- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041020722
作品紹介・あらすじ
15歳のとき先導者として認可されたわたし。死者に寄り添い、恵まれた来世に転生できるように導く任務を託されていた。ついに最初の任務を果たすときが来たが……。第19回日本ホラー小説大賞大賞受賞作!
感想・レビュー・書評
-
*
始まりから終わりまで、
名前ではなく、わたしと語られる少女。
わたしは年若く、15歳から先導者として
特定の死者の為の案内人としての任につく。
虚弱な身体に特別な能力。
その為だけに生かされる生命。
心身は任を行う毎に消耗する。
わたしの周りには、指導者と管理者、
その身体を保つ為の機械の様に働く世話人がいる。
珍種と扱われるわたし、
わたしが生きる囲われたこの世界は何か。
設定はホラー。
確かにホラー小説とも言えるだろうが、
個人的にはファンタジーのような
不思議な状況設定の神秘感ある物語でした。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ホラー大賞受賞作ってことで。暑苦しい季節になってきたってのもあるし。死後の水先案内人という、既視感たっぷりのテーマではあるけど、設定が破綻していなくて、安心して読み進められる。
-
ホラー小説で短くてオススメ、みたいな感じでまとめサイト辺りで紹介されていたので買った、はずw
表紙の女の子が可愛い。
先導者とは何か。所謂、イタコさんみたいな人のことを指すらしい。
その先導者であるためには、ココロと言われるようなものがあってはならないらしく、主人公である女の子は、あまり自分の意思を表に出さない。
そんな、日々一心に先導者であるために生きていく彼女に、自我と呼ばれるようなものが芽生えていって、そうして……というお話。
短く、さらさらと読めた。
人と人の気持ちのすれ違いだとか、思い込みだとか、自分も生きていきたいだとか、ああ、人ってそうだなあ、色々考えて生きていくのだなあ、と。