県庁おもてなし課 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007846

作品紹介・あらすじ

「県庁おもてなし課」は高知県の県庁に新たに設置された「おもてなし課」に配属された若い行政マンが街の活性化に向けて奮闘する様子を読みやすい筆致で描いたエンターテイメント作品です。行政の内幕を知ることもできる作品ですので、行政の仕事を知りたいという人が読んでも参考になります。若者が活躍する、前向きでさわやかな作品です。

感想・レビュー・書評

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  • 高知出身の有川さんが書いたお仕事小説。高知県庁の観光に関しての仕事をするおもてなし課についての本。この作品を読むと、絶対高知に行きたくなると思う。高知県庁のホームページに実際におもてなし課があった。観光振興部という部に含まれていたので、地域の観光業の活性化のために作られたのだと思う。おもてなしキャンペーンやおもてなしトイレ、おもてなしタクシー、他には外国人観光客向けのものもなど観光客へのおもてなしに関しての様々な活動をしているようだ。「ガイドと巡る土佐の旅」という地域の食や観光地を紹介したパンフレットも作っていた。ホテルの災害対策やコロナ危機を乗り越えるための支援もしているようだ。この本に出てくるおもてなし課がフィクションではなく、実在するものだったのは知らなかった。

    物語は仕事についてがメインだが、恋愛についての部分もある。それに、どの登場人物も魅力的でとても楽しむことができた。読みやすくて面白く、読後には爽やかな気持ちになった。コロナの影響で観光業はとても大変な時期だと思う。コロナが落ち着いて、また旅行できるような日々に戻ったら、まずは高知に行きたい。

    • HARUTOさん
      こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      パラグライダーとハングライダーは同じようなものですが、パラグライダーは空を飛ぶというより、ふわ...
      こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      パラグライダーとハングライダーは同じようなものですが、パラグライダーは空を飛ぶというより、ふわふわと浮く感じのスポーツで初めてでも簡単に出来るみたいなので、パラグライダーだと思います。大空を自由に飛べることができるのは魅力的ですよね。私、登山が趣味でたまに山に登るんですけど、その時山頂でパラグライダーやってる方を見つけたことがあります。
      次は、まだレビューをあげてない作家さんの本を読みたいです。あと、過去に本屋大賞をとった作品も読みたいと思ってます。何かおすすめの作品とかあります?
      2021/06/28
    • アールグレイさん
      私はあまり詳しくないのですが、ライオンのおやつ、蜜蜂と遠雷、流浪の月、みかづき、そしてバトンは渡された、ガラスの孤城、?線は僕を描く?・・・...
      私はあまり詳しくないのですが、ライオンのおやつ、蜜蜂と遠雷、流浪の月、みかづき、そしてバトンは渡された、ガラスの孤城、?線は僕を描く?・・・・もうわか~んない!
      私がいつか読みたいと思っている本、総理の夫、最近ポプラ並木さんが読んで面白そうだと思いました。首相の妻を支える夫。政界のドタバタが描かれているようなので。
      <(*-*)> good night☆
      2021/06/28
    • HARUTOさん
      ありがとうございます。恩田さんの蜜蜂と遠雷、名作ですよね。何年か前の本屋大賞だと思います。総理の夫もいつか読んでみたいです。
      ありがとうございます。恩田さんの蜜蜂と遠雷、名作ですよね。何年か前の本屋大賞だと思います。総理の夫もいつか読んでみたいです。
      2021/06/29
  • 高知県庁観光部に発足した「おもてなし課」
    どこまでも公務員で、民間の感覚とズレた職員たちの奮闘と成長のお仕事小説
    ……でありながら、甘々の恋愛要素も山盛りです(⁠灬⁠º⁠‿⁠º⁠灬⁠)⁠♡


    こういう前へ前へと進んでいく成長物語は大好き。
    有川さんの文章はテンポよく軽やかで、読んでいて本当に楽しい!
    そして何と言っても、登場人物たちが魅力的。
    一人ひとりの懸命な姿が愛おしくてたまらない。
    私が一番好きなのは、県出身で人気作家の吉門喬介。
    途中から甘えん坊キャラ(?)になって可愛いのwww
    あと、高知県まるごとレジャーランドを提案する観光コンサルタントの清遠さんもかっこいいなぁ。

    この本から学んだことは、解説で有川さんが触れている
    「視点の切り替え」
    世の中のものは見方を少し変えるだけで、こんなにも輝くのかと気付かされる!

