USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041041925

作品紹介・あらすじ

お金がないならアイデアを振り絞れ! 後ろ向きコースター、ゾンビの大量放出、絶対生還できないアトラクション・・・斬新な戦略でV字回復活したUSJの軌跡をキーマンが綴る

感想・レビュー・書評

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  • USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?
    著:森岡 毅
    角川文庫 も 29-1

    単行本もっていたのですが、ISBNコードがちがっていたので、文庫版をも、買ってしまいました。
    確率、統計的な手法をつかって、リスクを計量化するマーケティングを行うことは分かりやすいと思います。

    そして、キーワードはアイデアです。

    ・アイデアは天才のひらめきではなく、ある発想法から生まれる

    ・追い詰められた中でめちゃくちゃに加圧されると、頭の中で眠っている何かが目を覚まして、生き残るためのアイデアを生み出せるようになりました
     そういうことを繰り返すうちに、かなりの高確率でアイデアを生み出せる方法を編み出したのです

    ・アイデアこそが、最後の切り札になるうるということです
     お金がなくても、コネがなくても、アイデアだけはあなたの頭の中に眠っているのです

    気になったのは、以下です

    ・技術のための技術や、品質のための品質は、価値がないと私は考えています。
     人の役に立つための技術であり品質のはずだからです

    ・私は覚悟しました
     私がやるべきことは、ポイントのズレたこだわりを正し、限られた経営資源を消費者価値の向上に正しくシフトさせることだと

    ・ビジネスは本質的な目的を正しく見据えることが大切です
     戦略や戦術は、目的次第で自由自在であるべきと私は信じています

    ・必ずしもお金をかけなくても、アイデアで感動は作りだせる

    ・価値を生み出すアイデアの切り口は、経験上ほとんどの場合は、消費者理解、の中に埋まっています

    ・興味をもった素材は、とことん理解するところから始めるのが、私の性分です

    ・マーケティングをやる人間は、何でも自分自身でやってみることを習慣にするべきです
     マーケターは消費者目線を基本にしないとアイデアも戦略も判断もすべてにおいて焦点がズレると思うのです

    ・悩みの淵にいた私は、考えすぎて動きを止めるのではなく、動きながら考える方がよいこともあると思い立ちました

    ・本当に大切なことならば、絶対にあきらめず行動することで局面を動かせることがあるのです

    ・マーケティング技術とは
      正しいターゲットの設定 who
      正しい便益の設定 what
    正しいコミュニケーションの設定 how
     の組み合わせのことです

    ・答えは必ず現場にある アイデアの死体の山を毎日積み上げながら、それでも私はひたすら考えていました

    ・最初に最も大切なことは、何を必死に考えればよいかがわかっていることです

    ・日頃からストックを蓄える
     ストックが強ければ強いほど、直面する問題に対しての解決策を思いつきやすくなります

    ・気がつかないことは、考えられないのです

    ・どれだけ、必死に考え続けることができるか

    ・ある問題について、地球上でもっとも必死に考えている人のことろに、アイデアの神様は降りてくる

    ・今この球を打ちにいかなければ、あとあと、もっと難しい球を打たなくてはならないときが必ずやってくる

    ・中小企業や業界で2位以下のような会社は、生き残るためには攻め続けて勝ち続けるしかない

    ・外部条件が大きく変わらないときに、より良い結果を出すには、この2つしかありません
      違うことをやる
      同じことを違うようにやる

    ISBN:9784041041925
    出版社:KADOKAWA
    判型:文庫
    ページ数:264ページ
    定価:640円(本体)
    2016年04月25日初版発行
    2019年07月05日10版発行

  • UFJのマーケターが明かす誰にでもできるアイデア発想法とは? ケーススタディとしては大変興味深く、当時の状況で自分ならどのような戦略を立案・実行するかを妄想しながら楽しく読めた。一度は行ってみようか…。

  • 森岡さんの実践マーケティング3部作の1冊目、USJをV字回復させた裏側を生々しく伝えてくれた。読者としてもそれを読むことで、ワクワクしてすぐでも作者から伝授されたフレームワーク、アイデアの呼ぶ方法を仕事、生活の中に実践していきたい。

  • ユニバーサル・スタジオ・ジャパンUSJが苦しい時期にアイデアを絞り出しV字回復した奇跡を語った一冊。USJ宣伝本だが、面白い。
    USJに行ってみたくなる。

  • メモ
    •ピンチをチャンスにかえる
    •お金がなくてもアイデアで乗り切る
    •アイデアのために情報をストックする
    •3段ロケットで資金を稼ぐ

  • 大きな目標に向かって取り組む話。
    自分がやる気を出したい時にまた読もう。

  • ## この本を読む目的は何か?何を知りたいか?

