ひとり旅日和 運開き!

著者 :
  • KADOKAWA
3.40
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本棚登録 : 838
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041117286

作品紹介・あらすじ

人見知りで要領の悪い日和は、なんとか滑り込んだ就職先でも叱られてばかり。会社をやめようかと悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められる。初めて一人で行った熱海で、ひとり旅の魅力に取りつかれ、どんどんと行動範囲を広げる日和。、宇都宮、和歌山、秋田、青森、沖縄と、パワースポットを巡り、土地のおいしいものに舌鼓をうち、満喫していく。

ひとりで暮らす叔母の体調が悪いと聞き、秋田まで様子を見に行くことにした日和はせっかく遠出をするのだからと、母の憧れの地である奥入瀬渓流にも立ち寄ろうと計画する。優柔不断で自分にも自信のなかった日和が人とのふれあいによってひとまわりもふたまわりも成長していくのだった。さらに、想いを寄せる蓮斗との関係にも変化が起こり……。
グルメ×旅×おひとりさま女子に贈る、人生満喫本!

感想・レビュー・書評

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  • 今回は、秋田青森を横断する連続旅。
    私の両親が青森に行った際おみやげで買ってきてくれた「豊盃」が出てきて興奮!
    沖縄も去年の旅先だったから、身近。
    行ったところが出てくる、すごく親近感。
    次は四国みたいです、楽しみ。

  • 半年以上ぶりくらいの読書なので
    「読めるかな」
    と、いう不安半分、とりあえずマイルドで読みやすい本を、ちゅうことでわりと即断で借りた。

    おいしいものを食べたい、どこかへ出かけたい、ちゅう欲求も満たしてもらおう…、ちゅう魂胆もある。


    著者の文章はわりと独特で、変な話
    「わたしならこう書かんな~」
    って思うんやけど(失礼やな)それでもさくさく読み進めてしまうし、読了後は文章が寄る。(笑)

    それって結局好きなんちゃうんかーいっちゅう話やけど、まあ、好き。

    「ぼったくり」の前半はもうすこしすっきりした文章やったような気がするので(わからんけど)当時より校正は甘くなってるんかな(知らんけど)、とも思う。


    今回も面白かったねえ。

    現代を舞台にした話はどうしても疫病を避けて通れないのはわかるけど、でも個人的にはそこまでとりあげてくれんでいい、と、思う。

    このシリーズなんてまさに疫病の影響をもろに受けてるけど、それでもうまいことおりこんだなと思った。

    収束はしてへんけどいっときのピークでは(世間の扱いが)なくなってきてるから余計そう思うんかもやけど、このときにこんな風に生活をしていた、と、いうのをフィクションでさらりと残すのもいいのかもしれないとも思った。

    あくまでさらりと。

    著者は食べ物の描写がすごいのは重々承知してるけど、旅の話も面白いなあ。

    わたしが若いころに読んでたら間違いなく旅行にでかけたくなってる。
    今は…。どうかな…。

    飛行機とレンタカーを駆使するところが
    「令和やな」
    と、思ったし(笑)、パンダよ…。

    パンダの話はある意味新鮮やった。
    東京の人って(もしかして東京以外でも)パンダに対してここまでの熱意(?)があるんやな…。

    なんやろな、生まれも育ちも関西なので(あと、わたしがほぼ動物に興味がないのもあるとはいえ)

    「あ、またパンダの赤ちゃん産まれたん。ふーん」

    くらいのところない? ある。

    和歌山へ行くって言うたら
    「パスポートいるんやろ」
    って思わず言うてまうけど(ほんますいません)、それでもアドベンチャーワールドは日帰り圏内やし(遠いけどな)、パンダはわんさかいるし、なんなら王子動物園にもいた。

    王子動物園なんて入園料200円とかそんなんやったよね(平成の話です)。

    しかもパンダだけじゃなくてコアラもいたよね。

    王子動物園は遠足で何回か行ったわ。
    でも、へー、パンダ、へー、ぞう、くらいのテンションやった(わたしは)。

    パンダマウントですか。そうですかね。パンダ。


    せやけどアドベンチャーワールドいうたら、21時やったか19時の前にやってた天気予報のスポンサーで、あの曲はすごいよく聞いたよね(昭和の話)。

    「わかる」
    って人がいたら握手したい。おーるうぇーいとぅーぎゃざー


    三分くらいでやる天気予報もそういえば絶滅したね。



    とにかく、面白かった。

    久しぶりに読む本としてのチョイスが天才的すぎたなと思った(自画自賛)。

    著者の最後の一言はわりとぐっとくるものがあったような気がする。



    余談やけど、わたしは子どものころから半世紀近く生きてきて、学校や職場、友人など自分がかかわる場で、自分と同じ名前の人と会うたことがない。

    (自分の子どもらの同級生、なら、見かける)

