心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041042366

作品紹介・あらすじ

その赤い左眼で霊を見て、会話ができる不思議な力を持つ大学生・斉藤八雲。大学の学園祭が間近な季節、晴香は彼に心霊事件の依頼を持ち込む。劇場に現れる霊、背後につきまとう亡霊、呪いのビデオ。その真相とは!?

感想・レビュー・書評

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  • 八雲シリーズ珍しく短編集。

    晴香の行動や、結果をすぐ聞きたがる一連のやり取り、本当におバカなのね…って思ってしまう。
    ストーリーは今回も面白いけれど、短編だとそんな晴香のやりとりが毎回出てくるので、長編の方がいいかも。

  • 八雲と晴香の通う学校でも学園祭の季節になった。
    行事ごとに関心のない八雲は
    いつもどおり部室でこもっているが
    晴香はサークルのための練習に大忙しの日々。

    そんななか、演劇部に所属する友人が
    「講堂で幽霊を見た」と相談してくる。
    このままでは学園祭まで
    練習に参加できない…と訴える彼女を
    八雲に引き合わせる晴香だったが。

    という巻頭話に続きまして
    晴香のサークル仲間の男子が
    幽霊に取り憑かれたかもしれない件。
    映画サークルが学祭用に撮影した
    呪われたビデオの件。
    やっぱ八雲〝呼んでる〟んちゃうん?
    ってくらい短いスパンです。
    (いや、晴香ちゃんが巻き込んでるねんけどね)

    舞台が学園内限定でも
    きっちり、おもしろかったです。

  • 今回は短編集でいつもよりさらに読みやすかったかな。
    とはいえ、そろそろ本編の続きが見たい。
    でもこの次もアナザーファイルっぽいんだよなー。

  • 学園祭の時期に、3つも心霊現象がらみの事件がおこる大学…
    八雲が在籍している間で、ホントによかったね。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    八雲と晴香の通う大学は、学園祭の準備でにぎわっていた。
    そんな中、心霊現象が絡む相談が立て続けに3つ、晴香のもとにもたらされる。
    困った人を放っておけない晴香は、八雲に事件について相談をもちかけるのだが…

    心霊探偵八雲シリーズ初の、3本の短編集。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    短編3本とも晴香が八雲に事件を持ちこむ形になっており、そのやりとりや事件解決までの流れが3本ともワンパターンであることは否めません。
    また推理の部分でも、まわりの登場人物たちが推測する事件の真相は似通っています。
    探偵役の八雲は、確証のないまま憶測を口にしないタイプのため、最後の最後まで口をつぐんでいるところも、3本の共通点です。

    サラッと読める推理小説ではありますが、その反面、いままでのシリーズ長編に慣れていた者にとっては物足りないかもしれない1冊です。

  • 「心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い」
    3つの事件を解き明かす。


    本流は、まだ最新巻に追いつけてない(気がする)中の外伝もの。長く続いているシリーズなのに、短編集は初とは意外でした。演劇の邪魔をする霊、背後につきまとう怒りに満ちた霊、観ると女の幽霊が現れる呪いのビデオの3つの事件が収められてます。


    その前に注意点が1つ。それは、物語の時系列が本流の八雲シリーズより幾分前ということです。例えば、後藤パイセンがまだ刑事であること。8巻で八雲に殺人の容疑がかけられた時、逮捕しに来た私服警官達を妨害し、八雲を逃がした為、警察を懲戒免職処分となってしまいます。また、石田パイセンもまだ晴香にお熱だったし、晴香の八雲に対する思いももやもやレベル。


    時系列に注意頂ければ、いつものやりとりが見れます。晴香がとりあえず案件を持ってくる⇨八雲、愚痴を言いながら引き受ける⇨晴香、すぐに「何か分かった?」と八雲に聞く⇨八雲、晴香を侮辱する⇨何だかんだ事件解決!てな感じです。殺人も無く、優しい短編に仕上がってます。


    しかし、3つの事件ごとに八雲と晴香の馴れ初めや後藤と石井との関係性が毎回描かれているんですが、勿論初見の読者向けなのは理解できますが、短編集ではこういう振り返りを付けるのは珍しいかな?と思っちゃいました。シリーズを読んでる人はスキップ可能です。

  • 八雲シリーズ久しぶりの短編集!学園祭準備期間に起こった3つの事件を八雲が解決する。いつも事件を持ち込む晴香に八雲は迷惑そうにしているけれど、そのやりとりを楽しんでるんじゃないかなぁ、晴香にお願いされるのを待ってるんじゃないかなぁとニヤニヤしながら読んだ。

  • 【2023-032-1635】図書館より。

  • 短編3本。

    晴香のいい人ぶりっ子に段々モヤモヤしてきた。
    ここまで読んできて、晴香と後藤さん足して2で割れば丁度いいのに、と思った。

    晴香は何だかんだ言い訳しながら八雲に厄介ごと持ち込むけど、どうせなら後藤さんみたいに、助けるのに理由がいるか〜ってな感じでグイグイ八雲を引っ張っていくタイプのキャラだったら好みかも。

