この銀盤を君と跳ぶ

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 657
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041142868

作品紹介・あらすじ

2029年12月21日。2ヶ月後に新潟オリンピック開催を控えたこの日、全日本女子フィギュアスケート選手権の戦いの火蓋が切られた。今シーズンは、日本女子フィギュアの歴史を変える最高の選手2人が揃っている。十代とは思えぬ卓越したセンスと表現力で常に完璧な演技をみせる京本瑠璃。圧倒的身体能力で女子のジャンプの限界を突破し続ける規格外の才能・雛森ひばり。しかし、オリンピックに出場できるのはこの選手権で勝利したひとりだけ。はじめてスケート靴を履いてから磨いてきた技術、費やした時間、失ったもの――これまでの人生全てをかけて、少女たちの運命の戦いが始まる。

感想・レビュー・書評

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  • 環境と、身体と、心と、人と、タイミングと、すべて揃っていたとしても難しい世界なんだなぁ。

  • スケーターの2人よりも、コーチや振付師の朋香や泉美に心を寄せながら読んだ。

  • 2024.4.2読了。

  •  瑠璃、ひばり、すごい性格、行動ですね。
     朋香、泉美は自分の夢をアスリートに同化し、夢を追い続ける。
     そのことは、親が果たせなかった事の現実逃避と子供に対する異常な期待と似ている。
     加茂瞳も人生をしっかりと足をつけて歩いている感じがします。

     感情表現が細かくされている。

     そして、人生の生き方を教えてくれる。

  • フィギュアスケートの天才二人が、家族問題などに振り回されて、その実力を発揮できぬままでいてたが、心を入れ替えて、素晴らしいコーチに出会い、全日本選手権→オリンピック代表を目指す話。
    瞳さんは、まさに浅田真央そのもので、男子の話の箇所も実際の話がベースになっている。
    不屈の闘志を漲らせ、絶え間なく努力する人と完全なる天才肌。天才同士の話はなかなか共感できないが、二人を繋ぐ凡人コーチのおかげで、あたたかな話になっていた。

  • とっても胸が熱くなった。スポーツ、コンテスト、大会系の小説が大好きな私にはとても刺さった!

    それぞれ2人の天才を側で支え、信じ続けた2人指導者の目線で語られる。2人の天才は沢山傷つき、困難を乗り越えながら、少しずつ精神的にも成長していく。
    最初は、なんて最悪な性格なんだと嫌な気持ちになったけれど、どんどん彼女たちを応援したくなって、2人ともに勝って欲しいと思うようになった。
    最終決戦は手に汗握りながら、ページを捲る手が止まらなかった。
    読んだ後、タイトルを見返して、また胸が熱くなる。

  • 天才同士の氷上の戦い。手に汗握る展開と二人の競技に対する熱量がすごい。
    天才ゆえに人格に問題はあれど、それぞれの葛藤や苦悩が細かく描かれているので、自然と応援したくなった。ラストも若干予想は出来たものの、綺麗に収まるところに収まって良かった。

  • Amazonの紹介より
    五輪に行けるのは一人だけ。二人の天才選手の人生がぶつかる、運命の物語
    二ヵ月後にオリンピック開催を控えた、全日本フィギュアスケート選手権。この大会には日本女子フィギュアの歴史を変える選手二人が揃った。卓越したセンスと表現力を持つ完璧主義者・京本瑠璃。圧倒的身体能力でジャンプの限界を超越する雛森ひばり。波乱続きの競技人生を送る彼女たちをこの舞台に導いたのは、それぞれのパートナーだった。片や、運命が出会わせた師弟。片や、幼馴染みの選手同士。
    強く結びついた女性二人×二組がひとつの五輪出場権をかけてぶつかり合う。



    オリンピックにかける2人の選手。しかし、五輪への切符はあと1枚。
    後半での試合の描写は手に汗握りました。
    後半の試合に至るまでのそれぞれの選手の背景を知っているからこそ、並々ならぬ苦労を経ての結果に感動してしまいました。

    選手視点ではなく、この作品は選手の振付師視点で展開していきます。さらにそれぞれの振付師が交互に展開していくので、同じ場面でもどのように思っていたのか?や同じ時間軸でも、こっちの選手の動きはどうなっていたのかを把握することができます。

    とにかくどちらの選手も幾多の困難を経験していきます。選手本人ではなく、親の影響により、数奇な運命をたどります。それにしても選手の性格は癖がありすぎて、よくサポートできるなと感心してしまいました。なかなか素直にならない2人の選手。それをサポートする振付師。

    最初はなかなかうまくいかないのですが、段々と良好な関係になっていき、どんな状況でも守ろうとする振付師に段々と応援したくもなりました。

    それまでの過去があった分、大舞台となる試合の模様は、選手だけでなく振付師の情熱も厚く伝わってきました。
    過酷さがにじみ出ていた分、試合での華麗さも際立っていました。それがあった分、両者とも行ってほしいと願うばかりでした。

    果たして、どちらがオリンピックの切符を手に入れるのか?最後はちょっとした驚きもあって、感動もひとしおありました。
    フィギュアスケートに情熱を注ぐ登場人物たち。文章を読んでいくうちに段々と世界観に引き込まれていて、よりフィギュアスケートに注目してみたくなりました。

  • フィギュアスケート
    瑠璃とひばり
    オリンピック出場を目指し二人の同い年の選手が競い合う
    何としてでも勝ち取ってやる熱量の凄まじいこと

    もう一度、じっくり読みたいかも

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著者プロフィール

2009年に第16回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞し『蒼空時雨』(メディアワークス文庫)でデビュー。「花鳥風月」シリーズ、「ノーブルチルドレン」シリーズなど、メディアワークス文庫にて人気シリーズを多数刊行するほか「命の後で咲いた花」などの単行本も刊行。講談社タイガでも「君と時計と」シリーズ(全4巻)を刊行。恋愛青春小説の書き手として10代20代女性読者から多くの支持を集めている。

「2021年 『セレストブルーの誓約 市条高校サッカー部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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