大泉エッセイ 僕が綴った16年 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2385
感想 : 158
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041026106

作品紹介・あらすじ

大泉洋が大学在学中の1997年から雑誌連載で綴ってきた幻の原稿108編と、40歳になった自身を振り返りつつ執筆した4編を一挙収録した大人気エッセイ集。文庫版では「家族」をテーマに大量書き下ろし、装画を手掛けたあだち充との対談も追加収録。「水曜どうでしょう」裏話や「大泉洋の在り方」についての独白など、「大泉洋が喋っているよう」と評された"饒舌なエッセイ"は爆笑必至、そして胸が熱くなる大泉ワールド全開の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 大泉さんが色々な雑誌に連載していたエッセイをまとめたもの。水曜どうでしょう好きにはぜひ読んでいただきたい。
    とにかく、大泉洋という人がいかに家族や仲間や北海道に愛されているか、そして愛しているかがよく分かる本。特に娘さんへの気持ちを綴った文章がとても良くて、電車で読みながら泣きそうになってしまった。
    普遍的な良さを持った非凡な人なんだな、とますますファンになった。

  • 文体や内容は読んでいて少し気恥ずかしくなる部分があるが、当時の大泉洋の実際が垣間見られるようで楽しい。
    文庫加筆部分では思わずグッときてしまった。

  • 20240214

  • 昔から面白い人だったのね。
    今以上にハチャメチャだったけど。
    ローカルタレントから名優へ。
    そして50代になった今、彼は何を思うのか?

  • 映像の中で喋っているトーンと文章がほぼ一致していて、そのまま会話やぼやきを聴いているかのような読み物なのが面白かった。著者名を隠しても、この人が言ってそうみたいな箇所も多々あるのはすごい。家族への関わり方や、日常にあるどうでも良い悩みを真剣に悩む姿、旅行についてのコラム、どうでしょうのカメラアングルの工夫など興味深い内容もそこそこあってよかった。
    ====
     本書を読んでいただく前に、まずはこの本を手に取り購入していただいた皆様に厚くお礼を申し上げたい。そして今、手に取ってはいるがまだ立ち読みの状態であるというあなたは、今すぐこの本をレジに持って行っていただきたい。そして買っていただきたい。そのあとに読んでいただきたい。そして笑っていただきたい。時には泣いていただきたい。怒っていただきたい。そして……愛していただきたい。(p.9)

     やあ、大泉洋です。大きい泉に太平洋の洋です。ヒロシではありません。ヨウです。(p.16)

     随分前のことになるが、私の大学卒業にいじいさんはこんな句を残してくれた。
    孫の洋 大学卒業 ほっとする
    俳句とはいえない気がするけど、私にとっては最高の名句です。じーちゃん。(p.56)

    つまり、「かっこいい」より、「面白い」の方が強いわけだ。ん?「強い」?「面白い」の方が「強い」?では「強い」と「面白い」では、どちらの方が「なやましい」だろう。
    んー「面白い」は……。
    振り返りコメント バカだなこいつは……。(p.60)

    私の悩みとは「行きたい店が凄い確率でやってない。調べて行ってみてもなぜかやってない」ということだ。
    どうでもいいと思ってるんでしょ?でも私にとってはかなり深刻である。
    私は自分で言うのもなんだが、わりと無趣味な人間である。そんな私の楽しみが「食べること」である。私は「何か入れる」とか「とりあえず何か食べる」とかができない人間である。忙しくて食事時にご飯が食べられないなら、仕事が終わるまで待って、その後何か美味しいお店に行きたい人なのだ(ちょっとうっとうしいと自分でも思う)。そんな私が仕事を終えて、さーて飯でも食おうか、と行ったお店がやってないのだ。これは悲しい。(pp.185-186)

    旅をする時にまずしなくてはならないこと、それは「旅先の歴史を学ぶこと」です。個々を軽視する人が多いのよね。それはダメ、バーッドよ。それがたとえ国内にしろ海外にしろ、その土地がどういう歴史を経て現在に至っているのかを知っておくべきよ。たとえガイドブックできれいな建物の場所は分かっても、その建造物がどういう歴史の中で建てられたものなのかを知って見るのと、知らずに見るのとでは感動が違うのよ。(pp.242-243)

