- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041142868
感想・レビュー・書評
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佳麗な装幀に対して、氷上で最も熱い物語が描かれた作品でした。
氷上の獅子と妖精を支える側の2人から語られる、競技の世界のトップで戦う2人の葛藤や信念が垣間見える描写が好きで、熱くなりました。
この世界でも、怒りが強い原動力になりますが、それを希望にも昇華させるためには、全幅の信頼を寄せるパートナーとの出会いが必要であることも再認識させられます。
世界で1番有名な犬が言っていたように、"You play with the cards you’re dealt "ですが、そのカードの真の価値を理解することも大事です。そして、それは自分1人では気付けないことも多々あると、そのきっかけになる人との出会いの大切さも感じる、佳麗な物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
性格が対照的な2人の女子フィギュア選手が家族を愛するが故に味わう挫折を乗り越え、オリンピックの頂点を目指し最後の1枠を信頼する指導者と共に目指すストーリー。
選手本人では無くいつも傍にいる指導者目線で描かれ、最終決戦のフリーの演技はテレビ中継を観ているかのように手に汗握りました。スポーツが舞台の作品ですが、内容は2人の選手が指導者と心を通わせ、家族との絆を大切にし、成長していく姿が繊細に描かれています。
物語が進みページが少なくなるにつれて、もうすぐ終わることが残念でもっと読んでいたい、2人の物語をもっと見ていたい、そう感じさせてくれるとても良い作品でした。 -
オリンピック出場権をかけて戦う二人の天才スケーター。
それぞれのバックグラウンドが複雑で、二人とも応援したくなる。
しかもすごいレベルの戦い。うち一人は4回転アクセルも飛べる。
こんな二人が日本に現れたらな。
夢のあるお話でワクワクしました。 -
話が行ったり来たりするの、めんどいと
思っていたけれど、
どんどん引き込まれてしまった。
ここまですごいダークヒロイン、初めてだわ。
最後は結局どうなるのかハラハラし過ぎて、
久々に徹夜しましたー。 -
卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者の京本瑠璃。
圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。
2人の天才スケーターがそれぞれのパートナーと共にオリンピックの切符を競う…
瑠璃は子供の頃から完璧主義者故の癇癪持ちで、それを支えるだけの財力が家にはあった。だが、父親が事件をおこし一家離散し、全てを失った。現役選手を引退し、振付師となった江藤朋香に弟子入りして上を目指す。
ひばりはスケート一家に育つけど、才能はあるのに飽きっぽくてずっと同じ事をするのを拒む。そんなひばりのコーチは幼馴染の滝川泉美。泉美もまたスケーターだったけど、怪我で現役を断念。
それぞれのコーチが扱いづらい天才達を高みに導き、ラストのオリンピック選考会は手に汗握る展開でドキドキでした。
是非新潟オリンピック編読みたいです! -
装画の美しさに惹かれて手に取り、物語にどっぷりハマって一気読み。二人のスケーターのキャラが面白すぎるし、二人に巻き起こる出来事もまた面白すぎる。そして、二人のコーチという、天才ではない、いわば「こちら側」の人物の視点で書かれていることがこの本を一層面白いものにしているように感じた。作中の選手とコーチとが素晴らしいチームだったように、この本の文章も、装画も、そしておそらくは編集も含めてきっと最高のチームに違いない。
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フィギュアスケートの天才二人が、家族問題などに振り回されて、その実力を発揮できぬままでいてたが、心を入れ替えて、素晴らしいコーチに出会い、全日本選手権→オリンピック代表を目指す話。
瞳さんは、まさに浅田真央そのもので、男子の話の箇所も実際の話がベースになっている。
不屈の闘志を漲らせ、絶え間なく努力する人と完全なる天才肌。天才同士の話はなかなか共感できないが、二人を繋ぐ凡人コーチのおかげで、あたたかな話になっていた。 -
青春アスリート物。フィギアスケートの魅力とスケート連盟への批判に納得。
また採点方法の解説もあり分かりやすくてためになりました。
京本瑠璃と雛森ひばり。2人の天才少女の挫折と成長、そして彼女たちを支えるコーチ振付師の絆を熱く描いていて、19才で挑むオリンピック選考を兼ねた日本選手権の戦いは圧巻で大興奮。2029年にこんな選手が現れてほしいです。