「戦後保守」は終わったのか 自民党政治の危機 (角川新書)

  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040820538

作品紹介・あらすじ

自民党の幅広い裾野である分厚い中道保守が揺らぎ、自民党の右傾化が加速している。中道保守を土台とする「戦後保守」の時代は終わったのか。元首相をはじめ、政治家・官僚の証言を交えながら、徹底検証する。

感想・レビュー・書評

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  • 買って数年でようやく読んだ。

    若い頃、恥ずかしながら小泉劇場に興奮し、「抵抗勢力」を嫌った。戦後保守とは中庸。今思えば、現代社会の基礎は良くも悪くも彼らの功績。55年体制が崩壊し、時代の変化についていけず衰退したのか?今では極右がもてはやされる。やはり政治はバランスなのだろう。難局を考えると頭が痛くなる。理想に走らず、現実と将来を見据えて世界と協調する。言うは易しだが、SNSと先鋭化した極論の前には無力か。

  • 戦後自民党政治の保守本流「中道保守」は、経世会(田中派)と宏池会(大平派)による、中庸を宗とする現実路線の調整型政治だった。リーダーシップを発揮できない、決められない政治、利益誘導型の金権政治、という負の部分ばかりが記憶に残っているが、本書を読むと、かつての自民党政治の良さをよく理解できた。戦後政治の流れも概括できた。

  • 公明党との連立を進めた野中、古賀コンビが加藤の乱で自民党リベラル派を潰した。

  • 戦後保守=中道保守を宏治会と経世会の2つの派閥によって担われてきた、政治環境に対して中庸に立った上でバランスの取れた政策を志向する集団として定義したうえで、こうした中道保守をとりまく社会経済環境の変化と、政治制度の変化という2つの構造的変化が中道保守を崩壊へと追い込んだとしている。

    特段新たな面白みには欠けるが至極まっとうな意見だとは思われる。

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