちになってた。

  • 傷付いた主人公が偉大な師に導かれ、河童や不思議な力を持つ友人に囲まれ、痛みを乗り越えていく…みたいなほのぼのハートフルときどきあやかしみたいなの好きな人は絶対すきだ…私もすきだった…。
    そう思って読んでいるとラストは良い意味で裏切られます。

  • 古来からの信仰と環境が残る土地で取材のために訪れたキシダ治療院。
    そこで不思議な縁により始まった節子とつきのとのあおのの共同生活。
    穏やかに流れる日々と、少しずつ移ろう季節が描かれている。

    この話がどこに繋がっていくのかわからぬまま読み進め、
    気づけば終わっていたという印象。
    折角出来た登場人物たちの絆が、ぶつりと断ち切られたような終わり方に消化不良。

    定めの中で精一杯生きる。
    確かにそれは大切なことだけど、それがこの物語に表されているかは甚だ疑問が残った。

  • 207.7.17読了 85冊目

  • あおの青年は潔癖症や強迫性障害のような症状で、休職し診療所の門を叩く。そこには先生と居候のつきのがおり、あおのも居候することになる。先生は霊的な不思議な力を行使しての治療もしているという。人や、人ならざる者と出会い、交流して、あおのはやがて自分が何者なのかを知る。

    椰月さんは穏やかな文章を書く印象で、作風もぎすぎすせずあっさりとしている。波長が合えば共鳴し、そうでもないとサーっと行ってしまう。この話も淡々と終わっていくと思いきや、揺さぶられた。ああそういうことだったのかと...。予期していなかった。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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