パノラマ島綺譚 江戸川乱歩ベストセレクション (6) (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053331

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  • 「パノラマ島綺譚」「石榴」

  • 江戸川乱歩の「パノラマ島綺譚」、夢野久作の「ドグラ・マグラ」。
    「乱歩と久作を読まずに歳をとってはいけません」の松岡正剛氏の言葉に魅かれてこの本を手にしました。

    江戸川乱歩の作品はかなり読んできましたが「パノラマ島綺譚」は読んでいませんでした。

    人見廣介の妄想し続けてた理想郷を作るための荒唐無稽な企み。
    狂気じみた世界観。妄想への人の執念は恐ろしく、かとて人は誰しも妄想するものであり。薄気味悪くも話に引きずり込まれる自分がいるわけで。

    ミステリーとしてのストーリー自体もなかなか面白いのですが、主人公の妄想への飽くなき執念。そこに注目するとさらに面白さが感じれると思います。

  • 一人の貧乏書生が、自分と瓜二つの学友が死んだ知らせを聞き
    彼になりすましてその莫大な財産を手に入れようと企む
    巧妙な手口でその友人の妻を含む周囲の人を欺くと、小さな島を手に入れる
    そこに彼の長年の理想であった自然美にも勝る人工自然、狂気に満たされたパノラマを作り上げる
    誰にも偽者であることを感づかれない自信があったが、唯一の不安点は妻だった
    長年連れ添った妻を欺けるかどうか 妻とは距離をおいていた
    だが知らず内に妻を愛してしまっていた
    しかし完成間近で妻に彼が偽物であることが感付かれてしまう
    妻をやむなく殺すことを決意
    愛する妻をパノラマ島に案内する
    美しく狂った世界の中でたった2人
    愛しく美しい妻の首を静かに絞める
    彼の楽園を脅かすものはいなくなったかに思えたが、
    予期せぬところに昔の自分の影を見つけられてしまう。

    美しい景色を大勢の美しい裸の人々が景色を彩る様子は
    桃源郷というよりはソドムにも見える
    狂った世界
    すばらしい世界
    残念だったのは景色などの描写がいまいちだったこと

  • 表現が長ったらしくて読むのが面倒でした。
    海藻の描写にはちょっとうんざり。

    オチだけはインパクトがあります。

  • ベストセレクション5は黒蜥蜴。
    既読だったし本屋になかったのでとりあえずパス。

    乱歩の妄想爆発。
    これまでの話もこのパノラマ島も石榴も
    このヒトほんとに誰かになりすます話好きだな。
    パノラマ島はもうちょっと気味悪さを減らしてくれたら行ってみても良い。

  • 913-E
    文庫

  • 平成二十二年 四月 読了

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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