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    - マーケッターに必要なマインドやアイデア出しの方法を知りたい

    ## この本の概要をまとめると?

    ---

    - 著者の森岡さんがUSJにマーケッターとして入社してからの三年間、目的の達成のためにどんな戦略を描き、それを実現するために、どんなアイデアを生み出し、実行してきたかをまとめた本。後半では、森岡さんのアイデア出しの方法をまとめており、アイデア出しの参考になる。

    ## この本から得た学びは何か?その学びをどう活かせそうか?

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    - 技術のための技術や、品質のための品質は価値がない。人の役に立つための技術であり、品質であるはず。 p23
    - 私が理解したかたのは、ワンピースの世界観だけではあんく、ファンがなにに惹かれて何を大切にしているか p56
    - アイデアを考えるときは、徹底的に目的を吟味。その次に満たすべき「必要条件」を時間をかけて考える。その必要条件にそって、考えるべきアイデアの輪郭を明確にしてから、アイデアを考え始める p69
    - マーケティングをやる人間はなんでも自分でやってみる習慣を付けるべき。消費者目線を基本にしないと、アイデアも戦略も判断もズレてしまう。 p85
    - 本当に大切なことならば絶対に諦めずに行動することで局面を動かせる。情熱が予測もできない局面突破を呼び込むこともある。 p95
    - アイデアは既存のリソースを別の視点で活用できないかを考えてみる
    - 目的が正しければ、実現方法が見つかってなくても、やらねばならないことは明確。逆に目的を疑うようでは、アイデアをひねり出すことは出来ない。 p121 →モチベーションがわかない問題を解決することは難しいよね。
    - アイデアをさがすとき真っ先にやるべきことは、世の中にアイデアが落ちてないか。同じ例がないかを調べる。そのために、世界中に広く情報の網を張って、外からアイデアの種をたくさん輸入する。 p127 自分たちでゼロからアイデアを出すのは、本来は最後にやるべきこと
    - ☆既存の施策を徹底的に調べて、アイデアを考えてみる
    - イノベーション・フレームワーク

    ①フレームワーク(戦略的フレームワーク目的戦略戦術、数学的フレームワーク、マーケティング・フレームワーク)

    =目的→戦略→必要条件→具体的なアイデア戦術

    ②リアプライ(世界に事例を探しに行く)

    ③ストック(普段からいろいろ経験する)

    ④コミット(必死に考える)

    - 外部環境が変化しないときに、より大きな結果を出すには、①違うことをやる②同じことを違うようにやる かのどちらか。これを模索し続ける必要がある。

    ## 何に1番驚いたか?

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    -

    ## この本から得た深めるべき問いはなにか?

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    1. アイデアは、必死に考えたものに生まれる。

    ## アクション
    ①アイデアを考えるとき、目的ー戦略ー必要条件ー戦術の順で考えてみる
    ②アイデアストックの癖。カンファレンスなどでストック。
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  • いや〜面白かった!

    ハリウッド映画のテーマパークとして2001年に大阪に誕生したユニバーサル・スタジオ・ジャパン。初年度こそ年間1100万人を集めたが、それ以降は集客が伸びず、2009年度は700万人台にまで減ってしまった。このピンチをどう乗り越えるのか?お金がないならアイデアを振り絞れ!後ろ向きコースター、ゾンビの大量放出、絶対生還できないアトラクション…斬新な企画を次々打ち出し、USJはV字回復していく。

    2010年に入社した凄腕マーケターの森岡氏がその全てを語る一冊。
    めちゃくちゃ面白かった!
    マーケティングに携わる人には超オススメ。
    マーケティングの真髄に触れることができると思う。

    そして、文庫版のあとがきでさらに痺れる。

    この本自体がハリーポッターを大成功させるためのアイデアの一つ、マーケティングの苦肉の策だったなんて。

    (なんとなく実感してたけど…だってUSJいきたいし!)

    この人凄いわ。

  • マーケティングの端くれとして、向上したい、何かヒントを!とすがる思いで読んだ。著者も言っている通り、マーケティングの論理を説いた本ではなく、とてもベーシックな考え方を教えてくれる。そして、熱。根気。難しい論理や数値でない。
    以下学び。
    ・強いアイデアを生み出すには?何を必死に考えれば良いかわかっていること。①良いアイデアとはどんな条件を満たすものか?②それら条件を組み合わせて良いアイデアを探すにあたって着眼点をどこに定めて頭脳をフル回転させるべきなのか?...これはどこにタカラ宝が埋まっているか、に予想をつける着眼点。
    ・考えるべきアイデアの必要条件を導き出す方法は①目的②戦略(必要条件)③戦術(アイデア)の順で考える
    ・数学的フレームワークでは、”足して100になる”仮説を立てて検証する。(畑のどこかに宝が埋まっているのに、やみくもに掘っていくでなく、A, B半分に分けて、まずAから掘っていく。AになければBになる という考え方
    ・世界のどこかに似た問題に直面した人がいるのではないか?re-apply
    ・アイデアは考え抜く。淡白な人にはアイデアの神様は降りてこない。

  • ジリ貧だったUSJを起死回生させたマーケター森岡氏。なにしろマーケターという言葉すら知らなかった私は、利益云々とは対極にありそうな仕事をしているものですから、ビジネスの話に疎いのです。しかしこういった話が常にそうであるように、何もビジネスだけに限った話ではありません。変化を起こさないのは無難。でもときには変化を起こす必要性がある。こだわりを持つのは悪いことではないけれど、こだわるポイントをまちがえていないか。人にあれこれ言う前にまずは自分自身でやってみろ。『夢をかなえるゾウ』と併せて参考にしようかしらん。

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著者プロフィール

株式会社刀 代表取締役CEO

「2020年 『誰もが人を動かせる! あなたの人生を変えるリーダーシップ革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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