妖奇庵夜話 空蝉の少年 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
4.03
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本棚登録 : 1072
感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041009277

作品紹介・あらすじ

妖怪のDNAを持つ存在、「妖人」。茶室の主・伊織は、鋭い洞察力を持つ美貌の妖人。人と妖人を見分ける力を使い、予言ができる妖人と名乗る占い師の真贋を確かめることになった伊織だが、殺人事件に遭遇し!?

感想・レビュー・書評

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  • 洗足家の癒やし、マメに焦点があたった今作。マメが傷つくような展開になりませんように…と祈りながら読んだ。
    前作とは大分洗足伊織のイメージが柔らかくなったような気がする。
    マメが初めて友達を連れて来る場面など、微笑ましいくらい。
    次回作も楽しみ。

  • かなり一気に読めた。ブログやトラバが出てくるあたり、少し年代を感じる。とはいえ内容は古いわけではない。SNS中傷や自己顕示欲で身を滅ぼすインフルエンサーなんてまさに現代だしね。
    2巻はマメちゃんのひととなりなどがわかってかなり面白かった。この話は伊織より周辺を掘ってもらった方が面白いのかもしれない。

  • シリーズ第2弾。

    今回もマメちゃんが可愛い。にゃんさんに怯える芳彦(笑)
    何より、妖怪≪まどべったり≫には笑った。

    青目も悪い奴ではあるが、実は仲間が欲しいんだろうと思うと、可哀そうにも思える。名前は童話「泣いた赤鬼」から取ったのだろうか?

  • 辛い立場に居た人達に救いがある終わり方で良かった!
    面白かったです。

  • 妖奇庵夜話シリーズ第2作!
    2作目にして登場人物紹介が入っていて、好感度アップ(笑)

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    前作を読んでいなくても、設定の説明が簡潔にとてもわかりやすく入るので、本作からでも読めるとおもいます。
    ただ、設定のアナウンスが入るということは、ある意味1作目の醍醐味が半減する…ということでもあるので、できたら1作目から読まれるのがオススメ。
    (1作目は副題「その探偵、人にあらず」)
    わたしは1作目を読んでから本作に進みましたが、設定のアナウンスによって世界観の復習ができてとても読みやすかったです。

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    今回の事件は予言の能力をもつ妖人(ようじん)「件(くだん)」が絡むお話でした。
    「件」という妖怪は全然知らなかったので、ネットで調べました。(妖怪を調べるきっかけもくれる小説です)

    角川ホラー文庫ですが、ホラーというよりミステリー要素の方が強いです。
    ただ今回は中盤くらいで事件の真相がなんとなくわかりましたので、謎解きとしての難易度はそんなに高くありませんでした。
    表紙絵が大ヒント!なので、さらっと流してください(笑)

    そして本作では、気難しいとされている主人公の洗足伊織(せんぞくいおり)が、2作目にして毒舌の下にはかなり優しさをもっている人物なのよ、ということがダダ漏れでした。
    そのギャップがいいんですけどね。
    主人公の他にも魅力的なメイン登場人物でしっかり世界観が支えられていて、ラストもこれからの展開が気になる終わり方だったので、はやく3作目が読みたいです!
    (9巻で完結のシリーズだそうです)

    登場人物の細かな設定などを調べたくてたまらないのですが、そうするとこの先のネタバレになってしまうので、必死にこらえています(苦笑)
    便利なネット社会は、こういうときツライ〜!

  • 2冊目のテーマは「家族」といったところでしょうか。随所随所に「家族とは」と言うような問いを投げかけてくる。印象的だったのは伊織の序盤の「いいえ、家族ですよ。血縁関係がないだけで。ねえ、マメ?」、終盤の「ーーーそれから、うちに帰りましょう」。
    さらりと伊織は家族への優しい言葉を言ってのけるけれど、常に心の底からそう思っていなければ、簡単にこういった言葉は出ないんだろうなぁ。
    そして、それをしっかり受け止められているマメもいじらしい。
    「件」の親子たちは血のつながりがあるのに、うまくいかない、いってない。けれどマメや伊織、夷からの家族の温かさを知った照子は月並みな言い方だけれど、これから家族の絆を取り戻して行くんだろうなぁ。

    伊織の言葉で印象的だったのは

    「手紙を書きなさい。メールではなく、手紙。短くていいから、自分の手で書いて、便箋を畳んで、封筒に入れて糊をつけて切手を貼る。手紙はいいものだよ。書いたこと以外のものも届けてくれる。」

    伊織は誰に手紙を書いているのだろう、、、

  • 前作の雰囲気が好きだったので、次作も読んでみました。

    今作は事件関係以外のシーンが終始良い雰囲気で、読んでいて穏やかな気持ちになりました。「にゃあさん」がその役割を半分以上は担っていたような気がします。

    前作のラストは後味の悪いモノを残すラストでしたが、今作ではそういうモノもなく、すっきりした読み心地でした。

    出てくる妖人が皆、今後もちょい役とかで出てきたらいいなあと思えるような良いキャラばかりで、今後のシリーズも楽しみながら読み進めていけそうです。

  • 妖奇庵の主人はサトリであり、人間との違いが
    僅かで社会に若干の混乱をもたらす妖人が判る
    執事は管狐で同居人は小豆洗いという茶房だが
    今回事件の主役であるテルは、あたかも疑似家
    族のようで居心地の良さを感じた

    「件(くだん)は生きにくい妖人だ」全ての始
    まりは少しだけ人間と違う悲劇から(´・ω・`)

  • シリーズ二作目。今回は《件》の話。
    マメが可愛い。そして、ある重要な人物に関わってくる。マメが事件の解決に一役買った、と言っても過言ではない。
    最後は不穏な空気が漂っている。これからますます青目の邪悪さが、エスカレートしていくのだろうなぁ。

  • マメちゃん可愛い!
    脇坂はいい味出して笑わせてくれるけど…
    相変わらず事件は切なくて、薄気味悪くて…

    妖琦庵の世界にどんどんハマります♪

    今回の表紙は事件の2人…可愛い(〃ω〃)

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著者プロフィール

東京都出身。おもにライトノベルにて活躍する気鋭。代表作は「カブキブ!」シリーズ、「魚住くん」シリーズ(角川文庫)、「妖き庵夜話」シリーズ(角川ホラー文庫)、「宮廷神官物語」シリーズ(角川書店ビーンズ文庫)など。榎田尤利名義でも著書多数。

「2023年 『妖奇庵夜話 千の波 万の波』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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