    あと、あんまり自分と同じ名前の登場人物がでてくる小説を読んだこともなかったので、この本はある意味新鮮…(笑)。

    さすがにシリーズ三冊目になると慣れてはきたものの、
    「恋愛小説でなくてよかった…」
    と、思ってたのが、だんだん雲行きが怪しくなってきたね(笑)。

  • 日和のひとり旅シリーズ3作目。
    宇都宮の餃子、和歌山のアドベンチャーワールド、青森の奥入瀬、秋田(康楽館)、沖縄。
    日和の成長と共に自分も行ってみたくなる。旅メインだから、恋愛はほんのり程度なんだけど、それにしても展開がゆっくりなのがじれったすぎる。

  • 主人公が少しずつ主体的に行動的に成長していってるのが良いなぁと思う。

  • 宇都宮、和歌山、奥入瀬、秋田、沖縄。

    餃子食べたい!パンダ見たい!お酒飲みたい!
    と思う一冊でした。

    旅に出たくなりました。

  • シリーズ三作目。

    日和ちゃん、コロナ禍だけれども、なんとか元気に旅を続けている。

    引っ込み思案の人見知りを改善するべく、ひとり旅で行動力を磨く日和。
    宇都宮で美味しい餃子を食べ、和歌山のパンダを見に行き、仲良しのおばさんが調子を崩したと聞いては東北へ。沖縄にだって行っていたり、なかなか頑張っている。

    このお話し、日和がどこに行っても、落ち込まないで、その時その時により楽しい方へ、前向きな方へと気持ちの舵を切って、観光もグルメも自分のペースで心底楽しんでいるのが気持ちいいのだと思う。行った場所や出会ったひとを悪く言うこともなくて、嬉しかったことを弾むように語っているから、人気があるのではないか。

    旅先で出会って親しくなった蓮斗さんは、会社の先輩の知人で、現在日和は片思い中。だけどだんだん仲良くLINEのやり取りなんかしてるのも、変に恋愛恋愛していなくて、まず「いいひとり旅好き同士」というのが堅持されていて、お互いちゃんと相手を気遣いながら交流してるのも、社会人らしくて好感が持てる。うまくいくと良いな、なんて、心の中で応援したり。

    旅先の記述がもっと深ければと言うお声も拝見するが、私達が旅したって、日和と同じで、ガイドブックを調べ、おいしい上澄みをおすそ分けして頂きに旅をしているのだから、そう目くじら立てるほどのこともない。知らないところに行くのはワクワクするし、美味しいものだって食べれば嬉しい。

    いきいきワクワク、日和が旅を満喫している様子は、小難しくなくて、ちゃんと味まで想像がついて、乗ってるレンタカーを降りて、「ううーん!」って気持ちよさそうに伸びをする様子まで思い浮かぶから、私はそれでいいと思う。

    コロナにしろ、戦争祈念公園のことにしろ、首里城の火災にしろ、辛い話ではあるけれど、忘れず考えて、残しておきたいことではある。それを、小説のトーンをおかしくしないで、ちゃんと書いているのは、この作者様なりの思いがあるはずだ。それで楽しさが損なわれたりはしていないし。

    美ら海水族館にもう一度行きたくなったり、つい夕食に餃子出しちゃったり、私もたっぷりと楽しませてもらっている。

  • 旅に出たい!美味しいものが食べたい!

  • 人見知りの主人公がひとり旅を始めて成長していくひとり旅シリーズ。
    元ひとり旅好きとしては読まずにいられず読んでいるが、旅先の情報は少なく、景色も歴史的名所もさらっと見て回るだけ、グルメ情報は口コミサイトで調べてる、という何ともライトな旅。
    それでもつい読んでしまうのは何でだろう。

    今回は、コロナ禍で自由に旅行ができないもどかしさの中でやむにやまれず、または節度を保った旅をする主人公。
    行き先は宇都宮と和歌山と秋田と青森と沖縄。

    コロナの経験や首里城の火事など、私の古い旅の記憶をアップデートしてくれたが、沖縄の軍用機と首里城のところは主人公の脳内ひとりごとがややこしくて白けてしまった。

    ひとり旅でいろいろ考えてしまうのは当たり前で、その日その場でそのときの自分が感じたことが未来への財産。
    主人公も「ひとり上手の洞察力は侮れない。ひとりのときは周りを観察する余裕が生まれる。観察眼や目から得た情報を分析する力が育つ。」
    と気付いたのは成長だ。

  • ひとり旅日和シリーズの3冊目。
    美味しそうな地元ならではの食事と、美味しそうな日本酒。

  • 日本の社会状況を反映させた「気軽に旅に行けない辛さ」の描写があり、現在はその雰囲気も無くなってきているなと思った。

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著者プロフィール

2012年4月よりオンラインにて作品公開開始。2012年10月、「いい加減な夜食」にて出版デビューに至る。他著書に「居酒屋ぼったくり」(アルファポリス)他、「幸腹な百貨店」(講談社)、「放課後の厨房男子」(幻冬舎)などがある。

「2020年 『居酒屋ぼったくり5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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