シュタイナー入門 (ちくま新書 272)

著者 :
  • 筑摩書房
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本棚登録 : 135
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480058720

作品紹介・あらすじ

「シュタイナー教育」や「人智学」で日本でも広くその名が知られるルドルフ・シュタイナー。だが、アカデミズムからは「胡散臭いオカルト」との烙印を押される一方、受容する側にも、その思想への盲目的な追従、偶像化が見られるなど、ここ日本でのシュタイナー理解はまだ充分とはいえない。彼が立脚した第一次大戦下ドイツの時代状況、また、ドイツ精神史における思想系譜、歴史経維に広範な省察を加え、その生を内側から活写することで、「みずから考え、みずから生きること」への意志を貫いた「理念の闘士」、シュタイナーの思想的核心を浮き彫りにする。

感想・レビュー・書評

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  • シュタイナーの生涯と思想について簡潔に解説している評伝です。

    神秘主義的な傾向の強いシュタイナーの思想は、アカデミズムにおいては不遇なあつかいを受けていますが、彼の思想が20世紀初頭において多くの作家や芸術家たちに影響をあたえてきたことは事実であり、ヨーロッパ精神史においてはけっして無視することのできない思想家だといってよいでしょう。本書は、そうした観点からの検討を盛り込んだシュタイナーの入門書です。

    もっとも、本書の全体がシュタイナーをヨーロッパ精神史のうちに位置づけるような議論にあてられているわけではありません。こうしたテーマが正面からあつかわれているのは「思想史の中のシュタイナー」と題された第4章のみです。とはいえ、著者はシュタイナーの神秘主義的な思想に惹かれながらもつねに冷静な眼を保ちつづけており、こうした著者のスタンスが本書をバランスのとれた入門書にしているといえるように思います。

  • ルドルフ・シュタイナーの入門書。
    本書を読んで、シュタイナーという人のことは朧げながらわかった。そして、思考することの大切さというのを理解した。よーく考えようー思考は大事だよー、というわけだ。
    教育の人という側面の他にオカルトの人という側面も持ち合わせている。オカルトといっても霊性とかそういったもので、おどろおどろしいものではないが。

  • 2011/5/20 参考文献

  • 極一般的な日本人がシュタイナーに触れる時、まず当時のヨーロッパ情勢やキリスト教観念、さらに日本人の宗教観念を学ぶところから始めなければならない。シュタイナーの著書を読む前のワンクッションに

  • 入門書

  • シュタイナーの生きた時代背景を丁寧に説明してあり、いきなりシュタイナーを読むと誤解したり混乱したりするのを回避させてくれるであろう入門書。
    わかりやすく、いわゆる「シュタイナーかぶれ」にならないような解説をしてあります。

    読んで思ったのは、日本人には元々の意味での「オカルト」を受け入れている精神的土壌があったはずで、そういう世界をわかろうとしている人や自然に神様や精霊のことを考えられる人なら、「かぶれ」はしないだろうに、ということ。
    キリスト教の神話の脆弱さみたいなものも感じた。

  • シュタイナーが生きた時代について詳しい。

  • 西平さんのシュタイナー入門もよいですが、こちらも素敵です☆シュタイナー思想をコンパクトに。オカルトチックな思想ではあるけど…結構ワクワクするんですよ☆

  • [07.03.19]<t市

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