透明カメレオン

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.47
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本棚登録 : 1656
感想 : 267
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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014288

感想・レビュー・書評

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  • 少々病み要素が含まれる登場人物が
    出てくるので、苦手な人はつらいかも。
    ただしそんな風にあしらっているのには訳があります。

    なぜならば、そうしないと理性が保てないから。

    刺さる作品でしたね。
    実は作品には「嘘」があちこちに出てきます。
    最初は小さいように思えるでしょうが
    最後のほう、特大の嘘が出てきます。

    ただし、出てきた真実はあまりにも
    その本人が嘘をつくのは致し方ないと
    思わせてくれるものでした。

    嘘ですべてが動き、弱さが露呈する。
    ここまで人はひどい目に遭うばかりではないけど
    弱さは抱えているんだよな。

  • いつもの印象と違って少し明るい感じ。
    ドタバタ加減が楽しかった。

  • 話の展開から「カラスの親指」っぽい流れを想像していたが、大分違うものになってしまった。
    どんでん返しはさておき、グッとくるところは少なかったと思う。

  • 道尾秀介こういう作品も書くの知らなかった
    ラストほろりとした

  • オチは好きだった。

  • へー、この作家さん、初めて読んだー。
    なんか、若い書きぶり。若い青年感で溢れているのだが、作家さんを調べてみたら、これを書いたのは意外に40手前。
    それもどうなのか...
    しかし、ちょっと怖かったなぁ。
    最近、推理小説とか、そういう刑事よりの本をあまり好んで読まなくなってきたところに、期せずしてそっち系だったから。
    なんか、あり得なくない?!的なノリで終始進んでいくのだけど、人生一癖も二癖もある人たちの集まりで、それが明かされる最後の場面は、ホロリときます。
    でも、それだけに、最後、少し怖いまま読み終わることになりました。

  • 声だけが素敵なラジオパーソナリティの恭太郎。彼がいつも仕事帰りに寄るバー「if」の常連さんたちとの空間。コメディタッチの出来事とともに穏やかに過ごしていると思われたところへ飛び込んできた不穏分子の恵。成り行きで彼女を手伝うことになって…。正直初期の作品のインパクトを考えたら軽めかもしれませんし前半は長く感じたりしました。でもあとから考えたら綺麗に伏線は張ってあり、物語が一気に動き始めたらひたすらページをめくるしかなくなっていました。ラストはさすが道尾さんです。すごく優しくて切なくて読むのが辛いほどでした。

  • 何年か前に読んだものの再読。
    メインのストーリーよりその裏側にグッとくる。目が潤む。優しい嘘、って言うと安っぽいけど、言葉の持つ力は大きいんだと思った。
    そしてこのクライマックスでばんばん真実を投げてくる感じが良い。
    ただ、テーマとモチーフが多すぎで一貫性を感じなかった。彼の他の作品の方が作り込まれていると感じた。
    一押しはキャラメイク!後藤がどうしても憎めなくてよろしい…
    印象に残っているのは、終盤の桜の描写。
    タイトルの透明カメレオンの話が追えなかったのが心残り。もう一周するかな〜

  • ミステリ

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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