    象徴的なのは日曜市の場面だ。
    大らかで雑然とした雰囲気はおそらく南に独特のもの。
    見飽きた市の光景が、視点を変える事で東南アジアのような空気を帯びる。
    そうなると異国の地を歩いているようで楽しいだろうなぁ。


    「レジャーランド高知県」
    これだけ高知の魅力を見ると、行ってみたいと思わずにはいられない。



    この本はManideさんに「キュン度高めの有川作品」
    として教えて頂きました。
    ありがとうございます❥❥❥

    • Manideさん
      aoiさん、こんにちは〜

      キュン5まではいかなかったんですね、、
      ちょっと残念(笑)

      やっぱり、キャラがいいですよね。前へ進んでいくとい...
      aoiさん、こんにちは〜

      キュン5まではいかなかったんですね、、
      ちょっと残念(笑)

      やっぱり、キャラがいいですよね。前へ進んでいくというコメントを目にして、やはり、そういう人たちが好きなんだな〜と、とても強く感じました。

      aoiさんの感想を読んでいて、もう一度読みたくなりました。
      もう一度読んで、キュンキュン仲間に入れてもらおうと思いま〜す(・∀・)/
      2023/10/21
    • aoi-soraさん
      Manideさん
      キュン度はね、もう満点ですよ。
      満点すぎて、照れてしまうほど…
      イイ歳して恥ずかしいのですが(笑)
      4にした理由?
      多分、...
      Manideさん
      キュン度はね、もう満点ですよ。
      満点すぎて、照れてしまうほど…
      イイ歳して恥ずかしいのですが(笑)
      4にした理由?
      多分、恥ずかしくて5をつけられなかったのかな(^^ゞ

      そうそう、こういう話を読むと、自分も頑張ろう!
      って気になるし、元気が出ますよね。
      良い本を教えてくれて、ありがとう♪
      2023/10/21
    • Manideさん
      とんでもないです〜
      気に入ってもらえる作品となってよかったです(^^)
      とんでもないです〜
      気に入ってもらえる作品となってよかったです(^^)
      2023/10/21
  • 著者11冊目にしてやっと、だけど
    何故著者の作品に心が惹かれるのか。
    完全に分かったことがある。

    著者の作品の中で頑張っている人は、
    人から必ず信頼されている。
    物語の中の人たちだけでなく、
    読者や恐らく著者自身からも、信頼されているんだと思う。

    図書館戦争しかり、三匹のおっさんしかり。

    文字通り信じて、頼られる存在に成長していく。
    人を信頼出来る幸せを感じられるんだなぁ。

    • 本の虫さん
      初めまして♪
      コメントさせていただきますね‪☆
      私も有川浩さんの作品が大好きです♪
      古本やで、読んでない本を1冊ゲットしてきました(*^^*...
      初めまして♪
      コメントさせていただきますね‪☆
      私も有川浩さんの作品が大好きです♪
      古本やで、読んでない本を1冊ゲットしてきました(*^^*)
      2023/01/20
    • キョーさん
      本の虫さん

      コメントありがとうございます!
      図書館戦争読む前は、堅い話が多いのかと
      思っていましたが、
      めちゃくちゃ柔らかくて、甘くて、優...
      本の虫さん

      コメントありがとうございます!
      図書館戦争読む前は、堅い話が多いのかと
      思っていましたが、
      めちゃくちゃ柔らかくて、甘くて、優しい内容がとても好きになりました。

      オススメあれば教えてください!
      2023/01/21
  • 実在する組織をフィクション化するのは難しかったのでは、と思わせる。内容は実際にあった内容が中心で、お役所と民間の発送の違いが明確に書かれている。ここまで書かれても変われないのは失敗してはいけない前例主義であり、また失敗を許さない此方側にも問題がある。そんな冒頭のやり取りが続く中に二組の恋愛模様が挟まり、良い意味でらくらく読ませてくれる。ネットで調べてみると、偶然にも今年の3月で高知のおもてなし課が統合で消えるとか。この本で書かれた観光の振興策は上手く行ったのだろうか? 高知には縁が無く、かと言ってこの本を読んだから高知まで行こうとは・・。

