泥棒役者 (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041054949

作品紹介・あらすじ

かつて鍵開けの名人だったはじめは、泥棒から足を洗い小さな町工場で働いていた。しかし出所した先輩泥棒の畠山に脅され、泣く泣く盗みを手伝わされることに。忍び込んだ先は絵本作家の豪邸だった。嫌々ながらもふたりで金品を物色していると、不意に何者かが玄関に入ってきた。はじめは自分が家主であると嘘をつき必死に演じるが、今度は“本物の”家主である絵本作家がリビングに現れ・・・・・・。曲者たちの騙し合いの結末は!?

感想・レビュー・書評

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  • 数年前からマイブームの作家・三羽省吾がノベライズに手を出してしまうなんて。いえ、決してノベライズを低く見るつもりはないのですが(見てる!?)、やはりオリジナル作品で勝負してほしいなぁと、テンションもハードルも下げ気味で読み始める。映画版のキャストも併記します。

    町工場で働く青年・はじめ(丸山隆平)には、少年刑務所に入っていた過去がある。それを承知で雇ってくれた工場長に感謝してもしきれない。しかもこの就職が縁で、近所の弁当屋に勤める美沙(高畑充希)と交際を始め、今は同棲中。彼女の誕生日、待ち合わせ場所へいそいそと出かけるはじめの前に、かつての不良仲間・則男(宮川大輔)が現れる。過去のことを美沙にバラされたくなければ、泥棒に入るのを手伝えと。仕方なく向かったのは、人気絵本作家・俊太郎(市村正親)の邸。留守宅のはずが、金品を物色中に奥の部屋から俊太郎が登場。編集者と勘違いされたのをいいことに嘘をつくと、しばらくして本物の編集者・江里子(石橋杏奈)がやってくる。さらには訪問販売員・良介(ユースケ・サンタマリア)が。嘘に嘘を重ねるはじめはこの場を切り抜けられるのか。

    著者のオリジナル作品のような読み応えはないけれど、この映画ならごっつ面白そうな気はします。ハードルを下げていたせいか、そこそこ笑ってしんみりも。共演陣も楽しそうで、来週公開の映画への期待が膨らみました。

    映画の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/925535b6a04e36076d5989d642134bc7

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著者プロフィール

1968年岡山県生まれ。2002年、第8回小説新潮長篇新人賞を受賞した『太陽がイッパイいっぱい』でデビュー。06年『厭世フレーバー』で第27回吉川英治文学新人賞候補、09年『太陽がイッパイいっぱい』で第5回酒飲み書店員大賞受賞。12年『Junk 毒にもなれない裏通りの小悪党』で第33回吉川英治文学新人賞候補。『ニート・ニート・ニート』は18年に映画化された。他の著書に『イレギュラー』『タチコギ』『Y.M.G.A 暴動有資格者』『路地裏ビルヂング』『ヘダップ』『俺達の日常にはバッセンが足りない』などがある。

「2021年 『共犯者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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