万能鑑定士Qの推理劇III (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041003411

感想・レビュー・書評

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  •  久々のQシリーズ長編(といっても最後の長編から一年くらいしかたっていませんが……)今作はひょんなことから知り合いになった堅気に戻ろうとする贋作師を救うため、莉子が世界を飛び回ります。

     まったく意図不明の犯人からの指令や行為の目的を、主人公が見抜き暴き出す、というのが松岡作品の常套パターンの一つだと思うのですが、今作はまさにそのパターンの真骨頂だと思います。世界各国をめぐっての贋作たちの腕比べは明らかに不審な点だらけなのですが、相変わらず目的はわからず……(正直そんなの分かるか、と思わなくもないですが(笑))

     シリーズに今後大きく関わってくるキャラの影も見えてそのあたりからの今後の展開も気になるところ。

     腕試しで途中で脱落した贋作師たちはちゃんと日本に帰れたの? だとか店の収入が全くない状況で莉子は海外にそんな長期滞在できるの? だとか細かい設定をほじくり返すといろいろ気になりますが、そんなことは気にせず(笑)純粋に不可思議な謎とその解決、そして莉子の活躍をライトなエンターテイメントとして楽しみましょう。

  • 今回も一気に読んでしまいました。
    どうやったら、こんなに頭使う推理が思い浮かぶのか…(笑)

    小笠原さーん、ちょい小出しで寂しかった(笑)

  • なんでも真価・真贋を見破る万能鑑定士の凜田莉子が謎を解く
    人が死なないミステリシリーズ。

    ある大金持ちを語る人物に、それなりに名の知れた贋作者たちが招集される。
    彼らへの課題は地中海沿岸の各地を巡りながら彫塑を繰り返すというもの。
    そして、優秀だったものだけが専属の技術者として破格の契約を結ぶことが
    できる。しかも、これまでの罪を無かったことにさえできる、という条件で。

    そんな贋作者の中には、莉子により罪を暴かれ、更生しようとしていた
    錦織も含まれており、彼は不審に思いながらも課題を乗り切っていく。
    一方、彼の婚約者の恵玲奈は、莉子とともに数少ない手がかりを得ながら
    彼の行方を追うのだが・・・

    果たして、黒幕の目的は何なのか。
    デタラメな移動と彫塑を繰り返させるのはなぜなのか。
    といったところが今回の謎なのですが、もうね、ぜーんぜん分かりません。
    最後まで読んでも、「あー、そうなんですねー、ふーん」って感じだけ。
    このシリーズはそんなものだと割り切るしかないかな。

  • 万能鑑定士シリーズ。
    今回はかなりワールドワイド。
    そんなに各国転々と回るか?!というくらい。
    大体ミステリーは、何か事件に結びつかないと話にならないから、何かはあるだろうと予想して読み始めるのですが、全然予想できない展開でした。
    途中経過を含めて、最後の結末といい、全く予想を(いい意味で)裏切る爽快感。
    面白かったです。
    小笠原さんとの絡みが少ないというか、ほとんどなくて…。
    莉子の小笠原さんへの気持ちは出てくるのですが。
    これを経て、今後、莉子と小笠原さんとの関係がどうなっていくかが楽しみです。

  • やはり人の死なないミステリは安心♪
    おなじみキャラとリンダ先生の懐かし感も貴重な一冊
    大人になりきれない23歳です(真希チャンのいっこ下)

  • 例によってさくさく読み進めて最後にスッキリ・・・したにはしたんですが、
    いくつか消化不良っぽく感じられたところがありました。
    次の巻以降に持ち越しかな、、?と勝手に期待して待つことにします。

  • 今回はこのシリーズの中では微妙だった。地中海エリアをまたにかけるということでスケールは一見壮大だし、最終的なこの犯罪の目的がわかれば、確かにとんでもないビジネスだということだが、割りと単調にチェックポイントを順々に消化していく割にはページ数を割いているので、読んでいて今までにはない中だるみ感を感じた。
    最初から史部が行き先を秘密にしていればいいんじゃないか?とか、いくらなんでも莉子達にここまで海外滞在する資金ないでしょう、とか無理な設定がいつにも増して多かったのが残念。
    前作の添乗員α Ⅲがかなり良かった事もあり、その落差も気になる。
    あと、これは最新刊にも関わらず、もうBOOKWALKERで電子書籍販売されていたのはびっくり。

  • 小笠原さんが今回は出番少ない。。でも、面白いけど。

    隕石って高く売れるのだねぇ。

  • おもしろい。

  • 何か少し違う気がする・・・
    人と人とのつながりが
    いつもよりも薄っぺらいからだろうか?

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著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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