ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年11月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041005613
感想・レビュー・書評
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読んでいくうちに今ではもう忘れてしまった、子供の頃に感じた気持ちや、世の中を不思議に思うことを思い出しました。
そしてアオヤマ君というという、賢く理屈っぽく生意気な少年が、ただただ愛おしい。
読んだあと、ほんわか優しい気持ちになれる本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
研究熱心で博識な小学四年生。しかし、彼はまだ「恋心」というものが分からない。恋愛要素を全面に出さない語り口に引き込まれて読み進めるうちに、たどり着く先にあるものは、少年の初恋である。とても穏やかで良い気持ちのまま最後のページまで読み進めることができた良作です。
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森見さんのファンタジーは、ファンタジー嫌いの私をも夢中にさせる。
間違いなく私の好きな作家さんの一人です。
今回は、小学生の男の子が主人公。いつも体たらくな大学生のお話が多いので、なんだか新鮮でした。そのせいか、本の頭からおしりまで、すっぽりシャボン玉中に包まれたみたいに優しい雰囲気で、彼にはこういう書き方の引き出しも備わっていたんだ、と感心することしきり。
森見さんらしいおもしろさや、キャラクターの魅力やイマジネーションの豊かさなどなどは健在で、新たに涙なんかも入ってきて、読み終わった私は、ほんとに胸と喉の奥がきゅーんとしてしまいました。
よかった! -
→からのおすすめの作品。
トルコと福岡と阿智村で読んだ。実は2作品目の森見登美彦。
自分がもう思い出すことができない小学生の時の気持ちを、思い出せないなりに思い出したような気持ちになった。
おっぱいと、お姉さんと、海。
SF小説っぽいのに日常を綴る小説みたいで、不思議な体験だった。
「フライパンみたいに熱くなっているアスファルト」
「おっぱいのような緑の丘」
素材を使った比喩表現が多くて新鮮だった。これが森見登美彦節なのだろうか。
私もノートに何かをメモしよかなと思う。 -
少年の飽くなき探究心が眩しくって堪らない。精いっぱい背伸びした分、ちょっぴり成長できる。そうやってみんな大人になっていくんだろうな。
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是非、夏の暑さの中で読んで欲しい作品です。
え?こんな所にペンギンが!?
森見登美彦ワールド全開です。
今のような蒸し暑い茹だるような夏ではなく、窓からサラッと風が吹き、カーテンから夏の太陽が感じるような爽やかな作品です。
初恋の淡い気持ちも感じられます。 -
結構前から興味があって読みたかった作品。
SF物はあまり読まないがこれはとても心温まる作品だった。
中盤は物語の進行が遅すぎて少し中だるみ感があったが、終盤はお姉さんとの別れが近づいてくる感じがとても切ない。
それでも気丈にふるまうアオヤマ君がとても素敵だ。
結局何だったのか良く判らなかったが読後感が良いので良しとしよう。 -
おませな少年が愛らしく、最後ほろ苦い。
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利口でませてて愛すべき小学四年生アオヤマくん。めーっちゃ紳士じゃん。抱きしめたい。
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いつもの森見登美彦とはまた違った世界観で新鮮でした。