  • 06月-24。3.0点。
    心霊探偵八雲、短編3編。いずれも大学内の、晴香の友人に関するストーリー。

  • 短編集。
    このシリーズって読むのむずくない? 
    本編で関係が進展したーと思ったらANOTHER FILESで時間巻き戻されてるからヤキモキする、私の読む順番間違ってるのかなぁ。

    一行セリフ直してほしいことが未練でずっとさまよってる霊はすごいなと思った。

  • よく考えたら、こんなに大学内で怪事件が起きたらびっくりですね。それはともかく、推理物というより、死者が現世に残している気持ちに惹かれて読んでいます。この作品も、本当に嫌な死者がいなくて、ピュアだからなんだか癒されます。

  • 記録

  • 記録用

  • 3つの短編。

    八雲シリーズ読みやすくてわりと好きだったんですけど、ちょっと飽きてきたかも…。お馴染みのメンバーのいつものやり取りは微笑ましいっちゃ微笑ましいんですけど、あまりに何回も同じ表現が出てくるともういいよと思ってしまうかも。
    「おちょくってんのか?!」「いいえ、バカにしてるんです」とか。最初は切り返し方が八雲らしくておもしろいと思ったけど、全く同じやり取りを何回も使っちゃ八雲の“口が達者“という設定が薄れると思う。

    あと、とにかく晴香がうざいです(;´д`)
    八雲じゃないけど「お前はアホか」と思ってしまうところが多すぎて…。まず短編3つとも晴香が持ち込んだ事件っていうのもワンパターンだし、しかもそれがどうやら1週間以内のことらしいのも非常識に感じてしまう。いくら困っている人を放っておけないタイプとはいえ、自力で解決できないことをホイホイ引き受けてなんなの甘えんなうざいって思ってしまう。
    すぐ泣くところもうざい。すぐ「何か分かった?」と聞くところもうざい。

    とはいえこれは晴香が悪いんじゃなくて、作者さんが安易に晴香をピエロ的役割に使いすぎてるところが悪いと思います。
    八雲は自分から語るキャラじゃないから読者に状況を伝えるには誰かが八雲に聞くのが一番だけど、それを毎回晴香にやらせるからバカみたいに見えてしまって晴香もかわいそう。
    進捗状況を読者に整理させるために晴香に八雲へ質問させているんだろうと思うんですけど、読者もそこまでバカじゃないのである程度は謎のまま進んでも、あとでしっかり回収できると思います。
    晴香が好きな方がいらっしゃったらこき下ろしてごめんなさい。

    あと、本編でいうとどのあたりの物語なのかがよく分からなかった。時系列で整理するとどの事件とどの事件の間なの??

  • 晴香たちが通う大学の文化祭を舞台にした三篇の短編集。

    劇場の亡霊
    演劇サークルからまたまた相談を受けた晴香。
    八雲は晴香が「やぁ」と呼び掛けるとき、大抵厄介ごとだと断言するけど、「やぁ」って話しかけることってあるかな…?「やっほー」とか「どうも」ならあるけど、、。
    確かにめちゃ不自然だわ(笑)

    そのシナリオを舞台でしようとすると、不可思議な事象が次々と起きて中止になるという、呪われたシナリオを演じることになった演劇サークル。
    舞台の荷物を運搬中だった部員の羽美とその友人が倉庫で幽霊を見てしまい、舞台に立つのも怖いと晴香に相談する。(晴香が無理矢理聞き出した?)
    引っ張り出された八雲は、今舞台に幽霊はいないと言うが、練習が始まると舞台装置が倒れて、主役が怪我をした。幽霊の仕業とざわつく中、八雲は晴香を主演の代打にさせる。
    すると練習中に再び同じ事象が起こり、犯人は現行犯。犯人は羽美にストーカーばりに執着していて、主役に羽美が選ばれなかったことに納得できずに凶行に及んだ。
    舞台裏に現れた幽霊はシナリオを書いた学生の霊で、シナリオを修正したくて、もう一人の友人に取りついていていた。

    背後霊の呪い…
    おとうさーん!娘に近づく男は皆許さん!って…!
    除霊されかねないくらいの被害がでてるよ!
    八雲とアキが話しているのを目撃してモヤモヤする晴香。自分の気持ちに目を背けてるようだけど、八雲を父親に紹介したらどうなるかを想像してる時点でダウト~!(笑)

    幽霊に憑かれていると相談に来た晴香と同じサークルの渡辺くん。
    自分は呪われていると八雲に相談に来て気のせいだと一蹴されたアキさん。
    実はアキさんが小さい頃に亡くなった父親の霊が彼女のそばにいて、下心でもほのかな想いでも、とにかく近づく男をアキさんに近づけないようにしていた。結果アキさんは呪われていると思いこみ自ら孤独に。そしてアキさんをデートに誘った渡辺くんが父に取りつかれた。
    八雲が霊に対して、娘の幸せを阻害していると説得して解決。

