臨床犯罪学者・火村英生の推理 II ロシア紅茶の謎 (角川ビーンズ文庫)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年12月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041006405
作品紹介・あらすじ
冴え渡る推理で名を馳せる、若き「臨床犯罪学者」、火村英生。彼のフィールドワークに欠かせない存在が、相棒の推理作家、有栖川有栖だ。年の瀬も押し迫ったある日、神戸の豪邸で売れっ子作詞家が殺された。依頼を受け捜査に出かける2人だが…。
感想・レビュー・書評
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短編でどれもサクッと読めました!
特に「八角形の罠」がよかったなぁ…読者への挑戦状があるのはなんだか嬉しい! -
短編6つ。暗号、密室、ダイイングメッセージ、毒殺トリック、読者への挑戦状など。
作家がミステリー、とくにエラリー好きなんだなーとおもう
C0193 -
読者挑戦状をつけた「八角形の罠」がすばらしい。「ロシア紅茶の謎」もなかなか。その他の4作品はまあまあの出来。
「動物園の暗号」
動物園飼育員が深夜巡回中に殺された事件。被害者が掌の中に持っていた暗号の謎。暗号を解明する推理の過程が楽しめるが、読者が独力で解明できるような暗号ではない。
「屋根裏の散歩者」
江戸川乱歩と違って、"屋根裏の散歩"を楽しんでいた方の人物が殺される事件。被害者の日記に書かれていた『大』『太』『く』『ト』『I』の符牒の謎。火村の気付いた事柄と火村の取った策略は面白い。
「赤い稲妻」
弁護士の愛人がマンションから転落死して、その約30分後に弁護士の妻が列車事故で死亡した事件。愛人の部屋がチェーンロックされた密室であった謎。密室の謎の真相はよく考えられていて面白いが、火村が目撃したいくつかの事実は後出し。
「ルーンの導き」
様々な国籍の人が集まったログハウスで起きた殺人事件。被害者の握りしめていた4つのルーン文字の謎。火村が犯人の見当をつけた2つの証拠は細かすぎるものであったり、専門的知識が必要なもので、読者が推理できるような代物ではない。
「ロシア紅茶の謎」
新進気鋭の作詞家が、カラオケパーティでロシア紅茶に毒を盛られた殺人事件。誰が毒を混入できたかのかという謎。横溝正史の「百日紅の下にて」を思い出した。毒物混入の方法は相当に意外なものであり、意表を突かれた。
「八角形の罠」
有栖川有栖原作の推理劇のリハーサル中に実際に起こった2つの殺人事件(という話)。犯行を実施可能な人物が誰もいない不可能犯罪の謎。注射器のトリックが斬新、時計やタバコなどの伏線も巧妙、火村の説明は非常に論理的。 -
短編連作なのですごく読みやすかったです。
わたしはまだまだちょろい読者なので、最後に収録されている作品の解答は自力で突き止められませんでした…!くやしい -
短編集。さくさく読めて楽しかった。
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パズルっぽいおはなしでした。