  • 高知県庁が観光立県を目指して立ちあげた"おもてなし課"の職員たちが、観光特使を依頼した吉門から刺激を受けつつ、地元に観光客を呼び込むべく奮闘するストーリー。

    おもてなし課の掛水と多紀の初々しい恋愛模様や、吉門のかつての家族と県庁の曰く付きの関係など、いろんな要素も盛り込みつつ、お役所ルールと民間の感覚のズレを面白おかしく指摘している。
    そうした感覚のズレに少しずつ気づいて改善していくおもてなし課の職員のがんばりはつい応援したくなる。
    そして、何より高知に遊びに行きたくなった、

  • 有川さんの作品を読んでいると「澄み切った空気の中を軽やかに、真っ直ぐ歩いていく」という雰囲気を感じてしまいます。特にこの作品を読んでいる間はその雰囲気を強く感じました。

    有川さんの高知愛がギュッと詰まった作品。高知愛をベースにしてお役所の事なかれ主義、いわゆるお役所仕事のことが赤裸々に描かれ、それを何とか変えていこうとする。外側からの刺激とそれに呼応するお役所内部の自覚と成長。少々甘めの恋愛(胸キュン?)の成り行きと共に高知の名所がいい塩梅にストーリーの中に散りばめられていました。

    登場人物たちのキャラがとても良かった。相互に刺激し合って成長していく。何とも言えない清々しさを感じてしまう。

    作品に描かれている県庁のお役所仕事は高知に限ったことではないでしょう。全国津々浦々どこでも似た様なものだと思います。ただ、民間であれば違いがあるのか?と問われると、「う〜む」と考え込んでしまう。民間企業で働いていても、日常のルーティーンとは異なるプロジェクトにチャレンジするときには様々な壁が立ちはだかり、プレッシャーを感じるものですよね。世の中何をするにしても規則、予算、成果という課題がついて回ります。

    なので、お役所・民間を問わずどの様な立場であっても共感できる作品ではないかと。ただ、個々人の意識問題の様な気がします。組織によって華べは築かれているのだけれど、意識の持ち様によって成長することは出来るのだと感じ入りました。(現実には難しいのですが、、、)

    日頃当たり前のこととして目の前を素通りしていたことでも、異なる目線で見ると輝いて見えることがある。この作品では高知の名所とともに観光という観点から様々な気づきを得ることができました。

    後味が良い作品でした。

  • 2023/09/14読了
    #有川浩作品

    高知県庁に実在するおもてなし課を題材
    とした町おこし奮闘ストーリー。
    内容はなんとなく知ってたけど活字で
    読むと爽快感も一入。
    高知の風光明媚な情景が浮かぶ。
    掛水と多紀、吉門と佐和の甘酸っぱい掛け合いも
    心が癒される。
    ビジネスにおけるノウハウもたっぷり詰まって
    社会人のバイブルにもなり得る一冊。

  • 『殿様商売』『商売感覚のないずぶずぶの県庁』と言われていた『県庁おもてなし課』が、高知県の観光PRに向け、どんどん取り組んでいく話
    そしてみーんないい出会いをして、幸せになっていく前向きで爽やかな話
    高知県の魅力の自然、観光地も紹介されていて楽しく読めた

  • 何だろうすごいなって、これは高知県に行きたくなっちゃう。
    役所の観光課のお仕事なんて全く知らないし、高知県へも行った事が無い。
    けれどもこの本を読んだら、高知県をもっと知りたいと思えてしまう。
    主人公が観光業のために奮闘する姿に惹かれしかも学べてしまう。
    楽しめながら行った事のない場所、役所の仕事、観光業を知れるこんな本他にあるのかな。
    高知県のパンフレットから物語が始まるような素敵な本です。

  • 10年前、出会った本。感激して、映画も見た。
    この度、高知県に度に行くことが決まって、その旅のお供には絶対にコレだと思って持参、読了。
    10年たって、改めて読んで、それでも気持ちのいい読後感。10年前、ここで馬路村を知って、調べて、ファンになった。映画の自然の爽快感も思い出した。

    掛水くんが、吉門先生からいろいろ助言をいただいて、清遠さんと出会って。清遠家と関わるうちに吉門先生に「カッコよくなってる」といわれ、それが吉門先生の一番落ちている時期というのがしみじみと伝わった。人は弱いし、人とのつながりでどうとでも強くなれる。

    今度は、有川先生、県庁が梼原町の何かと絡むお話を書いてくれないかなぁ。。。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

有川浩の作品

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