魔女の宅急便 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
3.97
  • (166)
  • (208)
  • (150)
  • (15)
  • (1)
本棚登録 : 2198
感想 : 186
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (241ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041007914

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 13才の独り立ち。新しい都会での生活に、落ち込んだり励まされたりしながら成長していく少女の心温まる物語です。

    私は、上京して半年で実家に帰ってきてしまいました。読みながら、ひとつひとつの出会いを大切にし、自分らしく素直に生きるキキの等身大の姿に勇気と笑顔をもらいました。

    映画では、キキのアイデンティティ・クライシスに大きな焦点が当たっていましたが、原作では違うのかしら? これから第2巻、第3巻と読み進めていくのが本当に楽しみです。

  • ずっと読みたいと思っていた原作。
    文庫のカバーイラストが素敵で、可愛くて◎

    知らない街で、自分の居場所を作って生きてゆくこと。
    人との出会いや、宅急便の仕事を通して、少しずつ成長してゆくキキとジジの1年間のお話。
    色んな感情がやさしく詰まっている。
    新しい環境に飛び込んだ時の自分に重ね合わせては、キュンとくるのでした。

    1つ1つのお話が、もう本当にキュートでたまらない。
    お正月や春の音も運んできてくれるなんて*
    どのお話にも好きな場面があって、
    全体の雰囲気やほのぼのとしたこの世界に流れる時間が、好きだなぁ○

    生まれ育った街、自分で居場所を作った街。
    自分が「帰る場所」が変わったと感じた瞬間は、
    ひとり立ちが出来た証拠なのかもしれない。

  • 祝文庫化、祝実写映画化!
    koyoriの表紙イラストが素敵過ぎる。。。

    角川書店のPR
    「世界中で愛される不朽の名作、待望の文庫化!

    キキ、13歳。
    あたし、一人前の魔女になります――

    お母さんは魔女、お父さんは普通の人、そのあいだに生まれた一人娘のキキ。魔女の世界には、十三歳になるとひとり立ちをする決まりがありました。満月の夜、黒猫のジジを相棒にほうきで空に飛びたったキキは、不安と期待に胸ふくらませ、コリコという海辺の町で「魔女の宅急便」屋さんを開きます。落ち込んだり励まされたりしながら、町にとけこみ、健やかに成長していく少女の様子を描いた不朽の名作、待望の文庫化!」

  • 想像の斜め上を行く素敵さでした。
    侮ってた〜〜〜

    赤毛のアンシリーズのような、
    みずみずしさと優しさがある一方で
    魔女だからこその葛藤や不安があったりして
    人との関わり方についても考えさせられました。

    心が疲れた時に読むと、ほわっとほぐれそう。

    いとこがちょうど13歳くらいになるので、
    プレゼントしたいな…と思う作品でした!!

  • 「ひとり立ちするために初めての街にやってきた13歳の魔女キキが、新しい街で始めた商売宅急便屋さん。相棒の黒猫ジジと喜び哀しみをともにしながら街の人たちに受け入れられるようになるまでの1年を描く。」

    「何かを始める時の不安や緊張、すぐにめげてしまう弱い心。それらを一つ一つ乗り越えて、少女キキは成長していく。乗り越えるきっかけは、意外にちょっとしたことだ。やさしい春風を受けて石のようにかたくなっていた気持ちがすっとぬけていくこともある。はげましてくれる人やおもしろがってくれる人との出会いも大きい。何より、届け物をして喜んでくれる人達がいる。
     誰かの役に立つという実感が、少女のひとり立ちを支える。見知らぬ町が自分の町にかわっていく。」
    (『いつか君に出会ってほしい本』田村文著  の紹介より)

  • 魔女の宅急便(角川文庫)
    著作者:角野栄子
    発行者:角川書店
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    facecollabo home Booklog
    https://facecollabo.jimdofree.com/
    キキとジジの旅は続いていた。空飛ぶ宅急便屋を開業した「魔女宅」原作シリーズ第1巻。

  • 生まれ育った町を出て、独り立ちする魔女、キキ。
    最初は誰も歓迎してくれませんが、オソノさんと運命の出会いがあり、段々と新しい街に馴染んでいく。
    友達もできて、ボーイフレンドもできて…
    一年ぶりに実家に帰ったのに、予定の半分で帰ってしまうほど幸せに暮らす魔女のお話。
    昔から知っているジブリとは少しだけテイストが違って、また面白いです。

  • 小さい頃読んだけれどきれいに忘れてしまっていて。読み直したいと思いながら20年くらい経っているのではないだろうかこわい。
    13歳で旅立ちって本当に、すごい。中1、2年で1人で知らない町へ行って生計を立てて…私はずいぶんと甘ったれたふうに過ごしてしまった。
    角野さんのエッセイ(ファンタジーが生まれるとき)を読んだばかりなのも良かった。窓を開けて風がふれたときの気持ちとか、体験したことはすべて、作品の栄養になるのだなって勇気がわく。
    コキリさんの、”なるべくくさらないように薬草いっぱいのサンドイッチ”食べてみたい。

  • THE・児童書な文体を読んで、すごく懐かしい気持ちになった。小さい頃よく読んだなあと。

    特に『魔女の宅急便』は暖かい気持ちにさせてくれるような、そういう文体。魔女のキキと彼女を取り巻く人々とのやり取りを通して、ふっと口元が緩んでしまうような。

    人と人とのちょっとしたおしゃべりとか、持ちつ持たれつの関係とかが、なんだかんだ好きなんだろうなあ。

    キキがひとり立ちのためにたどり着いた街は、大きな街でみんなが冷たいと描写されていたけど、全然そんなことないなと読みながらに思う。だって「住むのはいいけど、迷惑かけないでね」みたいなことでも、ちゃんと言ってくれるのだから。

    ショッピングモールが立ち並び、人々がうつむきながらせわしなく行き交う東京の都市部は、文句すら言わず無関心。全て心の中にしまってしまい、ちょっとしたおしゃべりすら生まれそうにないなあと思う。

  • 新しい生活はいいことばかりじゃないけど、悪いことばかりでもない。とにかく一歩踏み出してみよう、そう語りかけてくるような本です。キキは魔女ですがたくさんのことができるわけではありません。そこが読者には身近に感じられると思います。

全186件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1935(昭和10)年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務する。25歳の時からブラジルに2年間滞在し、その体験をもとにしたノンフィクション『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビュー。著書に『ズボン船長さんの話』『小さなおばけ』シリーズ、『魔女の宅急便』『ぼくびょうきじゃないよ』『おだんごスープ』『ラストラン』など数多くの絵本・児童文学作品がある。産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞、旺文社児童文学賞、野間児童文学賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト文学賞など受賞作品多数。

「2017年 『いろはにほほほ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

角野栄子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×