    魂の願い
    廃墟になった病院で撮影した映像を編集中、途中で踏切と女の映像に急に切り替わるビデオを見て、映画サークルの部長が行方不明に。
    部員のあさみから呪いのビデオに違いないと相談された晴香はいつものごとく八雲の元に。
    晴香があさみに電話をすると、なんとあさみも行方不明に。
    ビデオを見た八雲はすぐに後藤と石井を呼び晴香を囮に廃病院へ。晴香を襲った犯人を捕らえると、半年前に映画サークルに入った男だった。
    ビデオに映った女性は男の恋人で、サークルの飲み会で無理矢理飲まされて急性アルコール中毒で亡くなったのだ。
    しかしビデオに入ってたカナというサブミリナルを読み解くって、その赤い目は霊が見える以外にもすごい力があるのでは…

  • 時間的には随分と前に遡っているので、
    関係性が、もどかしい。

    学園祭のうらで起きるさまざまな事件。
    のオムニバス。

  • 後藤さんがまだ刑事をしていた頃設定の短編三集。
    八雲と晴香の関係性もそんなに深まってなくて、イチャイチャ成分が少なめ。
    あと晴香ちゃん、こんなに頭の悪そうなこだっけ?という印象を受けた。

  • 基本 晴香ちゃんと八雲くんの二人で進む短編

  • 毎度事件が起こるまでのドキドキ感を誘う文章は好きだし、設定やキャラとかかわいいから好きで読んできた。でもここまで読んで思うのが、文章が…言回し?とかが上達しない…しみじみ思った。ちなみに他のシリーズや作品(山猫と御子柴)のほうが文章はよく感じるから、そっちは今後も気にかけてみる。

  • 短編で読みやすかったです☆
    当たり前のように、心霊事件を解決しているメンバーの日常が、刑事ドラマのような感じもしますが・・
    本編に戻る前の平和な一時でしょうか?

  • 学祭前の短期間に晴香が心霊現象の相談を次々持ちかけられる。八雲にしてもタイミングが合わなければ霊を見ることができないから、簡単に解決できそうで回り道が多い。にしても晴香を危険にさらしすぎ。さらりと読める連作短編。

  • なんだか本編全然進みませんが、
    いつもの、ちょいちょいお助け八雲さんが心地よいです
    そろそろ、ディープでオドロオドロしい本筋の方も進めてもらえると緩急ついてなおいいんですけどねぇ~

  • 2017/5/2(火曜日)

  • 久しぶりの短編。短編連作だった。サクサクと読めて良かった。でもANOTHERを読むとますます本編が読みたくなる。
    ANOTHERでいつか八雲視点の話も読んでみたい。

  • 読了。

  • 短編連作。
    久しぶりの八雲シリーズ、楽しみにしていたのだけど、八雲と晴香ちゃんのいつもの掛け合いが目につきすぎて、もういいよって感じ。
    本編、進まないかな。

  • 学園祭を控えたキャンバスで起こる3つの怪奇現象。
    晴香を通じて持ち込まれる謎を渋々ながら調査する八雲の姿を描いた短編集。

    2017年3月16日読了。
    本編が最終章にかかっている中なので、肩の力を抜いて読める短編集がとても新鮮に感じました。
    本編では、苦悩の多い八雲ですが、こちらでは年相応の青年らしき表情が描かれていて、楽しかったです。
    本編が終わっても、こういう形で続いたら嬉しいですね。

  • 相変わらずのみんなの姿が嬉しい。
    お約束のやりとりの安定感にほっとするというか。
    事件は、切なくも温かい真相だったり、ヒトの身勝手さが際立つものだったりと、様々。
    短編集ということもあってか、全体にあっさりした展開ではあるけど、こめられた思いは浅くはない。
    1作目の「劇場の亡霊」の羽美が好き。

  • 劇場の亡霊/背後霊の呪い/魂の願い/その後

    学園祭間近の大学に現れる霊たち。心残りが解消されただろうか?

  • 「劇場の亡霊」
    呪われたシナリオの謎。
    演出家の性とはいえ、代役を務めた彼女が不憫で仕方ないな…。
    そしてシナリオを書いたという彼は、何故彼女に憑いてしまったのだろう。
    ただその一言を伝えたかったとしても、もう少し何か方法があったのでは。

    「背後霊の呪い」
    彼女に関わると呪われるのは。
    心配だから見守っていたいというのは分からなくもないが、流石にこれはやりすぎだろう。
    彼女を守る為の行動は親だなと思うが、それ以外はな…。
    それだけ彼女の事を想っていたと考えても、ちょっと過保護すぎかな。

    「魂の願い」
    映像に込められた想いは。
    自分たちのやった事を覚えていないというのは、なんだかイジメと似ているな。
    せめて少しでも彼女の事を覚えていて自分たちのした事を悔やんでいたら、彼らも行動に移さなかっただろうに…。

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著者プロフィール

2003年『赤い隻眼』でデビュー。改題した「心霊探偵八雲」シリーズでブレイク。様々なエンタテインメント作品を発表し続けている。

「2023年 『怪盗探偵山猫 深紅の虎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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