- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041061657
作品紹介・あらすじ
これを読んだら、今晩、家の扉をひらくのが怖くなる、かもしれない――
内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。ここに決めてしまおうか?
しかし白い壁に小さな穴を見つけたキヨコは、そこからじわじわと“イヤな感じ”が広がっていくのを感じるのだった……。
片付かない荷物、届かない段ボール、ヤバい引っ越し業者、とんでもない隣人――
きっとアナタも身に覚えがある引っ越しにまつわる6つの恐怖。
ベストセラー『殺人鬼フジコの衝動』の著者にして“イヤミスの女王”、真梨幸子が
引っ越しにまつわる不気味さと、じわじわくる恐怖を描いた出色のサイコミステリ!
感想・レビュー・書評
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イヤミスの女王の筆が冴えるサイコミステリ!と書かれているのも頷ける。
引っ越しにまつわる6つの連作短篇集。
最初の扉から恐い。
そして、棚〜机〜箱〜壁〜紐と続くのだが、恐いのにページを捲るスピードは速くなる。
最後の解説だけでも背筋からゾワ〜とする。
ヤバいやつだった。
「アオシマさん」は、どこにでも出てくる。
とても不気味だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
無性にイヤミスが読みたくたって積読棚から選んだ1冊。
引っ越しにまつわる6つの短編集。
ミステリーというより、ホラーサスペンスであった。
正直、どの短編も、ほぅ…と何ともピンとこなかったが、最後の解説で、なるほどなと。
中森明菜のゲラッ、ゲラッ、ゲラッをぶっ込んでくるあたりのユーモアは、私好みであった。
…いや、騙されてはいけない。
私はイヤミスが読みたい気分なのだ。
女王の称号を持つ、著者の積読作を再び手に取ろう。 -
《世にも奇妙な物語》?
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イヤミス系ホラーといった感じでした。
真梨さんの文章は、やっぱりテンポがすごくいい、好きです。
兎にも角にも先が気になる、ページを捲る手が止められない。
『解説』にも仕掛けがあり、6つの章をうまくまとめて終わる。
終始、気味が悪く薄寒い、何とも言えない、でもどんどん読んでしまうお話だった。 -
オカルトホラーはダメなんです。
と、最中心の底から後悔しましたが、そうではなかった。全容が掴みにくい真梨幸子らしい作品なので、雰囲気ですっかりオカルトと勘違いしてしまった。紛れもないサイコホラーだった。
止めの一発を貰うためにもあとがきは読むべきだろう。 -
引っ越しをテーマにした6つの話で構成されており、人間のおそろしさが垣間見えるような話が多かったので、良い意味で読了後に何とも嫌な気持ちになった。ゾクっとしたい方にはおすすめ。
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引っ越した先は闇の中。マンションの内見、引っ越し前夜の片付け、隣人トラブル…「引っ越し」に潜む“恐怖”を描いた、世にも奇妙な連作短編集。
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紹介文にもあるように、「世にも奇妙な物語」で映像化されそうなストーリーばかりである。怖いが、他人事だと思うと覗き見したくなってしまう。そして、普段解説を読まない読者も、騙されずにこの解説は読まなければならない。中古物件に潜む闇と、知ってしまったからこそ、あるいは、知りそうになってしまったからこその恐ろしさが満載の一冊である。 -
タイトルに惹かれ、ぞっ…と、しながらも、
サクサク読めました。
が……、解説が、怖かったあ。
一気に気分が、重くなりました。
流石デス! -
引っ越しにまつわる6短編+解説
この著者にしては物足りなさ感あり
ですがまぁちょっと怖めの内容で
楽しめはしましたけど -
真梨幸子『お引っ越し』角川文庫。
引っ越しをテーマにしたイヤミス連作短編集。いずれの短編にも通行人的な役回りで登場するアオシマさんが解説で、短編の裏側にあるものを詳しく紹介してくれている。そして、明かされるアオシマさんの正体とは…このアオシマさんの解説も真梨幸子の仕掛けの1つなのだろう。
いずれの短編も嫌なテイストであり、引っ越しを経験した者や、これから引っ越しをしようとしている者にとっては背中が寒くなるような作品ばかりであった。
『扉』『棚』『机』『箱』『壁』『紐』『解説』の7編を収録。 -
引っ越しは人生の一大イベントの一つだ。
その空間は自分の心身を休める場所であり、様々な要因があって初めて快適な空間となりうるからだ。
しかし、自分が帰ってくる場所が、「何か嫌な感じ」だったとしたら?
