田辺聖子の小倉百人一首 (角川文庫 た 5-24)

著者 :
  • KADOKAWA
3.89
  • (41)
  • (32)
  • (55)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 575
感想 : 40
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314241

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いきなり和歌を詠みたくなって、でも和歌のことなんて全然知らないな…?と思いまずは百人一首勉強しよ!と軽い気持ちで本書を購入。

    よくありがちな歌の現代語訳だけではなく、時代背景や作者の人生など、多角的な方面から綴られていて、分かりやすく面白い。
    学校で学ぶ日本史と国語の古典は別個として捉えがちだけどそうではないということが身に染みました。
    万葉集や新古今和歌集などからもちょこちょこ引用されてるので、次は他の歌集も読もう!と早速購入しました(古語辞典も買いました)。

    聖子さんの語り口もらしさが出てて素敵だし、与太郎青年と熊八中年も味があって良いです笑

    後鳥羽院と順徳院で終わるという点、定家が百人一首を作成した意味、なにも考えたことなかったので新しい発見でした。古典楽しい……何回も読み返したいです!

  • 何年ぶりかの再読。軽妙な会話を含むエッセイで一首ごとの背景を簡単に説明した百人一首の入門書。織田正吉「絢爛たる暗号」に影響を受けている。
    初版1989年の本だけあって「冗談じゃないわ いやァねえ」等、現代語の会話パートに古さを感じてしまう。かえって歌の解説部分の、古典教養に裏付けられた典雅な文の方が古びない。「桃尻語訳枕草子」も、いま読んだらどうだろうか。

  • 私の百人一首の教科書です。この本で百首すべて覚えました。
    作者の人物像、時代背景などがわかりやすく解説してあります。
    子ども向けの「歌がるた小倉百人一首」もおすすめです。

  • 聖子ちゃんの源氏物語が好きなので百人一首の訳を読もうと思ったとき、まず聖子ちゃんが思い浮かびました。
    1から順番に聖子ちゃんが丁寧に訳してくれてます。
    若い頃は全く興味がなかったけど 今読むとじーんと心に響く。
    百人一首が愛される所以かな。

  • 普段は古典なんて読まないのにふと気になって手にとった一冊。
    恋に関してはいつの時代も想う気持ちは同じなんだなと少し親近感。

  • 田辺聖子さんによる百人一首の解釈、そして何よりも現代語訳が大変美しく鳥肌ものです。
    この本を通して、より好きになる和歌がたくさん生まれてくるのではないかと思います。

  • 百人一首の一節が出てくる度に辞書代わりに読むと面白い

  • 一首づつストーリーが語られていて、百人一首をとても身近なものに感じられる。

  • 2012.8.19 日経あさのあつこ推薦

  • この本をきっかけに、一時、万葉集や百人一首にハマった。1000年以上の前の人たちの歌に共感できるってすごい。特にこの本の中で紹介されている和泉式部の歌は、現代に生きる私が読んでも共感度が高くて驚くばかり。人の営みって意外と変わらないものだなあと思った。

全40件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

田辺聖子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×