ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041014516

感想・レビュー・書評

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  • 新たな東野圭吾を見た気がした。
    設定は少しファンタジーだが、舞台は一昔前の日本。このアンバランスさがとても面白い。

    どんなに時代が変わり、取り巻く環境が変化しようとも、変わらない人間の心と言葉の持つ力に触れ、とても暖かい気持ちになった。

  •  時空を超え、悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇跡を起こせるのか。

     非現実的な設定にはじめは違和感を覚えつつも、ページをめくるごとにこの物語の世界に溶け込んでいる自分がいました。

     多くの人々の悩みに直面する中で、人と人とのつながりが広がっていく展開に心地よさを感じました。

     また、どんな悩みにも真正面から向かい合う姿がとても印象に残りました。

     人とのつながりを大切にするお店が玲和の時代にあっても残っていてほしいと思う今日この頃です。 

  • 作者を見なかったら東野圭吾作品だとは分からないほど、毛色の違う作品。過去と現在を繋ぐ、不思議な雑貨店を基調にしたハートフルミステリと言ったところか。
    視点や時代が頻繁に変わるので、少し読みにくく感じる部分はあると思うが、慣れると引き込まれる。さらに、敢えてなのか解決しきれていない問題があるので、続編があるのか少し期待。
    何より、ナミヤ雑貨店の店主の言葉や性格には学べるところがある。真剣に悩みに向き合うところなどは、なかなか真似のできないものを感じた。そして、店主が返答していない部分も、相談者の心構えや受け取り方で様々に変化していく。こういった心理の描き方はさすがだなと感じた。

  • 短編のようで少しずつ繋がっている感じ、とてもよかったです。
    最後に全部が繋がってスッとする。
    さすが東野圭吾さんって感じ。
    どの話も心があったかくなるような、読んで満足って思える本でした。

  • 映画化されたのは知っていて、自分の勝手なイメージで好みの作品ではないと思っていた。しかし、読み始めたら面白くてあっという間に読み終えた。
    過去と現在が悩み相談という手紙で繋がり、一見別の話と思っていた事が読み進めていくうちに次々と繋がっていき、これぞ東野作品と思った。ハートフルな作品で面白かった。

  • 面白かった〜!
    過去と現在が交錯してみんな繋がっていく。
    辛いとこもあるけど、3人が更生の道に進んでくれてよかった。
    養護施設と雑貨店は天国で2人が見守ってくれたのかな。

  • 過去と未来が手紙という媒体で繋ぐ不思議な物語だった。
    ナミヤの爺さんが真摯にアドバイスした手紙はどれも心に響いた。
    特に印象に残ったのは魚屋ミュージシャン。
    残念な結末になってしまったけれど、彼自身が作った曲は未来へと受け継がれていったところが素敵なお話だなと思った。

  • いつものミステリーでなく、ファンタジー?
    でも、ナミヤさんの人柄に心温まるし、こんなふうに誰の悩みでも真摯に受け入れてくれる人がいたら素敵。
    3人もナミヤさんに救われましたね…✨

  • 学校のスクールカウンセラーとかにもこういう手紙の制度を取り入れるべきだと思った。ペンネームなら生徒も気軽に相談できるのではないだろうか。
    私は将来学校のスクールカウンセラーになりたい。自分の手でこのような制度を取り入れて、ナミヤのおじさんのような愛と優しさで、弱く脆い子供たちの心を守ってやりたい。
    この本は私に、愛や感動だけでなく、夢も与えてくれた一冊だった。

  • 浪矢さんのあたたかい言葉に心がほっとする。
    登場人物全員が真っ直ぐで前向きに生きようとしていて、それぞれの想いが交錯していた。
    最初は時空を超えるという奇抜な展開に遅れてついていった。しかし、手紙のやり取りのテンポ感の良さ、展開の早さが読了感に繋がったと感じる。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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