隣人トラブルは誰しも少なからず経験があるに違いない。
上階から聞こえてくる子供の足音、なんてものはありがち。
大抵の場合は仕方ないと我慢したり、謝罪しに行ったり、来てもらったり。
ひどくなればどちらかが引っ越す、という具合に解決の方法を探るものだが......。
本書を読んだ後は、非常口の場所、操作方法、その他諸々を確認したくなる。
恐ろしげなり、恐ろしきかな!
私は記憶にある限り、4回ほど引っ越している。
そのほとんどが新築への引っ越しだ(賃貸であっても!)。
幸いにしてこの世ならぬものを見たことはない。
だから本書も怖い怖いと思いながら、想像の域を出ない。
繰り返しになるが、「幸いながら」。
家とは念がたまりやすい場所であるという。
オカルティック、スピリチュアルな話ではあるが、それでも家選びに慎重になるのは人の常。
さて、その家、本当に大丈夫ですか?
それから......「解説」を先に読むなどゆめゆめ無きよう心からお願いいたします......。 -
引越しをテーマにした軽いホラー短編集。
内容と構成がタモリさんの「世にも奇妙な物語」を思い起こさせる。大して怖くもないし、一生懸命見るほどではないけど、点きっぱなしのテレビで放映されてる事はある。そんな感じ。
残念ながら「世にも」のように豪華ゲストでドーピングすることはできないので評価低め。 -
解説も含めて楽しめるサイコミステリー。
全部の話が少しずつリンクしていて、最後は解説でなるほど!と思うことも。
短いので二日で読み終わった。
どの話も不気味だけれど、結末はまぁまぁ予想出来るのでそこはマイナスポイント。
不穏な空気漂う会社の電話番のパートを始めた主婦の話の「机」が好きだった。 -
★★★★
再読本。
改めて読み返したら怖かった。
夜読みたくないくらい。
前回はよく考えず興味のままにどんどん読み進めていたけど、「机」の本当の持ち主と「壁」の本当の犯人をよく考えて読むととても怖い。
全部の話がリンクして、解説まで面白い。
殺人鬼フジコの時もそうだったけど本一冊を通して全てが作品なのは真梨先生ならではだなと思う。
読み終わったあとは家の軋みも怖い。
お隣も怖い。
引っ越しするのも怖い-
2021/07/12
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なりますよね!?笑
いろんな話が思いがけないところでリンクするので、真梨先生の本はメモしながら読みます笑笑
Nachi_さんの本棚、私も好き...なりますよね!?笑
いろんな話が思いがけないところでリンクするので、真梨先生の本はメモしながら読みます笑笑
Nachi_さんの本棚、私も好きなものばかりです^_^また遊びに行きます〜!2021/07/14
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引っ越しにまつわる短編集。短編だからなのか、いつもの真梨さんの小説よりも盛り上がりにかける気がした。
でもイヤな感じは健在。 -
★3.5
全6編が収録された、ホラー要素高めの短編集。全てに共通しているのは、引っ越しと中年男性のアオシマさん。本書を読んでしまったら、引っ越し自体がトラウマとなり既築マンションには住めないし、住み慣れた今のマンションですら扉や壁や非常口が気になってしまう。中でも「扉」は、ゲジゲジの悪夢と追い詰められ感がかなりキツイ。そして、気付けばそこに居るアオシマさんは、巻末の解説を読んで妙に納得した。また、この解説が作品のひとつと言えるくらい、読み物として楽しめる。ただ、全国のアオシマさんがちょっと可哀相な気も。 -
帯とカバー裏にサイコミステリと書いてあったから『殺戮にいたる病』的な?と思って読んだらガッツリホラーやんか‥
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以前 松原タニシさんと対談されていて気になっていた一冊
「恐怖」というより奇妙な話だった
今は集合住宅から開放され 静かな環境で生活できるようになったが やはり一人でいる時間帯は少し怖い
今度はどんな隣人が引っ越してくるんだろう。。