異種族レビュアーズ (ドラゴンコミックスエイジ)

著者 :
  • KADOKAWA
4.13
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本棚登録 : 338
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (130ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040724348

作品紹介・あらすじ

足しげくムフフなサービスをしてくれるサキュバス嬢のお店に通う人間の冒険者・スタンクは、ある日種族間の(性的な意味での)感性の違いで悪友のエロエルフ・ゼルと衝突する。決着の方法は、他種族を巻き込んだ嬢のレビュー!!
食欲、睡眠欲ときたら次は性欲!?
「貞操逆転世界」の天原原作×知る人ぞ知るモン娘絵描きmasha作画の強力タッグによる、一般向けギリギリのファンタジーコメディ、コミックス第1巻遂に発売!!
第3回次にくるマンガ大賞webマンガ部門ノミネート作品

感想・レビュー・書評

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  • 冒険者スタンクとエルフのゼル、天使で両性具有、実質男の娘枠なクリムらが異種族の風俗嬢(=サキュ嬢)を10点満点制でレビューしていく性癖の玉手箱なギャグ漫画。
    よくぞモンスター娘の生態をここまで本気出して考えたな?発想の勝利。
    先にアニメを見てから原作を読んだのだが、こっちの絵柄のほうがずっとポップでかわいくテンポもいい。一話ごとのページ数が少ないのでサクサク読める。
    あらすじからドギツいエロ漫画を想像する人は多かろうし、下ネタが多く過激な描写もそこそこあるのは否定しないが、ハッキリ見えるのは乳首くらい。
    本番描写は青年誌のちょっとエロいギャグ漫画程度で省略されてるので、ガッツリエロを期待して読むと肩透かし。
    この作品の肝は、異種族が混在するファンタジー世界の性風俗事情をマジで考えて、そこから派生する多様な価値観やシステムまで徹底して作りこんだ点。
    有翼人は女の子の日に無精卵を排泄し、欲求不満がたまると通常二個のところが三個になる。
    フェアリーはサイズ制限がある故に小さめの男性に人気、ミミックは丸呑みフェチに需要が出るなど、あー確かにニッチな性癖に刺さるねと大納得。契約に縛られる悪魔の話も面白かった。
    この世界ではどんな特殊性癖の持ち主にも対応する店があり、客と女の子、双方の需要と供給が成立するサービスとして認知されてる。
    ある意味現実社会よりずっと先進的だし、妊娠性病予防の魔法陣の設置が全風俗店に義務付けられているので、女の子も楽しんで働いてるように見える。
    ババア専もロリ専も奇乳フェチも、社会的に邪道とされるもっとヤバい性的嗜好の主も、頭ごなしに否定されず「それもアリだね」と誰かが共感を示す(さすがに獣姦は総スカンだったが……)風通しのよい世界だ。
    男尊女卑や女性差別を助長するというのは短絡的な見方で、むしろ本作の女性陣は、男性のスケベ欲を上手く利用し己の目的を果たす、実際的な現実主義者が多い。魔女デミアが代表例だ。
    そして本作は、なろうに腐るほどある異世界転移ものへのアンチテーゼとしても機能している。
    アニメ一話にてスタンクは名家の出身で、父親はハーレムの主と匂わされるが、原作でも転移者への言及があり、スタンクの父親=異世界転移ハーレムの主人公の可能性が出てくる。即ちスタンクは二代目。

    「私も転移者と話すことはあるんだけどさー世界に魔素がまったくない事が前提の技術しかないからあんまり役に立たないっていうかー」
    「そんな使えるかどうか定かじゃない他所様の技術を真似るよりこっちの世界に合った新技術を開拓しないとダメよ。よそはよそ、ウチはウチね」

    この痛烈な風刺……!
    現実社会では何の取り柄もない平凡な主人公が、異世界に転移した途端借り物の技術や知識でちやほやされる話にウンザリしてたところにザバッと冷や水を浴びせられる。
    とかく異世界転移ものは異世界の人々が主人公をアゲる馬鹿に描かれ過ぎだが、本作は突き抜けたギャグにして、欲望と人格を備え、その世界でちゃんと生きてる人間ならこんな思考を基にこんな行動をする、というロジックが毎回非常な説得力を持って伝わってくる。
    一億総レビュアー社会と化したリアルと通じる要素も含み、人気レビューは瞬く間に拡散されて便乗犯が出るとか、ケンタウロスの輸送ギルドと組んで更に範囲を広げるとか、SNSのアレコレがフィードバックするデジャビュが楽しい。
    レビューの最下部に新規店の一行紹介が載るなど、ポップアップ広告を思わせる。

