お引っ越し (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.29
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  • (37)
  • (7)
本棚登録 : 954
感想 : 98
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041061657

作品紹介・あらすじ

これを読んだら、今晩、家の扉をひらくのが怖くなる、かもしれない――

内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。ここに決めてしまおうか? 
しかし白い壁に小さな穴を見つけたキヨコは、そこからじわじわと“イヤな感じ”が広がっていくのを感じるのだった……。
片付かない荷物、届かない段ボール、ヤバい引っ越し業者、とんでもない隣人――
きっとアナタも身に覚えがある引っ越しにまつわる6つの恐怖。
ベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』の著者にして“イヤミスの女王”、真梨幸子が
引っ越しにまつわる不気味さと、じわじわくる恐怖を描いた出色のサイコミステリ!

感想・レビュー・書評

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  • イヤミスの女王の筆が冴えるサイコミステリ!と書かれているのも頷ける。
    引っ越しにまつわる6つの連作短篇集。
    最初の扉から恐い。
    そして、棚〜机〜箱〜壁〜紐と続くのだが、恐いのにページを捲るスピードは速くなる。
    最後の解説だけでも背筋からゾワ〜とする。
    ヤバいやつだった。
    「アオシマさん」は、どこにでも出てくる。
    とても不気味だ。

  • 無性にイヤミスが読みたくたって積読棚から選んだ1冊。

    引っ越しにまつわる6つの短編集。
    ミステリーというより、ホラーサスペンスであった。

    正直、どの短編も、ほぅ…と何ともピンとこなかったが、最後の解説で、なるほどなと。

    中森明菜のゲラッ、ゲラッ、ゲラッをぶっ込んでくるあたりのユーモアは、私好みであった。

    …いや、騙されてはいけない。
    私はイヤミスが読みたい気分なのだ。
    女王の称号を持つ、著者の積読作を再び手に取ろう。

  • 《世にも奇妙な物語》?

  • イヤミス系ホラーといった感じでした。
    真梨さんの文章は、やっぱりテンポがすごくいい、好きです。
    兎にも角にも先が気になる、ページを捲る手が止められない。
    『解説』にも仕掛けがあり、6つの章をうまくまとめて終わる。
    終始、気味が悪く薄寒い、何とも言えない、でもどんどん読んでしまうお話だった。

  • オカルトホラーはダメなんです。
    と、最中心の底から後悔しましたが、そうではなかった。全容が掴みにくい真梨幸子らしい作品なので、雰囲気ですっかりオカルトと勘違いしてしまった。紛れもないサイコホラーだった。

    止めの一発を貰うためにもあとがきは読むべきだろう。

  • 引っ越しをテーマにした6つの話で構成されており、人間のおそろしさが垣間見えるような話が多かったので、良い意味で読了後に何とも嫌な気持ちになった。ゾクっとしたい方にはおすすめ。

  • +++
    引っ越した先は闇の中。マンションの内見、引っ越し前夜の片付け、隣人トラブル…「引っ越し」に潜む“恐怖”を描いた、世にも奇妙な連作短編集。
    +++

    紹介文にもあるように、「世にも奇妙な物語」で映像化されそうなストーリーばかりである。怖いが、他人事だと思うと覗き見したくなってしまう。そして、普段解説を読まない読者も、騙されずにこの解説は読まなければならない。中古物件に潜む闇と、知ってしまったからこそ、あるいは、知りそうになってしまったからこその恐ろしさが満載の一冊である。

  • タイトルに惹かれ、ぞっ…と、しながらも、
    サクサク読めました。

    が……、解説が、怖かったあ。
    一気に気分が、重くなりました。
    流石デス!

  • 引っ越しにまつわる6短編+解説
    この著者にしては物足りなさ感あり
    ですがまぁちょっと怖めの内容で
    楽しめはしましたけど

  • 真梨幸子『お引っ越し』角川文庫。

    引っ越しをテーマにしたイヤミス連作短編集。いずれの短編にも通行人的な役回りで登場するアオシマさんが解説で、短編の裏側にあるものを詳しく紹介してくれている。そして、明かされるアオシマさんの正体とは…このアオシマさんの解説も真梨幸子の仕掛けの1つなのだろう。

    いずれの短編も嫌なテイストであり、引っ越しを経験した者や、これから引っ越しをしようとしている者にとっては背中が寒くなるような作品ばかりであった。

    『扉』『棚』『机』『箱』『壁』『紐』『解説』の7編を収録。

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著者プロフィール

1964年宮崎県生まれ。1987年多摩芸術学園映画科卒業。2005年『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年に文庫化された『殺人鬼フジコの衝動』がベストセラーとなり、”イヤミス”の急先鋒として話題に。2015年『人生相談。』が山本周五郎賞の候補となる。そのほかの著書に、『5人のジュンコ』『私が失敗した理由は』『カウントダウン』『一九六一東京ハウス』『シェア』など多数。

「2023年 『まりも日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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