田辺聖子の小倉百人一首 (角川文庫 た 5-24)

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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041314241

感想・レビュー・書評

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  • 文車日記で田辺さんの古典の世界にハマったあと、すぐに読んだ作品。
    百人の読み手が生き生きと描かれる。
    歌を追うというより、読み手の人生を追っている気分になる。

  • 百人一首に選ばれた歌について
    作者や歴史的背景も踏まえて解説してくれている。
    三十一文字の中に物語が立ち上がってくるようで面白い。

  • 古典の先生に借りた。
    繊細な気持ちがひとつひとつの歌にでていてすごく面白い。
    ぜひ暗記したい。

  • 持ってるのは違う表紙です。多分3冊くらい持ってる…

  • 昔、岡田嘉夫さんの絵に惹かれてつい買ってしまった本です。
    読んでみたら高校時代に国語便覧に基づいて習った百人一首の何倍!もおもしろく感じました。


    私の通っていた高校では、やたら百人一首の暗誦に力を入れていたので一応、百首ひととおり、歌の意味もあわせて授業でやりました。でも「やらされている」って感じで正直あんまりおもしろいと思わず、書取りのテストがかなり苦痛でした。ちゃんと覚えてなかったら覚えていなかった歌を10回ずつかいて提出しなければならなかったというのがたまらなくイヤでイヤで・・・はっきりいって地獄でした。当然腕は疲れるし。


    今も思うけど、何のためにあんなことをしたんだろう。それよりも観賞のポイントや時代背景を解説してもらったほうが何倍も親しみを感じられたはずなのに。
    (これだけのことをさせるんだったら、学年でクラス対抗百人一首大会でも開催してくれたらもっと燃えるのに、そういう企画もなく。。。)


    とはいえ何も得るものがなかったというわけではなく、おかげで、今回この本を読んだとき、どの歌もな〜んとなく覚えのあるなつかしい響きがあったのでまぁいいか、って今は思ってますけど。


    この本は、それぞれ一首ずつ筆者・田辺聖子さん独自の現代語訳を交えながら、作者はどんな人だったのか、から歌が詠まれた背景などが書かれています。
    また、文中に与太郎さんという青年と熊八さんというおじさんが登場し、彼らは現代感覚で私たちが感想として持ちそうなことを代弁してくれているのがおもしろい。


     私のお気に入りの歌は
     「長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れてけさは ものをこそ思へ」です。


     訳を本文から引用すると
    「あなたのお気持ちは末永く続くのかしら どうかしら 私には確信がもてない わからないわ ゆうべの 恋のさなかは信じられるように思ったけれど 今朝は千々に乱れるこの黒髪のように わたしのこころも思い乱れずにはいられないの」


     百人一首に限らず、学校で和歌の現代語訳をやると、本当ならば色っぽい歌のはずなのに極力その色っぽさが薄められて授業でたたき込まれているような気がして、それがまたおもしろくなさを助長しているような気がします。恋愛に興味のある中・高生だったら当時の恋愛のスタイルとかも併せて授業で聞けたらもっと古典が好きになるのになぁ。月がキレイだの、山がキレイだのとぐだぐだ聞かされても、当時の自分たちの興味の対象を思い返してみても「はぁ、そうですか」ぐらいにしか思えないし。
    年をとった今なら多少楽しめるんだけどね。。。

  • 百人一首を一首ずつ解説した解説本。日本人のたしなみとして百人一首を思い出そう。。。と思いたち。

  • とても親しみやすい内容で、小倉百人一首の入門書としておススメ。

  • 百人一首を覚えねばならぬ! だけど百人一首なんて……私国文学専攻だけどごめん……全然知らないの! というわけでちょうど積読してた中にこれがあったので嬉々として崩しました。百の歌に百のエピソードあれば、百人の歌人に百のエピソード、いやそれ以上あり!とにかく面白かったです。いい教養になったなあ、と。歌を覚えれたかはまた別ですけどね。田辺聖子は気付いたらよく読んでる作家だわ……

  • 一生のお供にしたいと思って買った 暇なときにパラパラ読みたい

  • 百人一首がしてみたい、という単純な動機から買ったものの、田辺聖子の関西調の語り口や、百人一首に関する諸所の学説を、サラリと載せているので読み物としても楽しい本。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

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