  • 近年とても人気の異世界物、この作品もそんな異世界物の1つ。
    でもこの作品が他の異世界物と決定的に違うのは
    異世界転生、種族間抗争、剣と魔法のファンタジー要素は一切存在せず
    異世界であるが故の種族の多さを利用して
    様々な種族の風俗店を、様々な種族視点で評論する。という
    風俗ライターが主人公のかなり頭のおかしい物語。

    熟女風俗店はエルフからすると100歳にも満たない子しかいないので好評価。
    ケンタウロスは脚力以外ほぼ眼中にない。
    淫魔の店は補助呪文を強めにかけても死にかける。
    悪魔の店は契約でその後が大きく左右されるので、最初が一番大事。等々
    種族の数だけ趣味・趣向・本能・特性が別れるので
    嬢の個性もさることながら、組み合わせの妙も脳に刺さります。
    しかしいくら店毎につかみが重要とはいえ
    大抵の店で受付嬢が一番可愛いのはどうしたもんかね。

    人外系漫画によくある「外側だけ人外で内面は人間と同じ。」
    という内容の薄い物ではなく
    種族毎に内面まできちんと徹底して描かれているので
    ぬるい人外物に飽きた人にお勧め。

  • ⭐︎4.5
    7巻まで読んだ

    異世界ご飯とかは最近増えてるけど、まさかの風俗という切り口で… でも、面白い。よくファンタジーで見る種族と、いざセッ○スしようとするとどうなるかをしっかり考えられてあって、リアリティあっていい。

  • 多様性(笑)
     1巻が11円だったので読んでみた。
     強烈なオリジナリティに裏打ちされてゐる。
     内容としては、暇な冒険者らが娼婦をレヴューするといふ低俗さがある。胸部もバンバン出てくる。

     しかし種族によって文化や嗜好が異るといふ、多様性の側面に追従した内容であり、悪くはない。今まで描かれなかった部分に光が当たったあたらしさもある。
     むしろ現代人の娼婦にたいする倫理的偏見や職業差別がないともいへる(ここらへんは小谷野敦『日本売春史』『日本恋愛思想史』を読んでください)。

     まあ物好きなイロモノファンタジーではあるが、光が当たるべきところに当ったといふことか。必然的に出てきたものであらう。

    【追記】
     いま考へると、「ダンジョン飯」とこの「異種族レビュアーズ」は、方向性としてはおなじタイプ。内容の健全性はまるで正反対だけど。

  • Fbay 1-6巻

  • 「ファンタジー世界の、冒険でも事件でもない日常風景」をテーマにした話が好きなので、そういうカテゴリの漫画としてとても面白く追いかけてます。
    サキュ嬢たちに悲壮感とか嫌々やってる感がないのが、さっぱりしてて女子目線でも読みやすいところだと思う!

  • ダンジョン飯が食欲を通じてモンスターを理解することだとすると、これは性欲をテーマにした異種族レビュー。
    意外にも直接的なシーンは無くギャグメインなので、”他人のおもしろ体験談”的な感じでレビューを楽しめる。

    レビュアーは人間、エルフ、天使、ハーフリング、狼男などで、彼らが様々な風俗店を体験し、他種族の良いところや受け入れられない所をそれはもう積極的に見つけ真摯かつ正直なレビューを書いていく。

    例えば種族間の嗜好の隔たりの話。エルフは表面的な外貌よりも魔力の若さを重視するので、外見が若い300歳のエルフよりも60歳の人間の方が好評だとか。
    他にもフェアリー相手だとサイズ制限があったり、素肌で焼き肉ができるサラマンダー娘にお触りするにはどうするか問題など、種族的相違や文化の違いを「確かにありそう」と共感させるのが上手い。

    モン娘系の中でも設定と構成の上手さが段違いなので、エロに抵抗がなければ面白いと思う。
    絵に関してはギャグ路線だから不満はないけど、もう少し頑張ってもらえれば健全なエロとしての魅力もありそう。

