- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784040738741
作品紹介・あらすじ
刑事・水田龍二の義父・櫓竜太郎は探偵になりたいらしい。龍二は試しに解決済みの事件を話すも推理は的外れなものばかり。だが、竜太郎に連れられ入った温泉施設のサウナで、彼は言った。「謎は全てととのいました」
感想・レビュー・書評
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引退した元刑事が、現役の刑事である義理の息子が持ち込んだ事件の謎を、サウナに入るとたちまち"ととのえて"しまうという、サウナ限定の安楽椅子探偵もの。
事件のプロローグには、必ず犯人とおぼしき人物の独白があったり、事件の全容は全て描かれているので、自分でも推理することができるつくりになっている。
ミステリ慣れしている人には、わりと犯人分かりやすいかも…そもそも事件に絡む人物も少ないので、当てずっぽうでもイケるというか。
単純だけれども、キャラクターは愛嬌があっておもしろいので、シリーズ化するなら、自作も読んでみようかなと思わせてくれる作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一度は的外れな推理をするものの、サウナで整って正しい推理をするお話
以下、公式のあらすじ
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“サウナ限定”の名探偵(60歳)が華麗に事件をととのえる!
刑事・水田龍二の義父・櫓竜太郎は探偵になりたいらしい。龍二は試しに解決済みの事件を話すも推理は的外れなものばかり。だが、竜太郎に連れられ入った温泉施設のサウナで、彼は言った。「謎は全てととのいました」
ある日、現役刑事・水田龍二(35)は義理の父・櫓竜太郎(60)のもとを訪ねた。竜太郎は元刑事で龍二の元上司でもあり、退職を機に私立探偵になりたいと言う。話を聞いた龍二は、竜太郎に解決済みの事件を推理させるも、解答は全て的外れなものばかり。これは無理だと呆れる龍二だったが、義父に連れられ、ある場所へ向かうことに。そこはまさかの温泉施設のサウナで―!?「謎は全てととのいました」“サウナ”限定の安楽椅子探偵がおくる、最高にととのった事件解決物語登場!カクヨムオーバー30歳主人公コンテスト特別賞受賞作。
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各話の冒頭で犯人らしき人物視点の独白がある
かといって倒叙ミステリというわけではない
事件の概要を聞いて「謎は全て解けた」と言い放ち、一度は的外れな推理をする義父の竜太郎
そこから何だかんだとサウナに行って、サウナでの出来事がヒントになって、体が整うと共に謎の真相にもたどり着くパターン
登場人物というか容疑者は少ないので、当てずっぽうでも犯人は当たってしまいがち
犯人も真相を言い当てられると、すぐに罪を認めるしするすると自白してくれる
ちゃんと解決のヒントとなる情報が提示されてはいるけど、一部でミステリとしてはアンフェアなものもあるかもね
まぁ、本格ミステリとして喧伝しているわけではないので別にいいけど
ところで、最初のところのやりとり、ロッキングチェアと安楽椅子をごっちゃにしてないか?
もしかしてそんなキャラクター演出なのだろうか? -
ゆるーい感じの探偵がとてもほっこりしました。サウナに入ると事件が解決する安楽椅子探偵で可愛らしいです。
サウナに縁は全くなかったのですが、興味がわくくらい謎解きと同等レベルの熱量で書かれていました。 -
ミステリーとしてはさほどではないけれど、キャラクターが愛らしい。
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友達が本出したらしいよーと聞いたので購入.
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推理小説として読んでしまった1話目.
物足りない…
そりゃそうだ.
この短編で…いやこの題名から…
私の読み方が悪かった!!
これは…サウナ本だ!!
美味しそうな食べ物やお酒が出てくるグルメ小説みたいに読まなきゃ!!
…
思いっきり地元が舞台だし.
2人のくだらないやりとりもダサいアダ名もジワジワと
サウナ愛が伝わってきてサウナにも水風呂にも入りたくなった!
うん。吉田鋼太郎さんとかで深夜ドラマになったら面白いかも! -
とても読みやすい「連作ライトミステリー」と見せかけた、実質「サウナ指南書」で面白かったです。
普段サウナに関心を持ってなかったからか、余計にサウナに行ってみたくなりましたし、水風呂も試してみたくなりました。
基本的に、大枠は同じ連作なのですが、元上司の義父と現役県警捜一の義息のコンビがとても良かったですし、キャラ付けも過剰でなく、胃もたれせず飽きず読めました。
表紙の肌面積はBLコーナーに置かれていても違和感ないぐらいですが、事件の話は子供の耳を塞いでから等、安心健全なところも好印象でした。