- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041038093
感想・レビュー・書評
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一高か、一高以外か。
一高OBの強い母校愛や帰属意識が自分自身の境遇と少し重なってしまった、、
入試制度のあり方を考えさせられる内容でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
入試の採点って大変なんだなぁっていう薄っぺらい感想しか思いつかない私の頭よ、、、。
別に10代で人生決まるわけじゃないって、大人にならないと分からないことだと思う。学生の時は自分が見えてる世界が全てで、『入試は通過点に過ぎない』なんて信じてなかったもん。
採点ミスがもし自分の答案だったら、絶対その採点者恨むと思う。自分のポンコツな間違いでも同じ。
でも私ができるのは、「これからどうするか」だけなんだよなぁ。過去は変えられないし、復讐に燃えてても自分が苦しむ結果になるって思い知らされる作品。
登場人物多くて最初は読みにくいけど、ドラマの相関図検索して顔を頭に入れると覚えられます笑。
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一気に読んだ。読ませる力があるというか、続きを読みたくなる本だった。「豆の上で眠る」と同じようにスリルのある本だったけど、「豆の上で眠る」は文章の構成が巧みで引き込まれるように読めたのに対して「高校入試」は登場人物が多すぎてわかりづらさがあった。明確な主人公がいるわけではないから普通のことかもしれないが、感情移入ができなかった。また、一気に読んだあとの「面白かった!」という余韻よりも「疲れた」という気持ちのほうが大きかった。
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県内一の進学校
一高に入れば将来は安泰。
地元でそう言われる程の特殊な高校であり、
そのOBの結びつきも尋常ではない。
その一高の入学試験を明日に控え
教師たちは準備に勤しむが、
そんな中、入試をぶっつぶすと脅迫が。
間に受けない教師、
突発的なアクシデントに備えようとする教師
緊張の試験日が始まると、
掲示板に不穏な書き込みが発見される。
受験生にとってたった一度の試験。
それに臨む事、結果を受け取る事
どちらも取り変えがきかない。
改めてその重みを、
教師や学校側、親、生徒、各々の視点で
どこまでも自分本意な人の本性を露に抉り出す。
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湊かなえさんの小説は好きなものが多いので、その中では星2.5でした。
高校入試というものを体験していないので、共感できる人物やポイントが少なかったからだと思います。
読みやすく一気に読んでしまう作品ではありました。 -
入試をぶっつぶせ!入試は人生を左右する。だからこそ、親も子も受験にはとても神経質になる。自分自身が受験と関係するようになった途端、周りなんか見えなくなって、つい身勝手な行動を取ってしまう。当事者の立場に立ってみなければ、分からないことや理解できないことなんて、この世に五万と存在する。多くの立ち回りを経験して、それぞれの役割を理解する程偉いという訳ではないけど、自分勝手な人間に私自身がならない為にも、読書などを通じて、今後沢山の経験をしていきたいと改めて感じた。
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ミステリーを読んだことがなかったので読んでみようと思った。犯人が誰なのか?というワクワクなど楽しみながら読むことができ良かった。
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文庫帯の「悪意は拡散する」に、宮部みゆきの「『悪』は伝染する」がテーマの杉村三郎シリーズを連想してしまった。
もちろん、設定内容とも全然異なる湊かなえワールドだった。
登場人物が多く、さらに一人称が次々と変わる構成に、戸惑いを感じながら何とか読み切った、というのが正直な感想。
『白ゆき姫殺人事件』同様、ネットがキーとなる湊ミステリーは、入試制度に一石を投じた。
「入試は終わったかもしれない。しかし、桜咲くこの日は決してゴールではない。新しいステージのスタート地点だ。」さらに「花が咲くのは、人生に一度きりではない。今年咲かなくても、来年咲かなくても、いつか必ず、花が咲く日がやってくる。」著者の思いを込めた言葉だろう。 -
田舎で30年ほど前に高校受験を経験した。今、娘の受験の様子を見ていると、地域は違えども私が受験した30年ほど前より学歴偏向な傾向は減ってきていると感じていたので、ある種の懐かしさを感じつつ読んだ。
県下一の県立高校で、保護者が高らかに校歌を歌うのを見て県外出身の母がドン引きしていた過去を思い出した。