未来を生きるスキル (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784040822709

作品紹介・あらすじ

「社会の変化は感じるが、じゃあどう対応したらいいのか?」どうしようもない不安や不遇感に苛まれている人たちへ。本書は今、伝える「希望論」であり、どのように未来に向かえばいいのかを示す1冊である。

感想・レビュー・書評

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  • AIにより仕事が全てなくなる訳ではない。必要なのは学び続ける意欲。会社に人生を預けきれないならどうするか?老後資金を貯めておく。家庭や会社でない、もう一つの場所、サードプレイスを持つ必要性がある。協働が鍵であるが、簡単には構築できない。同じ趣味を持つ人たちの趣味縁のコミュニティは、弱いつながりであるが大事な居場所であり、信頼関係は強く、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)がポジティブな効果をもたらしている。

  • ・学び続ける
    社会状況が変わったとしても、対応できる力、スキル、知識が必要だから
    →不連続な変化 ビジネスの前提条件・環境が変わっても対応できるのが重要

    ・フローの資産
    働かなくなったらフローののインがなくなる
    →ストック資産形成
    自己投資をして給料増やすは、フローの発想

    ・人間関係のサードプレイス
    社会基盤のリキッド
    いま時点で彼氏いない女子学生が、結婚出産家庭生活を想定して決めて就活するときになにをどのように選ぶ?
    計算前提の数値が定まらない→決めない事が合理的→状況応じて選び直す→選べなくなり、選ばれる状況になる



  • 図書館オススメ
    「2020年若い人に贈る読書のすすめ」本
    (公益社団法人読書推進運動協議会より)

    請求記号 304/Su
    所蔵館  2号館図書館

  • 二時間くらいで読める本ですが、とても有用なアドバイスがたくさんありました。でも、大学生が読んでもまだ刺さらないかもしれません。
    社会人としてある程度過ごし、いろんな意味で苦しい時期を過ごしたことがある、というくらいの時期に読むと良いかも。
    「協働」の時代の働き方。自分が提供できるものは何なのか?
    変化の激しい世の中だからこそ、俯瞰して研究する社会学も大事ですね。

  • 鈴木謙介

    未来の生き方を項目別に提言

    第一章 オンリーワンよりONE PIECE
    仕事、働き方

    新しい技術の登場で、就業構造が変わる

    日本のICT導入が先進国で最低レベルなのは、導入された技術に人間のスキルが追いついていないから
    人材今日いうが追いついていない

    技術や経済だけでは社会は動かない

    AI導入の影響
    1就業構造の変化自体に対する評価
    2環境の変化に対する人間の心理的抵抗
    3法規制や政策の影響

    コストカットではなく付加価値を

    サービス業においては
    機械によって代替できない仕事が多い
    自動化で生産性を上げるのが難しい
    公的サービスに対する政府支出が減少している

    給料が上がっても景気は良くならない
    企業が賃金の上昇を支えられるだけの新たな付加価値のある収益源を開拓する
    コストカットによる未来の先食いを防止するための法的規制を導入する
    従業員が安定的に生活できるようにする働き方改革を進める

    協働という働き方がイノベーションを生み出す

    第二章 選ぶ人から選ばれる人へ
    お金、自己投資

    自己投資とは、学び続けること
    付加価値を生み出す学び直し

    不連続な変化に対応しなければ企業は生き残れない

    自分のお金は自分で作る
    フロー=給与
    フローに頼ってばかりはいられない

    お金を増やすリスクテイクの力が必要

    決めないことが合理的な選択になる社会

    自分のできることが貢献となる

    第三章 問いの発見力を鍛えよう
    育児、教育

    人は育つ環境に影響する
    何を主体的に学び取ったか
    人はコミュニケーションの中で学んでいく
    他者を受け止めるスキル
    他者と議論し、まとめるスキル

    第四章 お金か人の輪か
    地域、コミュニティ

    お金があればなんでも買える社会
    の中で、お金で買えないつながりを作る!