    飛行機の上手な乗り方についてお話ししようと思います。
    まず飛行機に乗る時の服装からです。基本的に自由な服装でかまいません。緊張することなく好きな服を着ましょう。ただ一つここで注意したいのは、飛行機というのは温度調節が自分ではできません。そして往々にして、彼らはやり過ぎる傾向があります。夏は冷房が効き過ぎで、冬は暖房が効き過ぎる。冷房なんてたまにスーパーの野菜売り場か! ってくらい、白い冷気を出して我々を冷やしてくれることがあります。ですから夏場は一枚羽織るものを持ちましょう。そして冬場は一枚ぬげるようにしておきましょう。
    次はチェックイン時の席の選び方です。一般駅には窓際が好まれますが、それはもう意味が分かりません。窓際が良いなんていうのは子供の考えることです。それよりトイレに行く時のことを考えましょう。(p.317)

    『どうでしょう』の撮影方法
     この手法の利点を考えるに、それはいくつかあって、一つ目は「演者が映らないことによって視聴者の想像が膨らむ」という、「なまじ我々の顔を見るより、景色や何か物を観ているほうが、実際に我々を観るより面白く想像できるのではないか」というものだ。人間の想像力は偉大である。
     二つ目は、「カメラが自分に向かないことで演者が気負わなくて済む」ということだ。(中略)そしてもう一つは、「演者が映らないことでその間に繰り広げられるトークが、本編ではなく本来映るべき物ではない、裏話的に聞こえる」(p.330)

    早いうちから自分の方向を決めて全力で突き進むと、途中で息切れしちゃうんじゃないかっていう思いもあって。今は動き出したのが30歳過ぎで良かったなぁと思ってます。(p.397)

  • 日記。大泉洋が書いたって事実をもとにすれば読めなくはないけど、あんまり面白くはない。途中で読むのを辞めた。

  • 仕事の休憩時間にちょっとずつ読み、面白いしボリュームもあるので長く楽しめた。
    特に、片足をギブスで迎えた、中学の入学式の話には笑った。また、team NACSについても成り行きだったり現在の関係性だったりがわかった。
    終盤では、「水曜どうでしょう」について語ったり、結婚前の家族への挨拶がどんなものだったか、自分の肩書きがただの俳優ではなく芸人でもなく…バラエティ俳優?という悩みなど、より興味深い話題だった。ますます著者のことを好きになった。

    結局、夢は目覚めるまでが現実で、目覚めたあとが非現実なのだ。こう考えると今過ごしているこの時間が果たして現実なのかどうか。p51

  • 大泉洋の連載がひたすら続くエッセイ。
    時にはくだらなく、時には深く、そんな内容に引き込まれていく。
    まるで、自分とは違うもう1人の世界に入り浸っている感じ。
    どんな選択も後悔はしない。前を向いて生きていく。
    そんな人間味あふれる、大泉洋のことが一層好きになりました。

  • 自然と口角が上がるエッセイは凄いエッセイだと思う。また暗さを曝け出されたエッセイこそ見たかったりする。そのバランス感覚がすごいなと思う。そして実年齢を調べてびっくりした。色んなものが変わってるけど変わってない!

  • やっぱりすごく面白い。

    最初のコメントが文章が上手くないと書いてあって、「そんなことないよ」と思いながら読んだのだが、比べると後半の方がたしかに上手かった。継続は力なりとはこういうことだろう。

    どうでしょうの部分はすごく気合をいれて読んでしまう。

    鈴井さんのエッセイも読みたい今日この頃。

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著者プロフィール

おおいずみ・よう1973年北海道生まれ。俳優・タレント。演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバー。大学在学時より出演していた『水曜どうでしょう』は全国で伝説的な人気番組となる。主演映画『探偵はBARにいる』で第35回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を、『駆込み女と駆出し男』では第39回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、第58回ブルーリボン賞主演男優賞を受賞。2013年に発表した著書『大泉エッセイ 僕が綴った16年』は累計45万部を突破。映画、舞台、テレビ、バラエティと多方面にマルチに活躍している。

「2019年 『騙し絵の牙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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