ようするに、怪異ではない。 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.15
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本棚登録 : 256
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041029299

作品紹介・あらすじ

東京から鳥取の高校に入学した皆人は、変人美人・ハル先輩から「妖怪研究同好会」に勧誘される。なるべく関わりたくない皆人だったが、強引に巻き込まれて謎解きをすることに!? <よう怪>シリーズ第1弾!

感想・レビュー・書評

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  • 氷菓やハルチカシリーズのような青春ミステリー。怪異のようにみえて実は...なストーリーが展開されていく。最終的には警察沙汰にまで発展するレベルの話が登場するなどミステリーとしての側面としてもとても面白い。また彼らの苦悩や見え隠れする心の闇などもあり、青春面も充実していて面白い。続編もあるようなので読んでいきたい。

  • まさに、「爽やかでほろ苦い」青春ミステリーだった。

  • 日常の怪異的な謎を妖怪のせいにしたがる妖怪オタクのハル先輩と、妖怪が嫌いで妖怪のせいではないと謎解きをする冬目少年。謎自体は難しくなく、日常でもありそうな(最後のお話は相当な変態じゃないとありえなさそうだが)簡単なものだが、とても面白く楽しんで読めた。妖怪研究同好会の残りの二人もいいキャラで良かった。続編があるようなので、発売されれば是非読んでみたい。

  • 妖怪へのこじつけは多少無理がある感じ。 事件を追いかけるうちに「もしや、妖怪の仕業では?」なら良いんだけど。 先輩が可愛いんでまあ良いか。 軽く読めるんで、今後も読んでみたいシリーズ物。

  • 初読みの作家さん。おもしろくないわけではないんですが…ざっくり言うと妖怪マニアの女子高生と、それは妖怪の仕業ではないと論破する男子高校生のお話。日常の謎を、妖怪〇〇だ!と言い張る女子高生に対抗しながら解くって感じなんですが。ちょっと漫画チック。読み手がおばちゃんだからか、高校生だったらハマったかもf^_^;続編も積んであるけどどうしようかなぁ。じいちゃんとの関係も、東京からわざわざ鳥取に来たという理由も想定内でした。

  • キャラ造形がイイね。快活な先輩女子+少し引いたポジションにいるおとなしめの後輩男子(謎解きの主体)(+サブ男子キャラ)という組み合わせのチームで連想したのは、サマーウォーズ、手品先輩。そう考えると燐太郎がいることでハーレム展開がうまくかわせているのかも。皆人が夏ノ瀬さんの行動を見て、「あれが女子力です」とハル先輩に伝える場面が笑える。また、妖怪ものということで、『ビブリア古書堂』をポップ化した『ビブリアファイト部』のように、京極堂シリーズに対して本書のシリーズというような位置づけ感を感じた。ただの短編集かと思わせて、ラストにかけて妖怪要素にうまく「青春」(しかも恋愛要素はかなり薄めで)を絡めていってうまいと思うし、きれいにまとまっていて、読了後、とてもさわさかで清々しい気持ちになる。このシリーズたくさん読みたい。

  • 2019年5冊目。身近で不思議な出来事が起こる度に、妖怪の仕業だと騒ぐ先輩とそれを否定する主人公。個々の事件の精度が上がってくれば更に良くなる。黒髪切の事件はいろいろと引いてしまうのがちょっとなぁ。

  • 転校先の学校の木に、何故かやかんがぶらさがっていた。
    それを確認しに近づけば落とし穴が存在していて…。

    まったく人の都合を考えずに生きているような先輩。
    彼女に張り合ううちに、同好会に入ってみたり
    そこの人数が増えてみたり。
    誰のせいにもできないから妖怪のせいにする存在なのに
    いると張り切って探す先輩。
    自分の信じる道を突き進むのは素晴らしいですが
    嘘までついて巻き込まれるのはちょっと…。

    最後の事件は青春ものっぽい感じでしたが
    自分と分かられた犯人の言動が…。
    目の前でやられたら、引くというより
    全力で逃げたいくらい気持ち悪いです。
    これも含めて、彼女は大丈夫だったのでしょうか…。
    そうだったら、それはそれですごいですけど。

  • 妖怪。青春ミステリ。
    ライトノベルのようなコミカルな作風。
    ゆる〜く日常の謎を解決するミステリかと思ったら、後半は意外とブラックだったり。
    軽いだけの作品ではなかった。よい青春もの。☆3.5。

  • 事情があって高校入学を機に、単身東京から鳥取県の境港市に引っ越してきた男の子が主人公。何の因果か妖怪命の先輩に見込まれ、妖怪研究同好会に引っ張り込まれる。何が何でも強引に妖怪と関連づけようとする美人で変人の先輩やら、親戚の元空手少年やら、おばあちゃん子で言動がやけにババクサイ同級生の女の子やら、部員たちと妖怪がらみの事件に巻き込まれ、論理的思考で次辻解決していく。
    妖怪事件の陰にいろいろな高校生たち思惑や思いが交錯し、要は青春しているさまも楽しく読める。

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著者プロフィール

鳥取県境港市生まれ。『ようするに、怪異ではない』に始まる「よう怪」シリーズが人気となる。他の著書に『思い出の品、売ります買います 九十九古物商店』『やはり雨は嘘をつかない こうもり先輩と雨女』『真実は間取り図の中に 半間建築社の欠陥ファイル』『ことのはロジック』がある。

「2022年 『あやかし民宿の愉怪なおもてなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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