    第5章 人に残された最後の問題
    家族、愛、絆

    多様化する家族の形態
    家族も協働プロジェクト
    関係の民主化

    愛がある場所

  • 2030年を生き抜くための2010年代の社会を整理されている。働き方、学び方、コミュニティ形成、つまり生き方。認め合い、譲り合う。皆が同じ様に生きる価値を持っているから。

  • 父の本を年末年始に。子供を持つ親の本っぽさ……

  • ●社会にとって何か不都合の変更起きたとき、技術や経済だけでは物事は動かず、そんな変化に対する広い意味での政治の動きが生まれるものなのです。政策や規制の影響の方が多きい。
    ●販売員の仕事は、ただ売るだけだったらネット通販にとって変わられるかもしれません。しかし人はものを買うという行為に、夢を見たり、勘違いをしたりするものです。だからこそ、そんな勘違いまでも含めた夢を売る仕事として、販売員の仕事がより高度になっていく可能性はあります。
    ●今財界が政府に要請しているのは、技能実習制度枠の拡大や移民受け入れ、労働時間の規制緩和です。こうしたコストカット策は、総じて「現在の低コスト体質を維持して収益を確保する」戦略を可能にするもので、日本全体の未来を先取りし、総需要の停滞や減少を招く可能性が高まります。
    ●「安心して働ける環境」がイノベーションを支えるならば、もはや現在の日本企業のようなコストカットを前提としたマネジメントでは限界があります。
    ●大学の成績と就職。企業が見たいのは①がんばった経験。そして。②学び続ける意欲があるかどうか。
    ●多くの日本人の資産形成のイメージは、投資や副業をしてお金を増やすことではなく「給料の良い会社に入ればいい」で止まってしまっているのです。
    ●アクティブラーニングは基礎知識があってこそ
    ●今日本が抱えている人口縮小や地方格差や生活圏の課題は、「商品化された社会で、商品化されない部分をどのように作っていくか」と言う課題そのものなのです。

  • AIによって変わっていく社会にどう生きていけばいいのかを書いた本。
    日本,アメリカ,イギリス,ドイツ,韓国,中国の世代ごとのソーシャルメディア利用率が書かれてあったけど、日本だけやけに低いなと思った。特に、60代以上は33%しかない(次に少ないのはイギリスの55%。これは、日本の50代の50%より多い)。なお、日本語20代(86.5%)でも他の国と比べてより一番少ない。中国なんて全世代が90%超。国から利用を義務化でもされてるんだろうか。
    最近、GoogleやAmazonの企業は日本企業化していると話はちょっと面白かった。昔は、この二社の面接といえばフェルミ推定を使った問題など難問な質問が多いイメージだったけど、最近は普通に職歴や前職で学んだことを聞くことが多いのだとか。なんだかんだで、一緒に働きやすそうかと思うかどうかが重要らしい。
    後、ミスコンの決勝で話すスピーチはだいた「私は普通の学生だったけど、ノミネートされたことで精いっぱい努力して変われた。だから、みなさんもきっと夢をつかめる。だって、このわたしができたのだから」という感じのことを言うことが多いらしい。ミスコンのスピーチは聞いたことないけど、なんとなくわかる気はした。
    第5章では最近の家族関係について書かれてあり、ドラえもんのような専業主婦家庭は今やマイノリティというようなことが書かれてあった。そういや、子供向けアニメの主人公の家族ってだいたい専業主婦家庭だけど、最近のアニメもそうなんだろうかと思って、妖怪ウォッチやシンカリオンの主人公の家族構成調べてみたら、専業主婦家庭だった。今は共働き世帯の方が多いらしい。
    そういえば、家族でLINEをすると敬語になってしまう人も多いと書いてあって、あるあるなんだなと思った。うちの家族もLINEは敬語になることがよくある。

  • 自己投資と弱いコミュニティの形成が重要であるという印象を持った。

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著者プロフィール

関西学院大学准教授。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員。専攻は理論社会学。ソーシャルメディアやIoT、VRなど、情報化社会の最新の事例研究と、政治哲学を中心とした理論的研究を架橋させながら、独自の社会理論を展開している。
著書に『カーニヴァル化する社会』(講談社、2005年)、『ウェブ社会のゆくえ─〈多孔化〉した現実のなかで』(NHK出版、2013年)、『未来を生きるスキル』(KADOKAWA、2019年)ほか多数。

「2022年 『グローバリゼーションとモビリティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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