Burn.-バーン- (角川文庫)

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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041055069

感想・レビュー・書評

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  • 元天才子役、現在は人気舞台演出家として活躍するレイジは、子役時代の20年前の記憶の一部がない。妊娠中の妻と同乗していた車の事故をきっかけに、懐かしい人物と再会、そして封印されていた20年前の記憶が次第に蘇える。

    クールで孤独だった子役時代、偶然知り合ったホームレスの徳さんと、ドラァグクイーンのローズとの疑似家族のような関係の中で、それまでは役をインストールする機械のようだった空っぽのレイジが血の通った少年らしさを取り戻していく過程が、ベタだけど良かった。20年前と現在をいったりきたりしながら、最終的にレイジという人間が再生する前向きな終わり方も良いですね。

    最初の一行と最後の一行が同じセリフというのはオシャレだけどなんか気恥ずかしい(笑)うまくいえないけど、背伸びして技巧をこらした部分を見つけると、頑張ってるな、ってニヤニヤしちゃう。デビュー作からここまでの3作、作者にとってホームであるところの芸能界を舞台に選んだのは、嘘がないなと感じられるから正解だったと思う。作品自体のエンターテイメント性はどんどん増してるし、映像化むきかも。

  • 人としての優しさって絶対に物語にでると思うから
    きっと著者はステキな人なんだろうなって思う。

  • 最近文庫を買っても先延ばしになり、ようやく夏休みだし、ゆったりどっぷりあっちの世界に浸ろう、と心に決めたものの。
    手にとって読み始めたのは、長編ファンタジーでも、大作歴史小説でもない、彼の3作目。
    色眼鏡なしで割りと好きなので、あらすじ見ずに購入したのだけど、腰落ち着けて読む感じでもないかな。と思いつつ、泣きそうになる目頭を押さえながら、カフェでじっくり読み終えてしまった。
    レイジの20年前の記憶の甦りと現代とのマッチがいいように絡んでて。
    ドラマで観てみたいなと思った。

  • 解説に書いてあることが全てすぎる。
    子どもから大人になること。
    大人から親になること。

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著者プロフィール

1987年生まれ、大阪府出身。青山学院大学法学部卒。NEWS のメンバーとして活動しながら、2012年1月に『ピンクとグレー』で作家デビュー。以降『閃光スクランブル』、『Burn.-バーン-』、『傘をもたない蟻たちは』、『チュベローズで待ってる(AGE22・AGE32)』 とヒット作を生み出し続ける。2020年刊行の『オルタネート』で、21年に第164回直木三十五賞候補、第42回吉川英治文学新人賞受賞、第18回本屋大賞第8位、第8回高校生直木賞受賞。アイドルと作家の両立が話題を呼んでいる。

「2022年 『1と0と加藤シゲアキ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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