ミセス・ハリス、パリへ行く (角川文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041130247

感想・レビュー・書評

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  • 2022年ラストに大好きなポール・ギャリコ
    ささくれにオロナイン塗ったみたい
    ゆっくり癒される
    なんといっても初めましてのハリスおばさん
    会えてうれしい
    続いて新版出ないかな

  • またこのおばさんに逢えた!昔に読んだ『ハリスおばさんパリへ行く』が新しくなり再読。
    通い家政婦のハリスおばさんが、お得意様の家のクローゼットの中のディオールのドレスに出会い、ひと目惚れしてしまう。
    自分の年収以上すると聞いてもめげずに真っ直ぐ前を向き、夢に向かって突き進み、いつのまにか周りも幸せにしてしまう、一見平凡なおばさん。
    人として大切な事に気づかせてくれる。
    ハリスおばさんと一緒に泣いたり笑ったり、忙しくしてる間に読み終わってしまった。全部復刊してほしい!
    よろしくお願いします。

  • 「ジェニィ」や「トマシーナ」で有名な猫作家ポール・ギャリコの作品。映画紹介をきっかけに購入。
    ディオールのドレスに一目惚れしたミセス・ハリスが爪に灯を灯して貯めた虎の子でパリに乗り込んで…まさに勇気と奇跡の物語。

    2022年公開の映画もアマプラで視聴。
    うん、素敵なコメディでディオールのドレスも素晴らしかったけど、マダム・コルベールの扱いがちょっと残念。

  • 大人のお伽話。
    心がほっこりしたい時にはもってこいの一冊。
    幸せな気分になれます。

    ミセス・ハリス、実はシリーズものなのだそう。
    この他に「ミセス・ハリス、ニューヨークへ行く」「ミセス・ハリス、国会へ行く」「ミセス・ハリス、モスクワに行く」があり、これらの作品にはアイゼンハワー大統領、エリザベス女王近縁の王族などが登場するとか…大変気になります。
    映画版も観てみたい。

  • 映画は未視聴。
    ディオールのドレスに一目惚れし、その後は取り憑かれたようにドレスを思い出し、自身が所有することを夢みる、その様子がとてもワクワクして、素敵だった。
    それに付き合うバターフィルドおばさんも優しくて面白い。
    次々と人々を幸福にしていくハリスおばさんだが、ラストは単純なハッピーエンドではなかった。
    ドレスを持って帰ってすぐ、貧乏な女優の卵が着るものがなくて困っていたところにシンデレラの魔法使いよろしく、ドレスを貸してあげた。
    ところが、翌日返してもらおうと訪ねてみると、焦げ臭いにおい。ドレスの一部が焼け焦げ、刺繍の黒ビーズも溶けていた。一緒に手紙と1ポンドが置いてあり、"昨夜のパーティで危うく私まで燃えてしまうところだった。ドレスは燃えたけど一部だけだから、おばさんの入ってる保険で安く直せるし問題ないはず。旅行に行くことになったから、その間も掃除よろしく。その間の掃除代として1ポンド置いておきます。"という旨の内容。
    さすがにハリスおばさんも、その娘宅の鍵をポストに入れてその宅の掃除婦をやめ、帰ってから泣いていた。浅はかな娘という描写もあり、当然だ。今まで順調に問題が起こっても解決していったのに、最後の最後で酷すぎる。その時、フランスから、たくさんの花が感謝のメッセージと共に届き、花屋のような状態に。みんなが慰めてくれているような、フランスでの色々な出来事を思い出し、胸がいっぱいになる。
    このドレスは修繕することもできるだろうが、それはまた別のドレスになってしまうと思い悩む気持ちもよくわかる。だからあえて、このまま保管し、思い出にすることにして泣きながらドレスを抱きしめるハリスおばさん。
    好き。


    これは、ハリスおばさんの作り話であって、ハリスおばさんの区分法によると、うそではなかった。作り話では、だれもめいわくを受けはしないが、うそはたくらみであって、自分の身を救うとか、不当な利益をものにするとかの手段なのだ。うそだけはいわないほうがいい。そうしないと、不正直というスタンプがおされてしまう。ハリスおばさんは、だから、うそはいわない。p66

  • 観てから読みました。
    映画も好きなタイプでしたが、原作はもっともっと良かったです!

    映画より現実的で、時代背景もより悪意なく映し出されていました。例えばミセス・ハリスの外見を見ただけで職業がわかるマダムコルベールや侯爵。特に侯爵は、映画よりもリアルでした。差別というよりそういう現実がある…
    今の世の中でも特権階級にいる人から見れば、私の所作やふるまいから労働者階級にいる人間だとわかるんだろうな、と思いました。厳しい現実。
    でも、ヒエラルキーの下にいても、何かを目指して叶えるということを自分もしてみようかな、と思わせてくれる、ステキな1冊でした。

    やはりバクチで一発当てることは無理(笑)
    原作ではドレスを手に入れるために、地道に数年かかってました。安心…

    1958年当時の500ポンドって、どのくらいの価値だったのか知りたいです。フランが大暴落してたみたいな時代。でも、優雅に暮らせる人たちがいたのですね。
    ステキな本でしたが、フランスのコネ、階級社会の一端をマダムコルベールの夫の状況や侯爵の外務省での肩書などで思い知らされました。日本もそうなのかな…
    身分…つらいですね。


  • イギリスの掃除婦のおばさんハリス。ディオールのドレスに魅せられて一念発起。450ポンドをひたすら貯める。そしてパリへ行っての冒険と呼んでもいい人々との出会い。誠実でユーモアがあり洞察力のある人柄がみんなを魅了し、幸せになる。最後のドレスを貸した結果は残念な事になったけれどでも全てハッピー。

  • 50年代のロンドン&パリが舞台の大人のおとぎ話。ディオールのドレスに猛烈な憧れをもった掃除婦が、努力と幸運でそれを手に入れるも…。
    出てくる人がみんな優しくて、“クラス”に区分けされた社会だけどその中で幸せに生きていて、書かれた当時でもありえないおとぎ話だったろうけど、こんなことがあるかもしれないじゃないって信じてみたくなる。
    年末年始を二都で過ごしたので、ちょっと胸に迫りました。

  • まさにシンデレラストーリーです
    人間味あふれるハリスさんがとても素敵‼︎

  • 訳が明解、心に響くストーリー

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著者プロフィール

1897年、ニューヨーク生まれ。コロンビア大学卒。デイリー・ニューズ社でスポーツ編集者、コラムニスト、編集長補佐として活躍。退社後、英デボンシャーのサルコムの丘で家を買い、グレートデーン犬と23匹の猫と暮らす。1941年に第二次世界大戦を題材とした『スノーグース』が世界的なベストセラーとなる。1944年にアメリカ軍の従軍記者に。その後モナコで暮らし、海釣りを愛した。生涯40冊以上の本を書いたが、そのうち4冊がミセス・ハリスの物語だった。1976年没。

「2023年 『ミセス・ハリス、ニューヨークへ行く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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