  • まだ1話が放送されて数日しか経っていない(2020/1/12現在)にも関わらず、界隈を騒然とさせているこの作品。いわばモン娘と対極にある作品。そこに愛はなく、優しさもなく、ただひたすらに日々風俗通いをする風俗ライターの体を張った体験レビューを読む作品。神の所業かこの作品。情報量が多すぎて読むのに凄い時間がかかる。マンガ1冊読むのに1時間かかるとか。このゲスさも含め、あまりにも上級者向けの内容なのでとにかく読む人を選ぶ作品。そうか、総排泄孔なのか……レベル高い……
    長くても寿命が100歳の人間の50歳と、寿命800歳のエルフの500歳とどっちがイケるかとか、いわば失礼極まりないといえばそりゃそうなんだけど、そういう堅苦しいことはヌキにして、見た目おばちゃんの50歳と、見た目若い500歳のどちらがいいかという、案外哲学的に見えて頭おかしい議論とか、その結果他種族的には50歳の人間の方が良いという結果になるあたり、色々な意味で中々興味深い。

  • レビュー部分がこの本の一番おいしいところっぽいけど、長いのでほぼ読み飛ばしてしまった。

  • もういい、変態、ド変態と言われても構わん
    この『異種族レビュアーズ』は最高だ、と断言したい
    とある漫画を読んだ影響も大きい、と思う、最高だ、と感じるのは
    その漫画ってのは、『株式会社モンスターズホーム』だ
    今、少し、テンションの高さがおかしくなってしまっているので、それを鎮めるためにも、ハッキリとぶっちゃけるが、個人的にダメだった
    あまり、この表現は使いたくないが、「つまらん」、その一言しか感想が出ないほどだった
    ここ最近、漫画読みとしての感知能力が上がってきた、と調子に乗っていた自分が恥ずかしい
    でも、そのショックがあったからこそ、この『異種族レビュアーズ』の良さが引き立ったのだから、結果オーライ。まあ、今後は、もうちょい、注意深く観察して、面白いかどうか、外見で判断できるようにしよう
    この『異種族レビュアーズ』、電車内と親もしくは女性の前で読まない方が賢明だ。蔑みの目を向けられたいって人は、逆にお勧めかも知れんが、それは一分だろう
    内容は・・・・・・まぁ、健全なエロコメディかな?
    男ってバカな生き物のサガって奴が、あけっぴろげに表現されている
    良くも悪くも、好きな人は好きな漫画だ。当然、ファンタジー系の成年系の作品が私にはストライクだった
    ピクシブで原作を担当している天原先生のオリジナルを幾度か拝見した事がある。その良さを、ここまで引き出したmasha先生、腕があるなぁ
    様々な異種族娘の可愛さ、美しさ、エロさ、欠点をひっくるめた魅力が、しっかり表現されており、毎度、楽しみ、なおかつ、金まで稼げているスタンクら主役らが羨ましくてしょうがねぇ
    ハーレム系の王道的作品『モンスター娘のいる日常』のオカヤド先生が、絶賛しているのも納得だ。どっちが上かは、私のレベルじゃ決められんが、男の夢のゲスい部分を体現しているのは、こっちの『異種族レビュアーズ』で、ピュアな面を前面に押し出しているのが、『モンスター娘のいる日常』だ、と思う
    巻数はついてないが、本編のラストに「つづく」とあるから、きっと、(2)は出るのだろうな。今度は、どんな異種族っ娘と一発決め、気持ちよくなるのか、楽しみだ
    基本的には、女性らがメインだけど、彼女たちの魅力を世に伝えている男らも、何だかんだで、個性的で好きだ。私は、天使のクリムヴェールくん推し。見た目も性格も天使だけど、持っているものは凄いってトコが好いギャップだ。ある意味、堕天真っ最中
    好きな回っつーか、気になった嬢は、モノアイっ娘。隻眼もいいが、単眼もいい。まぁ、目が大きいのは、ちょい気になっちゃうから、私もAサイズでいい。できりゃ、胸もAもしくはBがいい
    この台詞を引用に選んだのは、男ってのは根っからのバカだな、と自分の性別も忘れ、呆れちゃったので。しかし、妙なカッコ良さがあるのも間違いない

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